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ラムズフェルドは戦争犯罪を認可したのか?(Falluja, April 2004 - the book)
http://www.asyura2.com/08/wara1/msg/152.html
投稿者 gataro 日時 2008 年 2 月 11 日 20:14:20: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://teanotwar.seesaa.net/article/83450828.html から転載。

2008年02月11日
ラムズフェルドは戦争犯罪を認可したのか?

米軍のイラクにおける交戦規定がリークされました。その分析。

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ラムズフェルドは戦争犯罪を認可したのか?
イラクにおける秘密交戦規定
スティーブン・ソルツ
2008年2月5日
CounterPunch 原文(http://www.counterpunch.org/soldz02052008.html

Wikileaksは、ずっと秘密にされてきた、イラクにおける米軍の交戦規定(ROE)を入手した。この文書は、イラク占領かで米軍兵士たちに許可された行為の規則を定めたものである。Wikileaksの文書は2005年のものであるが、交戦規定は一般に少しずつしか変わらないため、現在の規定も似たようなものであると考えることができる。もちろん、現在のROEがどのくらい異なるかについて確実なことは言えないが。

ROEには興味深いポイントがいくつか見られるが、その一つは、民間人の死をもたらす可能性の高い米軍の攻撃にはペンタゴンのトップであるSECDEF(国防長官)の認可が必要であると示唆する部分がある。かくしてROEは繰り返し、「標的が高CD[副次的被害]地域にある場合、SECDEFの認可が求められる」と述べている。では、高副次的被害地域の定義はどのようなものだろうか? ROEは、その条件について一連の明示的な定義を与えている。

高副次的被害標的の定義は:


攻撃したときに、爆弾の破片や断片により副次的被害を及ぼす可能性が10%あり、そして、非戦闘員と文民施設に重大な副次的影響を及ぼすような標的である。重大な副次的影響には、次のようなものが含まれる。

A) 非戦闘員の犠牲が30人以上と推定される場合

B) 参照Dにしたがって決められたカテゴリーI非攻撃保護地区に大きな影響を与える場合、

C) 軍民両用の施設の場合、非戦闘員に大きな影響を与えるような場合で、敵の戦闘能力と無関係な環境/施設/インフラに重大な影響を及ぼす場合を含む、

D) 人間の盾とわかっているところの近くにある標的。


つまり、自衛あるいは交戦中の攻撃を除いて、30人以上の民間人に被害を及ぼす妥当な可能性がある攻撃についてはすべて、米国国防長官ラムズフェルドの承認が必要だということである。承認は、おそらく、書面によるものである必要がある。したがってROEの記述から、重大な民間人の被害を出す可能性のある攻撃についての承認要請と、それに対してラムズフェルドが認可したり却下したりした文書の記録が膨大にあるだろうことがわかる。議会はそうした文書の閲覧要求を出し、民間人犠牲者を出したどの攻撃に認可が与えられているかを確認することで、イラク占領の過程で犯された戦争犯罪の責任者が誰なのかを知ることができるかも知れない。

ROEのほかの多くの部分にはそれほど驚くようなことはかいていないが、興味深い部分が2、3ある。一つは、米国の観点から主要な「敵対勢力」は、特別共和国防衛隊やバース党民兵などのバース党の残党とされていることである。イラクのアルカーイダやその前身についての言及はない。アル=ザルカウィが率いる前身がアルカーイダと合流し忠誠を示したのは2004年10月にさかのぼるが、ROEでは何の言及もされていない。ROEは、その代わりに、バース党勢力が「従来型のレジスタンスからゲリラ戦法によるレジスタンスに移行した」と述べている。

アルカーイダの前身となったスンニ派の勢力は敵対勢力に数えられていないのに対し、シーア派のムクタダ・アル=サドルのマフディ軍は「敵対勢力と宣言」されている。けれども、ROEの記述によると、この地位は「保留され、自衛の場合を除いては攻撃対象としない」とされている。

もう一つ興味深い点は、ROEは米軍兵士とイラクの人々を隔てる言語の障壁を完全に無視している点である。そのため、段階的対応の節では、第一段階として「口頭で止まるよう警告する」とされている。イラク人のほとんどが、英語で警告を叫んでも理解できないことについては言及さえない。全体に、ROEでは、「ゲリラ」において、戦闘員と非戦闘員のあいだの境界は曖昧であることについての認識も欠如していることが目に付く。したがって、民間人を保護するために特別な手だてが必要であることについてもまったく強調する部分は見あたらない。

ROEはその代わりにあらゆる攻撃を正当化するかたちになっている:「米軍や連合軍部隊に対して敵対的行為を行ったり敵対的意図を示した個人を無力化したり拘束するために、米軍は、いつでも、致死的な手段を含む武力に訴えてよい」。

実際に繰り返し目にしてきたように、検問における多数の民間人殺害からハディーサ虐殺に至るまで、このROEは、実質上ほとんどすべての民間人殺害を正当化するように使うことができる。占領下の交戦規定を執筆する政府関係者たちにとって、民間人の死を避けることの優先順位は低いことがROEからうかがえる。それにもかかわらず、軍事研究によると、ROEに違反したことを報告する米軍占領兵士たちは半分以下である。

つまり、ROEが提供している民間人の保護に関する規定は非常に限定されているが、それさえ、現場では守られていないということである。

スティーブン・ソルツは精神分析家、心理学者、公衆衛生の研究者。ボストン大学精神分析大学院の教員。「平和と正義を求める精神分析家」ウェブサイトと「精神、科学、社会」ブログを運営している。

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投稿者:益岡

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