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米英同盟の崩壊、金融財政危機と国土縮小の末、イギリスはアメリカを操作して世界を間接支配することができなくなりEUに幽閉
http://www.asyura2.com/08/wara1/msg/444.html
投稿者 TORA 日時 2008 年 3 月 02 日 13:52:19: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu163.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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米英同盟の崩壊、金融財政危機と国土縮小の末、イギリスはアメリカを
操作して世界を間接支配することができなくなりEUに幽閉される。

2008年3月2日 日曜日

◆資本の論理と帝国の論理 2月28日  田中 宇
http://tanakanews.com/080228capital.htm

▼テロ戦争で巻き返そうとした英イスラエル

 冷戦終結は資本家の勝利だったが、その後、イギリスが反乱してこないよう、冷戦終結と並行して起きた第2次グローバリゼーションで、アメリカだけでなくイギリスも大儲けできる金融システムが採用され、ロンドンはニューヨークと並ぶ世界金融の中心となった。だが1997年のアジア発の国際通貨危機は、米英中心の金融覇権が永続しないことを感じさせた。

(通貨危機の際、IMFが東南アジアや中南米諸国に過度に厳しい借金取り戦略を採り、反米感情を煽った行為には、隠れ多極主義の臭いがする)

 その後イギリスは、イスラム側と戦うイスラエルや、軍事予算増を求める米の軍産複合体ともに「第2冷戦」的なイスラム過激派との永続的テロ戦争を画策した。アメリカでは99年ごろから「近いうちにイスラム教徒によるテロがある」と喧伝され、01年の911でそれが現実化した。この前後、マスコミを使ってイスラム側を極悪に描く、イギリスお得意の善悪操作術が展開された。

 マスコミ制御を英イスラエル側に取られ、議会では反イスラエルの言動も許されないがんじがらめの状況下で、現ブッシュ政権が採った戦略は「英イスラエルの意のままに動きつつ、それを過激にやりすぎることで、英イスラエルの戦略を潰す」という、隠れ多極主義だった(レーガンやニクソンも似た戦略を採っており、ブッシュ政権の発明ではないが)。

 ブッシュ政権の隠れ多極主義は今、成功の直前まできている。ブッシュは今年、任期末なので再選努力をする必要もなく、イスラエルに気兼ねせず好き放題ができる。イスラエルは、イスラム側との自滅的な最終戦争にいつ突入してもおかしくない。イスラエル軍が予定しているガザ大侵攻が、大戦争の幕を落としそうだ。

 金融界では、連銀のグリーンスパン前議長が先日、アラブ産油国(GCC)にドルペッグ破棄を勧めた。連銀のバーナンキ現議長は「アメリカの不況はひどくなる」と景気に冷水を浴びせる発言を何度も繰り返している。いずれも、金融とドルの覇権の大舞台を支える大黒柱を斧で切り倒そうとする、多極化誘発の言動である。かつてイギリス好みの戦争機関の一部だった米連銀は、今では隠れ多極主義の資本家の手先に成り変わっている。(関連記事)

▼イギリスをEUに幽閉する

 アメリカが金融崩壊していくと、同じ金融システムに乗っているイギリスも連鎖的に崩壊する。以前の記事に書いたように、イギリスは今年、金融財政の危機になると予測されている。スコットランドでは、イギリスから分離独立を目指す動きも続いており、独立支持の元俳優ショーン・コネリーは最近、77歳の自分が死ぬ前にスコットランドは独立すると発言している。(関連記事)

 米英同盟の崩壊、金融財政危機と国土縮小の末、イギリスはアメリカを操作して世界を間接支配することができなくなり、EUに本格加盟せざるを得なくなるだろうが、EUでは今、リスボン条約などによって、政治統合が着々と進んでいる。独仏はすでに軍事外交の統合で合意しており、イギリスもEUに本格加盟するなら、軍事外交の権限をEU本部に明け渡さねばならない。

 これは、イギリスが外交力を駆使してアメリカを牛耳ることを永久に不可能にする。アメリカの資本家から見れば、いまいましいイギリスをEUに永久に幽閉することができる。

 イギリスは、EUを牛耳って覇権の謀略を続けようとするかもしれないが、かつて二度もイギリスに引っかけられて潰された上、50年の東西分割の刑に処されたドイツは、もう騙されないだろう。サルコジのフランスも、親英的なふりをしつつ実際には多極化の方に乗る狡猾な戦略を展開している。独仏とも、イギリスの長年の謀略から解放されたいはずである。

 アメリカは、イギリスとイスラエルから解放されて国際不干渉主義に戻っていくだろうし、ロシアや中国や中東(GCC+イラン+トルコ)も、米英覇権から抜け、独自の地域覇権の勢力になっていくだろうから、たとえイギリスがEUを牛耳れたとしても大したことはできず、世界は多極化していくだろう。アメリカを好戦的にしていたイギリスとイスラエルが無力化されることで、世界は今より安定した状態になることが期待できる。

(私のコメント)
2月の16日の「株式日記」で「世界を支配するには、富・知・力の三つにおいて、他の国に対して優位に立たなければならない。そして、その中で一番重要なのは知的支配であろう」という永井氏のブログを紹介しましたが、田中氏のブログでは「イギリスはアメリカを操作して世界を間接支配することが出来なくなる」と分析している。つまりイギリスはアメリカを知的支配してきたが、スコットランドの独立や金融崩壊によってEUに幽閉されて、アメリカを操作する力を失うかもしれない。

かつてはイギリスはアメリカの宗主国であり、アメリカは植民地であった。アメリカはイギリスから独立はしても知的支配から逃れる事は出来なかったのだろう。イギリスもずる賢いからイスラエルを使ってアメリカを間接的に支配して、米英による世界支配体制を構築してきた。

しかし二度にわたる世界大戦はイギリスからアメリカへの覇権の移動を物語るものですが、アメリカ人のような単純なカウボーイでは世界支配など出来るはずが無く、イギリスの知的支配にアメリカは操られてきた。16世紀以来の帝国支配のノウハウはイギリスがもっていた。

しかし、ヨーロッパ大陸におけるドイツの台頭はイギリスの劣勢を明らかにするものであり、二度にわたる世界大戦はアメリカをイギリス側に引き入れてドイツを分割して米英体制を維持する事が出来た。アメリカ自身は何もヨーロッパの大戦に参加する必要は無かったのですが、知的支配でアメリカは操られていたのだ。

イギリスと新興国ドイツとの勢力争いは第二次大戦で決着がついたのですが、ドイツはEU設立で平和的にヨーロッパの統一に乗り出して成功している。それに対してニクソンやレーガンといったアメリカの西海岸出身の大統領は脱イギリスを目指して、中国と国交を結んだり、ドイツの統一を認めたりして動き始めた。

ドイツの統一はヨーロッパの統一の伏線であり、イギリスが仕掛けた冷戦体制の崩壊でもあった。ゴルバチョフとレーガンはどのような話し合いをしたのか分かりませんが、ソ連の経済的行き詰まりは明らかであり、西側の資本が必要であった。このような状況ではアメリカの資本家はイギリスが邪魔になってきた。

イギリスは冷戦体制でドイツを分断したままにしておきたかったのですが、レーガンとゴルバチョフは利害が一致してドイツの再統一を認めた。それはイギリスの没落とドイツによる平和的ヨーロッパの統一へと繋がった。イギリスもイスラエルを使って新冷戦時代を築く為に動いたが、それがテロとの戦いだ。

田中氏によれば、アメリカはテロとの戦いをやりすぎる事による破綻をすることで、多極化を実現しようとしているという分析ですが、イラク戦争は最初からアメリカはやる気が無くて、わざと負けるようにしているとしか見えない。9・11テロを仕掛けたのはイスラエルなのでしょうが、その背後には新冷戦時代を作ろうというイギリスがいた。

しかし独仏主導によるヨーロッパ連合に、イギリスも加わらざるを得ない状況が出来つつある。そうなれば外交の主導権は独仏がとるようになり、イギリスはスコットランドが分離独立してヨーロッパの外れの小国になるだろう。その時はイスラエルはイギリスに棄てられて無くなっているかも知れない。

そのような危機意識がイスラエルは持っているから、アメリカの政界に食い込んでイラクにまでアメリカ軍を引っ張り出した。イスラエルは近い内に国家存亡の賭けをして戦争を仕掛けるかもしれない。そうなればイラクの15万の米軍も巻き込まれる事になるかもしれない。ブッシュやチェイニーもイスラエルを暴発させてイスラエルを解体させる気なのかもしれない。

アメリカの国民世論としては、イスラエルのために中東にアメリカ軍を送ることは反対だろう。しかしイギリス・イスラエルも第二の9・11テロを仕掛けて、やぶれかぶれの中東大戦争を企んでいるかもしれない。2006年夏のヒズボラとの戦争はイスラエルにとっては衝撃的敗戦であり、ハマスも同じような戦法でイスラエルと戦うだろう。ガザ地区も地下要塞化されて空爆も通用しないかもしれない。


◆ガザ攻撃激化 死者70人超 3月2日 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080302-00000052-san-int

イスラエル軍は1日未明からイスラム原理主義組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃を強化し、ガザ北部ジャバリヤ難民キャンプ周辺に地上部隊を侵攻させ、少なくともパレスチナ人45人を殺害した。AP通信などによると、死傷者には子供など多数の民間人が含まれている。

 ガザ地区封鎖を続けるイスラエル軍は、ハマスなどの武装組織メンバーを標的にミサイル攻撃を続けており、ハマス側もイスラエル領に向けてロケット弾を発射。南部スデロットの大学構内に着弾したロケット弾で27日、イスラエル人1人が死亡したことから、イスラエル軍はガザ攻撃を激化させ、同日からのパレスチナ側の死者は70人を超えた。(カイロ 村上大介)

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