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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080222-00000106-san-int
【プリシュティナ(コソボ)=黒沢潤】セルビアの首都ベオグラードで21日、コソボ自治州独立に反対する市民が米大使館を襲撃したのは、米国のほか、欧州連合(EU)で英仏独などの主要国を含む10カ国がコソボ独立を承認するなど、セルビアが国際的孤立感を深めているためだ。極右民族政党が「愛国心」をあおった結果、若者を中心に暴徒化し怒りが爆発した形となった。
「すべてのものを焼き尽くせ」。ベオグラードの米大使館を襲撃した暴徒たちは、こう叫びながら米国旗を引きずり降ろし、火を放った。
当時、大使館員はまったくおらず、敷地内に守衛ら数人がいた程度。セルビア警官隊が周囲を十分に警戒していない中、暴徒たちは石や火炎瓶などを次々と館内に投げ込み、1階を“火の海”にした。
約30分後に警官隊が駆けつけると、暴徒たちは武器として使うため、周囲の木々に加え、道路の交通標識までをも引き抜いた。近くのゴミ箱にも火を放つと、周囲は完全に無法地帯と化した。暴徒の一部は負傷して病院に運ばれ、地元メディアの取材に医師は「負傷者の多くはかなり酔っぱらっていた」と証言した。
襲撃の対象となった大使館はコソボ独立を承認または承認予定の国ばかり。独立反対の集会が荒れたのは、政府主導の集会でありながら、コソボ独立に強硬に反対する極右民族派政党、セルビア急進党のニコリッチ党首代行に演説を認めたことにも一因がある。
ニコリッチ氏は集会で、「米国やEUはコソボ独立を認めたことでわれわれの心に大きな悲しみをもたらした」と、セルビア人の愛国心に訴えかけていた。