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米国発報道のウソ! 帰国するイラク人より以上多くのイラク人が今なお祖国から逃れ続けている
イラク情勢ニュース
ダール・ジャマイルの中東速報
2008年3月3日より転載
治安情勢はこれまでと同じように悪く、帰国することは死を受け入れることだ、と、何千人もの避難民が指摘する。
「イラクに帰るかって? 帰るべきイラクはなくなったよ。イラクは僕たちの夢と記憶のなかに存在するだけだ」−−今はダマスカス(隣国シリア)のレストランで働いているアハメド・アルワン(35歳)はこう語った。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は昨年9月、シリアだけでも120万ないし140万人のイラク人避難民がいると発表した。
ほとんどの者は、アルワンと同じように、帰国しようとする意志はない。
アルワンは、「最後のアメリカ兵とイラン人宗教家がいなくなるまで、私はイラクに帰らない。今では私たちの国ではなく、彼らの国になってしまった」と話す。
シリアにいるイラク人避難民は、(イラクには)安全の保障はなく、公共サービスもないこと、さらに将来への不安、イラクの政治家への不信感、そして家屋も失ったことを語る。ほとんどの者は怖くて帰れないだけなのだ。
先月発表されたUNHCRの報告は、アメリカの主流メディアでは相矛盾する報道がなされているが、ブッシュ政府によると、祖国から出る者より多くの者が帰国しているという。
その報告は、2006年2月から2007年10月にかけて、シリアは毎月平均3万〜6万人の避難民を受け入れた、と発表した。国境に派遣された移民局高官は、さる1月にイラクからシリアに入国した者は、毎日平均すると1200人を上まわると話す。逆に帰国する者は毎日平均700人以下だという。
バグダッドの携帯電話会社で働く警備顧問のナイル・ムフィードは、IPSの取材に、「バグダッドを含むイラク全土で多くの暗殺が発生しており、軍事作戦も2004年、2005年と同じように展開されている」と語った。「われわれは顧客に対して、バグダッドからアンマンへの移動には安全がおぼつかないとアドバイスしてきた」。
モスル出身の退職校長で今はシリアに避難しているファルーク・ムヒムは、「たとえ一部で治安情勢が改善していると思われても、他の地域では悪化していることは周知のことだ」とIPSに語った。
「私の郷里モスルは、米軍あるいは政府の諜報機関に関係してない者にとっては安全な場所だったが、包囲攻撃の口実を作るために、クルド人民兵ペシュメルガと米軍によってジンジャリ地区で爆発事件が引き起こされたあと、今では誰にとっても安全ではなくなった」。
バグダッドの北方300キロに位置するモスル市は、イラク南部から来たイラク軍とクルド民兵に支援される米軍によって、大がかりな包囲下に置かれている。スンニ派住民が多いモスル市は、そこはクルド人の街だと主張するために、多数派のアラブ人を浄化(クレンジング、抹殺・排除すること/訳注)しようとするクルド人民兵の攻撃目標とされてきた。
シリアにいる多くのイラク人は、拘束されるのが怖いので帰国しない、と話す。
彼ら(米軍)に言わせると、ファルージャは800人以上が最悪の状況で拘禁されているのに安全だという」とオマール(25歳)がIPSに語った。彼の名前は現地警察の手配者名簿に載せられてる。「2004年、アメリカ軍の犯罪を取材しに来た外国人記者に協力し、郷里ファルージャの街を破壊するアメリカ兵の手助けをしたイラク人がいたと証言する目撃者を紹介したことから、私はファルージャ警察のお尋ね者になった。拘束されている800人のうち750人以上がレジスタンス戦士ではないが、占領軍とその尻尾(しっぽ)への協力を拒否した人々だ。」
イラク人は通常、占領軍の手先となって協力するイラク人のことを「アメリカ軍の尻尾」と呼ぶ。
帰国するイラク人の場合、その理由は、何らかの事態改善の兆しがあるというわけではない。
「私と会社の名前を漏らさないなら、帰国するイラク人についてすべてを話す」とダマスカスにある旅行会社の店長が言った。「人々は財産をチェックしたり、年金と給料を現金化したり、その他必要なことをするために移動するだけなのに、メディアはそれを家に帰る人々のように報道する」。
「なかには資金が尽きて戻る人もいる。特にイラク政府が帰国費用を肩代わりすると約束したあとだからね」と店長は説明した。「そのうちの多くは、そうした約束がウソだと知ると、シリアに戻ってくる。その一方で、イラク中どこでも軍事作戦が展開されているので、北部出身者も南部出身者もイラク人は今でも避難中だ」。
帰国したイラク人に関する国連の別の調査によると、「シリアから離れる者の46%は滞在費用がなくなったという理由で、25%はシリアのビザ発給方針が厳しくなったためだという。そして治安情勢の改善について聞いたという理由で帰国するのは14%である」。
資金上の理由では帰らない、という者もいる。
5ヶ月前にシリアに逃げてきた主婦ハナン・ジャバル(38歳)は、「イラクにいるより、ここの方が安上がり」とIPSに話した。灯油はここでは1リットル1セントなのに、家に帰ると1ドルもする。これはイラクでの生活がいかに厳しいかというほんの1例。よその子どもと同じように、殺されないかと親を悩ませることもなく、子どもたちは安全に学校に通って遊んでいる。私たちを受け入れるシリアとヨルダンに神の祝福を。そしてアメリカとその仲間の私たちに対する仕打ちに神の咎めを」。
ダマスカスのあちこちで、今ではシリア人よりイラク人の方を多く見かける。ほとんどのイラク人が失業しているのに、シリア人は仕事中、というのも理由の1つである。彼らは仕事をさがしながら、インターネット・カフェや喫茶店、路上にたむろしている。
ダマスカスの避難民となったバグダッド出身の店主ラスール・ムッサは、「私は1月に家族を連れて帰った」とIPSに語った。「家に戻った最初の夜、アメリカ兵が私の家にやってきて、狙撃兵が屋根から住民に銃口を向けているあいだ、家族全員を1つの部屋に押し込めた。決して忘れることのできない恐ろしい夜を過ごしたあと、翌朝、ここ(シリア)に戻る決心をした」。
たとえば同じイラク情勢ニュースの記事の中にこういうのもあった。
・・民兵に殺害されたイラク人の身元不明の遺体が、バグダッドとその他の都市で発見され続けている。イラク政府は治安および医療関係の全機関に対して、報道機関に死亡者数を提供しないよう通達を出した。バグダッドでは毎日数十の遺体が発見されると住民は指摘する。死体管理所もこのことを確認している・・・
http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/2008_Dahr_Jamail_20080222.html
つまり、実際の死亡者数がほとんど今の集計に入ってないということじゃないかという気がする。
言い換えれば、本当の死亡者数はほとんど変わっておらず、公式に報告された数だけが減ってるということなんだろう。
米軍がイラクに留まる口実作りに、米軍のおかげでイラクの治安が改善してきてると世界中を洗脳する目的の情報操作で・・・
ちなみに、イラク国内で多発している(米国発報道によるところの)アルカイダ等による自爆テロというのは、その多くが米軍による自作自演だということはこれまでにも何度も書いてきた。
その一番典型的な証拠が、イラクの橋爆破が米軍自作自演・捏造だった証拠ビデオ発見!
で、米国発の報道で、「トラック爆弾による自爆テロ」と全世界に流したものが、実は米軍機による爆撃だったという証拠のビデオ映像だ!
また、米軍が使ってる劣化ウラン弾による影響とかもかなり深刻な状況になってきています。→イラクで癌が大量発生!〜米軍投下の劣化ウラン弾等の影響
そして、イラクといえば残存埋蔵量は世界最大ともいえる石油産油国でありながら、1ℓ1セントの灯油が1ℓ1ドルと百倍も払わないと買えない状況になっている。
関連記事:今では食料供給システムも崩壊〜イラク
この件とは少し話しがずれるけど、ついでに以前メディアでも取り上げられて問題になったアブグレイブ収容所における米兵によるイラク人拷問・虐待問題で、当時隠蔽されていた?新たな問題写真 (2008/03/01)も多く出てきたようで、それを動画にスライドでUPされてる記事を紹介しておきます。
http://www.wired.com/science/discoveries/news/2008/02/ted_zimbardo
4つの目で世の中を考える
http://310inkyo.jugem.jp/?eid=676