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読売【コソボ独立、英仏独伊が承認表明…スペインは反対】
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http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080218-OYT1T00606.htm
コソボ独立、英仏独伊が承認表明…スペインは反対
【ブリュッセル=尾関航也】セルビア南部コソボ自治州が17日に独立宣言したことを受け、欧州連合(EU)は18日、ブリュッセルで外相理事会を開き、総勢2000人規模の文民使節団のコソボ派遣開始を承認、また、英国、フランス、ドイツ、イタリアの各外相は同理事会後、コソボ独立を承認すると相次いで表明した。
ただ、バスク地方の独立問題を抱えるスペインが「国際法を尊重していない」として独立に反対するなど、EU内でも足並みの乱れがみられた。
コソボ独立に反対するロシアは「新国家」コソボの国連加盟を断固拒否する立場を崩しておらず、独立を支持するEU主要国や米国と激しい駆け引きを展開。当面はEUに主権を預ける形となるコソボは、大国のはざまで翻弄(ほんろう)される草創期を送ることになりそうだ。
EUが派遣を決めた使節団は、民族紛争が終結した1999年以降コソボを暫定統治してきた国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)に代わり、6月中旬から新国家の行政・司法を監督する役割を担う。
この計画に対し、ロシアのチュルキン国連大使は17日、独立宣言後にロシアの要請で緊急招集された国連安全保障理事会の非公式会合で「明白な国際法違反で容認できない」と糾弾。18日には公式会合に場を移して抵抗を続ける構えだ。
ロシアがいう国際法とは、民族紛争後のコソボの暫定的地位を定めた99年採択の安保理決議1244を指す。同決議は、コソボの統治は「国連の庇護(ひご)」のもとで行われると定めており、UNMIKが権限を手放すなら、新たな決議が必要というのがロシアの主張だ。
EUは、UNMIKの存在を形式的に残し、その権限をEUが実質的に取って代わるという綱渡りの法運用でこの条項を切り抜けようとしている。
EUがこうした“奇策”を使ってまでコソボ独立支援にこだわる背景には、第1次世界大戦の発火点にもなった「西バルカンの紛争の火種を恒久的に封印する」(サルコジ仏大統領)という欧州諸国の強い決意がある。
コソボ問題を巡る米欧・ロシア関係の一層の悪化は、米ミサイル防衛(MD)構想などほかの対立点にも波及しかねず、国際社会全体にも影響を及ぼしそうだ。
(2008年2月19日01時43分読売新聞)
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