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れんだいこのカンテラ時評373 れんだいこ 2008/03/02 20:41
【イスラエルのガザ侵攻を糾弾せよ】
パレスチナのガザで、ハマスとイスラエル軍の本格的戦闘が始まっておりキナ臭くなっていると云う。「中東大戦争の開戦前夜2008年3月1日 田中 宇」
(http://tanakanews.com/080301gaza.htm)その他を参照する。
2008.1月下旬、ハマスは、イスラエルが張り巡らしつつあるパレスチナガザ地区の南端のエジプトとの国境の壁を破壊し、10日にわたって国境の往来を開放した。
2.12日、イラン、シリア、ハマス、ヒズボラの軍事担当者が、シリアのダマスカスに集まり、対イスラエル戦争準備の会議を開いた。この直後、ヒズボラ代表として会議に参加していたイマド・ムグニヤが、イスラエルのモサドによって爆殺された。
2.20日、ムグニヤ暗殺から1週間後、イスラエル政府がガザ侵攻を閣議決定した。侵攻案は、最初に空爆によってガザのハマスの拠点を壊し、その後、地上軍を侵攻してハマスの政権を完全に潰し、その後は南北に細長いガザを3分割して軍事占領するというもので、米政府の認可を受けた上で開始すると報じられた。
2.27日深夜、ガザを支配するハマスの「内務省」ビルが空爆され、近くに住むナセル・アルボライさん(26)の長男で生後半年の乳児が自宅のがれきに埋まって死亡した。
2.28日、ハマスは、ガザから国境沿いのイスラエル側の町スデロットに大量の短距離ロケット弾を発射した。スデロットにおける今年最初の死者が出た。また同日、これまでロケット弾がほとんど飛んでこなかったガザ国境からやや離れたアシュケロン市にも、ガザからイラン製のロケット弾が飛んでくるようになった。
イスラエル政府のバラク国防相は、ガザ侵攻は今や現実策となっていると表明し、国防次官(Matan Vilnai)は、「ガザからのミサイル発射が止まない以上、イスラエル軍は全力でガザ侵攻せざるを得ない」、「(ガザの人々は)ホロコースト(shoah)を経験することになる」と発言した。
2.29日−3.1日未明、イスラエル軍が、パレスチナ自治区ガザ北部ジャバリヤ難民キャンプに侵攻し、地上部隊や戦車、武装ヘリコプターからの攻撃でイスラム過激派ハマスの武装勢力の掃討作戦を行った。イスラエルとの境界から約3キロ入ったジャバリヤ難民キャンプではイスラエルへのロケット弾攻撃が相次ぎ、イスラエル軍の報復空爆が繰り返された。
AP通信によると、戦闘員十数人を殺害、巻き添えで10代の姉弟ら一般住民少なくとも16人を含むパレスチナ人35人が死亡した。衝突が激化した2.27日からの4日間でパレスチナ人死者は計60人を超えた。イスラエル人死者は1人。
パレスチナ自治政府のアッバス議長の報道官は、議長が国連をはじめとする国際社会に対し、イスラエルに攻撃停止を迫るよう緊急の介入を要請したと語った。ロイター通信はパレスチナ当局者の話として、軍のガザ攻撃による1日の死者数としては2003年以降で最悪だと伝えた。
ハマスは、3.1日もロケット弾攻撃を続けており、イスラエル南部の人口12万人の都市アシュケロンで3人が負傷した。イスラム武装勢力とイスラエル軍の報復合戦がエスカレートしており、イスラエルのガザへの大規模侵攻が現実性を帯びつつある。
れんだいこは、この間多少なりともパレスチナ問題を検証してきた。云える事は、第二次世界大戦終結直後、ネオ・シオニズム勢力がパレスチナの地にイスラエル建国を強権暴力的に遂行したことが今日のパレスチナ問題の遠因となっているということか。その残虐非道さを知らねばならない。
戦後日本の大多数人は、ユダヤ人問題と云うと、悲劇の民族として同情するように飼育されており、外務省も終始一貫親イスラエル外交に徹している。この姿勢がいつ転換するのだろうか。れんだいこの知識によると、日本外交がイスラエルとイスラムの協和を求めて自律的指針を示したのは唯一田中角栄時代であり、オイルショックを受けたドサクサの中ではあるが、1973.11.22日、新中東政策を策定している。
それによると、1・武力による領土の獲得及び占領反対。2・1967年戦争の全占領地からのイスラエル兵力の撤退。3・同域内の全ての国の安全保障措置。4・パレスチナ人の正当な権利の承認と尊重を訴求している。
今日の中曽根以来続くネオ・シオニズムの走狗でしかない政府自民党政権の政策と比して信じられないほどの政策を示しており、日本が、米英ユ同盟追随の中東政策の軸足をイスラエルからアラブ諸国に移し始めた稀有な事例となっている。同時に「日の丸石油」(民族系資本)開発に向かっている。この方面がその後政策継続されていれば、只今の老いるメジャーによる一方的なガソリン値上げの愚も避けられた筈である。
そのことも云っておきたかったが、もう一つ気になる物言いが為されているので採り上げておく。イスラエルの国防次官(Matan Vilnai)が、「(ガザの人々は)ホロコースト(shoah)を経験することになる」と発言しているとのことだが、これはどういう意味か。
イスラエルの民はホロコーストの悲劇の民として通説歴史に刻印されているが、そのイスラエルが今度はホロコーストをし返すと宣明していることになる。これってオカシクは無いか。世のホロコースト史実派の識者に弁明して貰いたい。君達は、イスラエルがする事なら何でも許すのか。ホロコースト加害者ナチス糾弾の真意は、ホロコースト批判にあるのかナチス糾弾に有るのか、聞かせてくれ。
れんだいこは、中東戦争は現代史一級の政治となっており、目には目を歯には歯をの相互報復絶対戦争から当分抜け出せられないと見立てている。雌雄を決するまで続き、やられた側は徹底的な殲滅に遭う。日本史上にはこのような戦争は無いので理解することもできない。
我々に出来る事は何だろうか。どちら側かに加担する事だろうか、どちら側にも云い顔することだろうか。れんだいこは、日本国憲法の指針する反戦平和を訴え続け、国際協調路線にシフトするのが良いと思う。戦地に自衛隊を派遣する事ではなく、経済援助と社会基盤整備支援に向かうのが良策ではなかろうかと思う。今政府がやっていることは逆方向ばかりだ。
今はイスラエルが強いとして米英ユ同盟の傭兵的立ち働きを続けることは、風向きが変わったとき取り返しのつかない失政になるのではなかろうか。恨みを買うだけのことではなかろうか。それよりも国際会議を開催し続け、中東和平の実現に立ち回るべきではなかろうか。日本ならではの役回りがあると思う。
いずれにせよ、直近のガザ情勢が不気味であり、「悲劇の民」の残虐さが史実に刻まれる事になろう。その時、「悲劇の民」の阿諛追従派が、どのような論法で正当化するのか興味を持って聞いてみたい。
2008.3.1日 れんだいこ拝
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れんだいこ 人生学院
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