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As Violence Peaks and Dips, Debate Over 'Surge' Persists
http://www.pbs.org/newshour/bb/middle_east/jan-june08/surge_03-11.html
<ニール・ローゼン氏の現状分析>
・バグダッドでは宗派棲み分けがほぼ完了
両派の和解の兆しはない
・スンニ派抵抗勢力は内戦に敗北したと認識
バグダッドから追放され占領軍に対する抵抗力も失った
イラン・シーア派主敵論
・「覚醒」は単なる米軍に協力する治安部隊ではない、
一時的に米軍と戦っていないのは、組織を再編しシーア派との戦いに備える為
<スンニ派の現状認識:スンニ派にとって最悪の悪夢>:
政府、治安部隊をシーア派が支配、更にはマハディ軍も存在
・マハディ軍の停戦は米軍兵力削減後にスンニ派を一掃する為
・マハディ軍内部での不満:停戦継続に不満、指導部も影響力を喪失しつつある
・スンニ派覚醒内部での不満:アメリカがイラク治安部隊の20%に編入を約束したのに、イラク政府から何の見返りも受け取っていない。
何故こんな取引に応じるのか
確かにバグダッドでのエスニッククレンジングが進行し、宗派棲み分けがほぼ完了した。その結果現象として暴力が減少しているのだと思う。
また同時にスンニ派武装勢力を「覚醒部隊」として『公的?』に取り込み、そのこともまたバグダッドでの暴力減少を生み出している
主要にはこの二つの要因によるものだと思う。
<米軍>と<スンニ派武装勢力の一部>
この両者の利害が一時的に一致したということだと思う。
<米軍>からすれば、何としてでも暴力減少という結果が欲しい、
<スンニ派武装勢力の一部>からすれば、イラン・シーア主敵論という認識と方針による打算に基づき一時的に米軍と『協力』しているのだと思う。
アラブスンニ派の人々の現状はどうなっているのか、
一体どういう暮らしをしているのか、これが出発点だと思う。
人口約2500万人のイラク。
国内外避難民は、国連の発表でも460万人。
他の機関の発表では、500万人とも650万人とも発表されている。
国民の四、五人に一人、四、五軒に一軒が、住み慣れた家を泣く泣く出て、国内外を彷徨っている。
国内外避難民の少なくとも半数以上はスンニ派だろうと思う。
イラク人口2500万人の約二割500万人がスンニ派だとされる。
ということはスンニ派コミュニティの半数前後が国内外避難民ということになる。
またラマディやファルージャなどのスンニ派主要都市も何度も米軍の『掃討作戦』を受け、インフラ被害や経済的にも荒廃している。
スンニ派国内外避難民を受け入れる側すらその余裕はない。
アラブ人が客を饗応することは有名だ。
客人を饗応することが文化であり伝統であり、自らのステータスを示すものだ。
だから客人をテント暮らしさせるなどということは従来は論外であった。
しかしラマディやファルージャに林立するテント街、これはスンニ派コミュニティ全体の荒廃状況の結果現象だと受け止めねばならないと思う。
本来的には客人を饗応したいのだが残念ながらその余裕がないということだ。
スンニ派一般住民に依拠し、彼らの為に戦うとはどういうことだろうか。
こういう現状でただ米軍と戦うことが英雄的行為なのだろうか。
まずはスンニ派社会全体の再建こそが優先されるべきではないのだろうか。
人口六割のシーア派と人口二割のクルドが組んで
中央政府、中央治安機構を掌握している。
スンニ派のバグダッド住民はどんどんエスニッククレンジングされ、バグダッドから追放され続けている。
こういう現状の力関係で、何を為すべきか。
その一つの答えが覚醒評議会だと思う。
もちろんスンニ派武装勢力の全てが覚醒部隊となった訳でもなく、
従来通り米軍へのレジスタンスを続ける勢力も健在だ。
イスラム聖職者協会ダーリ師が覚醒会議を批判:
Awakening Group Accused of Collaborate
http://jp.youtube.com/watch?v=ATxn4HL7HZ4