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http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=445
ガザ地区に対するイスラエル軍の空爆および砲撃は、民間人の生命を意に介さずに行なわれていると、アムネスティ・インターナショナルは本日述べた。 「ここ数日間のイスラエル軍の攻撃で、ガザ地区でのパレスチナ人の死者は75人を超えている。死者の中には少なくとも10人の子どもたちと、紛争に関わりのない非武装の市民が含まれていた。イスラエルには、ガザ地区の民間人を保護する法的義務がある。このような攻撃は不相応に過剰なものであり、パレスチナ武装グループのロケット弾攻撃への応酬としてイスラエル軍がとり得る合法的手段の範囲を超えている」とアムネスティの中東・北アフリカ部長マルコム・スマートは述べた。 アムネスティはパレスチナ武装グループに対し、イスラエル南部の町や村へ向けたロケット弾の発射をただちにやめるようあらためて要請した。 「ハマスおよびパレスチナ自治政府の指導者は、イスラエルの民間人に対する攻撃を予防・処罰するための有効な措置を講じなくてはならない時期を迎えている。しかし、こうした措置が講じられないからといって、イスラエル当局が無謀な空爆や砲撃をすることが正当化されるわけではない。その空爆や砲撃によって、パレスチナの民間人が死亡し、町が破壊されている」とマルコム・スマートは述べた。 この2カ月間だけでも、イスラエル軍はガザ地区で200人近いパレスチナ人を殺害したが、その約3分の1は紛争に無関係な非武装の民間人で、15人の子どもが含まれていた。その他数百人の民間人が負傷し、生涯におよぶ傷を負った人も多い。 同じ期間中に、ガザ地区からイスラエル南部のスデロットおよびその他の地区にパレスチナ武装グループが発射しロケット弾によって、イスラエルの民間人1人が死亡、数人が負傷した。 「私たちは民間人に対するすべての攻撃を非難するが、一方の側からの不法な攻撃があるからといって、もう一方の側の違法行為が正当化されるわけではない。今週のイスラエルの攻撃は不相応に過剰な無謀なものであり、近年イスラエル軍が被占領パレスチナ地域で行なってきた攻撃にしばしば見られたやり方と同じだ」とマルコム・スマートは述べた。 「また同時に、ガザ地区から近隣のイスラエルの町に頻繁なロケット攻撃を行なうパレスチナ武装グループは、冷酷にイスラエルの民間人の生命を軽視しているだけでなく、ガザ地区のパレスチナ住民をイスラエルからの攻撃の危険にさらしている」。 イスラエルがガザ地区の厳重な封鎖を強化した結果、ガザ地区の150万人の住民が人道危機に直面している。最近の殺害と破壊の連鎖は、このような状況下で起きた。イスラエルによる封鎖によって、すでに電気、燃料、器具、備品の不足と格闘していた病院や医療施設は、ここ数日間のイスラエルの攻撃によって生じたあらたな大量の負傷者の殺到に懸命に対応している。ガザ地区の境界が封鎖されているため、地元では受けられない治療がどうしても必要な多くの患者が外部の病院に移ることができず、生命を失う危機に瀕している。 すべての不法な攻撃をやめなければならない。イスラエル軍は、ガザ地区に対する不相応に過剰な攻撃と集団的懲罰をただちにやめなければならない。またパレスチナ武装グループは、イスラエル南部への度重なるロケット弾発射をただちにやめなければならない。 2008年3月2日 |