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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu160.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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日本の左翼はいつから反安保から護憲に変わったのか?
日米安保を前提とした護憲運動はアメリカの手先と同じだ。
2008年1月25日 金曜日
◆「憲法9条は沖縄の敵である」 政治学者ダグラス・ラミス
http://www.magazine9.jp/interv/lummis/lummis1.php
編集部
ダグラス・ラミスさんは、現在沖縄を拠点にして執筆や講演活動を続けてらっしゃいます。昨年の8月13日、「沖縄タイムス」のコラムにショッキングな言葉を見つけました。「憲法9条は、沖縄の敵なのである」。これは、村主道美学習院大学教授のことばを引用したものですが、同コラム内にラミスさんの「9条の存在を保障したのは護憲運動のみならず、沖縄の軍事基地化だった」という言葉もありました。平和憲法のはずが、9条は軍事基地とのバーターで生まれたものであり、今もなおそれは続き今後もそれを継続していくのか? というラミスさんの問いかけだったと思います。
事実、日本は9条を持ちながら同時に日米安保条約を持ち、沖縄をはじめ国内に多数の米軍基地をおいています。この矛盾を最も抱えているのが、沖縄だと思うのですが、9条と安保について、まずはお聞かせください。
ラミス
昨年末、イギリス人のチャールズ・ワードという青年が沖縄にやってきました。彼は、高校生のときに日本の憲法9条の存在を知って感激して、去年の春から9条アピールのため、自転車で北海道から沖縄までの旅を続けていた、という人です。彼が沖縄にやって来て僕と会ったとき、こんな質問をされました。旅の途中で「沖縄には憲法9条は来ていないんだよ」と沖縄の人に言われましたが、それはどういう意味ですか、と。
僕は「もちろん、憲法9条には沖縄には適用されないという条項があるという意味ではなくて、米軍基地に囲まれている沖縄の状況を表現するための比喩雨的な発言です」と説明した。その中で「日米安保条約」という言葉を使いました。そうしたら、彼は「なに、それ?」と聞くんですね。
編集部
「日米安保」という言葉をそもそも知らなかった、と。
ラミス
それまで、彼は街頭で9条のアピールをしながら1年近くかけて旅をしていた人です。もちろん、護憲運動をしている組織や個人にもたくさん会ってきただろうし、いろんなところでインタビューもしている。でも、その中の誰も「安保条約」という言葉を口にしなかったみたいなんです。彼は何年か日本に住んでいて日本語もできるんだけど、「安保」という言葉は沖縄に来て初めて聞いたと。これはすごいことだなと思いました。
僕が日本の反戦平和運動に参加し始めたのは、60〜70年代ですが、あの時代はまず安保条約が第一だった。運動に参加したいという人がいれば、まず安保の説明から始めたし、これをわかっていないと日本の状況はわかるはずがない、という感じだったんです。
編集部
映画『日本国憲法』」の中でも、1961年頃、関西の大学に通っていたラミスさんは、周りの学生たちからさんざん安保について聞かされていたし、安保と平和、戦争についてものすごく議論をした、という発言をされていましたよね。
ラミス
でも、最近は、安保条約をまったく口にしないような、その部分にまったく触れないような護憲運動が存在しているようなんですね。9条が欲しいけれども米軍基地も必要だという、その動機はわからなくはないけれど、それは反戦平和運動とは呼べない。軍事力に守ってもらわないと不安だ、でも戦争をやるのは人に任せるということになりますね。
編集部
9条は守りたい、でも安保条約で米軍に守ってもらわないと不安だ、と。その二つを同時に主張することが「矛盾」だと考えない人が多くなっているということでしょうか?
ラミス
そう積極的に思っているというよりは、タブーのようにして考えないようにしている、ということではないでしょうか。積極的に口にすると、「私たちは戦争をしたくないけど、米軍にはやってもらいたい」という奇妙な議論になるから、はっきりした発言はしにくいでしょう。
何ヶ月か前にも、東京にある国連大学でのイベントでこんなことがありました。交流会で、ふたりの女性が僕のところに来て、「9条を世界遺産にするという話がありますね。実現したらうれしいのですが、それは可能だと思いますか」という話をしていた。そこで僕が「安保条約がある限り可能性はないんじゃないですか。国内に米軍基地があるような状態では、いくら9条のことを言っても、外から見たら説得力がないでしょう」と言ったら、彼女らは「えっ、安保条約をなくすんですか。そんなこと、他の国には軍事力があるんだから怖いじゃないですか」と。「9条を守りたい」「米軍基地がないと怖い」と、同じ人が言うわけです。
編集部
9条と安保や米軍基地、その二つの問題を、そもそもリンクして考えないわけですね。
ラミス
そのために「役に立っている」のが沖縄ですよね。
編集部
というと?
ラミス
米軍基地といえば、みんなすぐ沖縄を連想するでしょう。横須賀基地を見に行く修学旅行はないのに、沖縄では米軍基地を見に行って、「すごいね、怖いね」。そして帰ってきて、「沖縄は大変ですね」という。そこには、「悲劇的な沖縄」を見るというスリルもあるでしょう。そして自分の住むところに戻ったら「平和な日本に帰ってきた、安心」と。そうして基地問題は「沖縄問題」とすることで、平和憲法と安保条約の矛盾については考えないようにしているんだと思います。
何年か前、東京で護憲運動をやっている女性が沖縄に来たので、車で案内したことがあります。米軍基地のそばに住宅が密集している場所を通ったんですが、それを窓から見た彼女は「私はあんなところには住めない」と言った。これは、非常に興味深い発言ですよね。
編集部
興味深い?
ラミス
翻訳するならば、「私は基地のそばに住むなんていうことが我慢できないほど敏感で繊細な平和主義者である」ということ。でも、それを裏返せば、「どうしてあんなところに住めるの?」という、実際に住んでいる人たちへの軽蔑があるんだと思いませんか。
だけど、そもそもどうしてそこに基地があるかというと、日米安保があるからですよね。それを結んだのは沖縄の人たちじゃない。誰も沖縄の人に「安保条約を結んでいいか」と聞いたことはありません。すべてヤマトの人たちが決めたこと。だから安保の問題、基地の問題は、沖縄問題ではなくて日本の問題なんです。
そもそも「あんなところに住めない」というのは、「自分は『あんなところ』に住んでいない」と思っている言い方ですよね。でも本来、米軍基地は「沖縄にある」んではなくて「日本にある」んだから、東京だって客観的には「あんなところ」なんです。騒音は聞こえない、被っている迷惑の度合いもぜんぜん違う、けれど「基地がある」という意味では、沖縄も東京も、原則として同じはずなんです。
基地が必要なら、
必要としている人のところに置けばいい
編集部
たしかに、本来は日本全体の問題であるはずの安保や基地の問題が、沖縄に基地が集中しているために「沖縄問題」として、他人事のように捉えられているところがあるのは事実ですね。そして、基地があることによって地元の人たちが感じている恐怖や危険も、私たちは本当の意味では理解できていない気がします。
ラミス
3年前にも、沖縄の国際大学に、普天間基地のヘリコプターが墜落した事件がありましたよね。あのとき、海兵隊数百人が基地からフェンスを越えて大学に入って、事故現場の周りに黄色いテープを張り巡らした。沖縄の警察も消防隊も、県知事もその中には入れませんでした。僕は夜になってから見に行ったんだけど、憲兵隊がピストルを持って並んでいた。
編集部
そのピストルは、住民に向けられているわけですよね?
ラミス
住民にも、県警察や消防隊にも向けられています。本来、警察は現場の中に入って、たとえば過失があったかどうか証拠を集める義務があるし、消防隊も火事が起こってるんだからその原因を調べなきゃいけないんだけど、中に入れてもらえなかった。
日米地位協定では、米軍の憲兵隊が基地の外で行動できるのは、基地の外にいる米兵が何か問題を起こしたときだけなんです。それも、警察当局にちゃんと「こういう米兵がいるから」と連絡をして、押さえに行くことができるだけ。日本国籍の人たちに対しての警察権はないわけですね。
だから、そのキャンパスに海兵隊が入ってピストルを持って並んでいることには、一切法的な根拠はない。あれはもう、軍事行動です。つまり、外国の軍隊が、軍事行動でもって日本の領土の一部を占拠した。気づいていない人も多いと思うけど、これは明らかな国際問題ですよ。日本の右翼はどうしてそれを批判しないのかと思う。
編集部
日本政府も厳重に抗議すべき問題なわけですね。
ラミス
それどころか、そのとき当時の稲嶺知事はちょうど海外にいたんだけれど、急いで帰ってきて成田に着いて、小泉総理にこの事故の件で会って話がしたい、と言った。でも、総理は「会えない」。夏休み中だから、という理由でした。東京のホテルにいて、アテネオリンピックをテレビで見ていたらしいんです。これは、稲嶺知事だけではなくて沖縄県民全体に対するすごい侮辱ですよね。
編集部
冒頭で話した沖縄タイムスの記事にも、こう書いてました。「2年前、8月13日の本土のニュースは、米軍ヘリ墜落のニュースよりもアテネ五輪を大きく報じていた」と。
ラミス
あともう一つお話しておきたいのは、この間、本土の「9条の会」の事務局長が沖縄に来られたときにも話したんですが、今、本土では「9条を守ろう」という運動が高まっていますよね。「9条の会」も、非常に数が増えている。
編集部
今、全国に4000以上の会があるそうですね。
ラミス
彼に言わせると、もう5000を超えている。ところが一方で、日米安保に反対する組織はほとんどない。もちろんいくつかあるのは知っていますけど、やっている人はだいたい60年代、70年代の安保闘争からかかわっている「ベテラン」ばかり。
そういう状況を沖縄から見ていると、なるほど、ヤマトの人たちは9条は欲しいけど、安保には特に反対していない、安保も欲しいみたいだね、と感じるわけです。そんなに欲しいのなら、欲しい人のところに基地を置けばいいじゃないか、という声が出るのが当然でしょう。
これを言うと、たいていヤマトの人たちは怒ります。私は戦争反対だから、私の町に米軍基地を置くなんて考えられない、という。でもその人たちは、「安保条約が欲しいなら、基地もその条約の下にある地位協定も、日本全国に公平に分担するのがフェアーじゃないか」という沖縄の声に対して、何と反論するんでしょうか。
(私のコメント)
昨日の株式日記において、日独伊三国同盟と大東亜戦争、日英同盟と日露戦争との関係について書きましたが、外国と軍事同盟を結ぶとどうしても戦争に巻き込まれる危険性が高くなります。帝政ロシアにしても満州と朝鮮半島を欲しがっただけで日本を侵略する戦力は持っていなかった。事実ロシア海軍は日本海軍に壊滅的打撃を負った。
ならば日米安保がある限りにおいて、日本がアメリカの戦争に巻き込まれる可能性は非常に高いといえる。それに対して憲法九条がアメリカとの戦争に巻き込まれないための支えになっているのですが、憲法九条を変えるには日米安保を解消しなければ非常に危険だ。日米安保を堅持しつつ改憲するのは三国同盟や日英同盟と同じことになるのではないだろうか?
想定されるのは台湾海峡と朝鮮半島の戦争ですが、これはアメリカが勝手に日本から取り上げた地域なのだからアメリカが責任を持つべき問題であり、日本はこの問題に巻き込まれてはならない。一番危惧されるのは台湾問題であり、台湾が中国に併合されたら日本の通商に大きな問題が発生する。これに対してアメリカはどう出るのだろうか?
これとは別に集団的自衛権の問題がありますが、日本の法制局は集団的自衛権を認めていない。集団的自衛権には問題がなくともどこまでが自衛の範囲になるかが問題だ。台湾をめぐってアメリカと中国とが武力衝突することがあるのだろうか? もし米中が台湾をめぐる戦争になるのならば集団的自衛権を用いて日本も後方支援する必要がある。
しかしアメリカが台湾を見捨てた場合には、日本は日米安保も空洞化したとして廃棄すると強く言っておくべきだろう。それでもアメリカが台湾を見捨てた場合には日米安保を廃棄して自主防衛体制をとらなければならない。そうしなければ都合のいい時だけ日本に米軍基地を置き、日本を守らなければならない時にはアメリカは中立を決め込む恐れがある。
もしアメリカが台湾問題に対して中立を保った場合には台湾は中国に併合されるだろう。中国は南沙諸島に対しても勢力を拡大していますがアメリカは中立を保っている。だから台湾を見捨てる可能性も大きい。しかし台湾が中国に併合されれば日本は何らかの手を打たなければならない。台湾も選挙で国民党が勝利して併合気運が高まっている。
今のところは台湾問題に関してはアメリカに全部お任せするしかないだろう。日本から台湾を取り上げたのはアメリカだからだ。戦略的に見てアメリカが、日本から朝鮮半島と台湾を切り離したのは間違いであっただろう。むしろ台湾や朝鮮で独立運動が高まって独立させた方が問題はすっきりしたかもしれない。そうすればアメリカは朝鮮戦争で戦争する必要のなかったし起きなかっただろう。台湾の帰属問題で中国とも戦争になる恐れも回避できたはずだ。
おそらくは日本に米軍基地がある限り中国は台湾に対して手を出す事はないと思うが、もし中国が手を出してアメリカが何もしなかったのならば日本は重大な決を下す必要がある。事前に中国に手を出させない為には日本も核武装して断固たる姿勢を示しておけば中国は台湾に手は出せないだろう。
ダグラス・スミス氏の意見によれば憲法九条と日米安保とは連動しているのですが、最近の護憲活動家は日米安保には触れようとなしていない。あえて無視をしているのですが日米安保破棄をなぜ訴えないのだろうか? 沖縄の軍事基地の問題は日米安保を破棄すればすべて解決される。沖縄の人たちから見れば本土の左翼ほど沖縄を見捨てている人たちはいないのだ。
もし沖縄の人たちと連帯しているのならば安保反対闘争こそ左翼活動の中心にすべきであり護憲運動は日米安保維持闘争なのだ。だから左翼と沖縄の人とは利益は反するはずなのですが左翼は沖縄を飯のタネにしているだけなのだ。沖縄から米軍基地を撤去するには日米安保の破棄しか方法はない。だから護憲運動をしている限り沖縄から米軍基地がなくなる事はない。護憲活動家は沖縄の犠牲を前提にして活動しているのだ。
ダグラス・スミス氏がインタビューで答えているように、沖縄の米軍はヘリコプターが大学に墜落した時に米軍が出動して住民に銃を向けた。在日米軍の本性が出たとも言える事件なのですが小泉首相はダンマリを決め込んでしまった。日本の議会も官僚組織もイラクの暫定政権と大して変わらず「本当の」自主独立は認められていない。福田政権はイラクのマリキ政権と対して変わりがないのだ。
沖縄と台湾とは至近距離にあり台湾が中国領土になれば沖縄は目と鼻の先に中国が迫ってくる事になる。中国は台湾の次は沖縄は中国の領土だと言い出すだろう。そのとき沖縄の米軍は中立を保つだけで何もしない恐れがある。アメリカがイラク戦争で撤退すれば孤立主義になって日本からも軍隊を引き上げる時が来るかもしれない。
◆2008年前半の地雷、台湾総統選挙( 07/11/26) 吉崎達彦
http://markets.nikkei.co.jp/column/rashin/article.aspx?site=MARKET&genre=i2
他方、台湾で民主的な選挙が行われることは、「ひとつの中国」原則を掲げる中国にとっては看過できないことである。中国にとって台湾は「核心的利益」であると位置付けられ、国防白書は「台湾独立を制止することは、中国の武装力の神聖な職責である」と明記している。それどころか、2005年に成立した「反国家分裂法」は、「台湾を中国から分裂させる重大な事態になれば、非平和的手段を取る」ことを定めている。
中国がここまで頑なな姿勢を示しているのは、「中台統一」によって得られる経済的、軍事的なメリットもさることながら、長年にわたって領土回復を国家的目標としてきたために、引くに引けなくなっているという事情がある。実際に、中国の研究者たちと話をしていると、「台湾独立を認めた瞬間に、現政権は吹っ飛ぶ」「チベットもウイグルも独立を目指すようになる」といった厳しい声が相次ぐ。
2008 年3月22日に行われる総統選挙では、同時に「台湾の名で国連に新規加盟を行うことに賛成か、反対か」を問う公民投票が予定されている。中国側の「ひとつの中国」原則の論拠は、カイロ宣言やポツダム宣言などの古い文書に由来するけれども、民主主義体制が直接投票によって、独立や国連加盟を宣言すれば、そんな文書はいっぺんに吹っ飛んでしまいかねない。
こうなると中国側ができることは、せいぜいアメリカ経由で公民投票を自粛するように圧力をかけてもらうことぐらいだ。しかし、アメリカ国内にも親台派の勢力はあるし、民主主義体制に圧力をかけることもためらわれる。
「台湾に圧力をかけて欲しい」というお願いは、日本にも来るだろう。が、アメリカが言おうが日本が言おうが、台湾の公民投票成立を止める手段はない。来年前半には、こんな神経戦が中台海峡で行われる。日本もアメリカも、無関係というわけにはいかなくなるだろう。要警戒、である。
(私のコメント)
アメリカにとっては台湾問題は戦後の外交失政のひとつであり、台湾の独立運動が強まればアメリカがこれを制止するという矛盾した行動を取るようになった。これは中国に対して誤ったメッセージとなるだろう。胡錦濤総書記は柔軟な態度だが強硬な軍部を押さえきれるのだろうか?
中国の軍部は宇宙の衛星をミサイルで打ち落とすぐらいのことをするから勝手に台湾との戦争も仕掛けるかもしれない。そのときアメリカはどう対応するのだろうか? アメリカが誇る原子力空母にも中国の潜水艦が付きまとっている。アメリカはイラクと台湾との二正面作戦を強いられるかもしれない。日本は高みの見物をしていればいいのだ。