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Like a rolling bean (new) 出来事録
http://ameblo.jp/garbanzo05/day-20090227.html
2009-02-27
呆れかえる日経夕刊の、「移転賛成派・東卸伊藤理事長の高らかなる勝利宣言」記事
日経新聞の2009/2/26付夕刊に築地東卸の理事長強行選挙で、形の上で勝ち抜けた伊藤氏の「勝利宣言」が乗っていると、通報を受けました。
日経 2009/2/26夕刊「ニュースな人・ヒト」
移転賛成派、築地・東卸5期目理事長に−−伊藤 宏之さん移転問題を巡って混迷した東京・築地市場の水産仲卸団体、東京魚市場卸協同組合(東卸)の理事長選がようやく決着した。移転賛成派で五期目を任された伊藤宏之理事長(70)は「組合員の強い危機感の表れだった」と振り返る。移転を加速する東京都に対し、組合員の反対は根強い。組合のかじ取りには、大きな荒波が待ち受ける。
(略)
最大の原因が豊洲の土壌汚染問題だ。移転予定地では昨年までに、発がん性の指摘されるベンゼンが環境基準の四万三千倍検出された。理事長選直前には、汚染物質の広がりを防ぐ地層の一部が確認できなかったことを都が公表していなかった問題などが相次ぎ判明した。
移転反対の声が高まるなか、伊藤氏は「組織がしっかりしていなくては次のステップに進めない」と、危機的な組合の財政再建を優先して訴えた。公的対決では反対派候補の移転問題の調査不足などを追求。「最後の最後で伊藤氏の説得力が上回った」(組合幹部)。
「弁舌なら築地で右に出る者はいない」という評判は今も健在だ。高級鮮魚を扱う仲卸「美濃桂商店」の二代目。
(略)「現実と郷愁は別。築地での再整備は時間やコスト面で仲卸の体力が持たず倒産が相次ぐ」と強調する。仲卸の約六割は赤字経営に苦しむ。新市場での施設使用料も決まっていないうえ、移転費用が工面できない店も多い。「できることなら築地に残りたい」のが大半の仲卸の本音。伊藤氏は「移転への不安をなるべく早く解消する。新市場に行きたい店は全員一緒に行く」と力を込める。
都に対する姿勢が弱腰と非難する声もある。それでも伊藤氏は「市場の開設者で大家の都との信頼関係なくして東卸の理事長は務められない」とぶれない。
(略)
二十七日に開く初理事会で新役員を選出する予定だ。「これからの市場を担う若手の意見を積極的に取り入れたい」という。「自分はもうすぐ期限切れだ」と冗談交じりに話す。だが、新市場で仲卸が生き残るための展望を自らの手で開きたいという強烈な意思が伝わってくる。
状況を知らない人が読むと、あたかも、東京都の「若干の」不誠実さに「神経質に」なる市場関係者と、世渡り上手で頼れる理事長、という構図に見えますが、当然ながらこの記事の目的が都議会対策=イシハラ救済と強制地上げ続行にあることは言うまでもありません。
移転反対派の調査不足だなどと記事は述べ立てますが、「あちら(反対派の山崎さん)には学者がついているから、何が出てくるか分からない」と話していたのはまさに伊藤氏側でしたよね。
それになにしろこの方は、情報公開制度の仕組みも知らなかったのです!(※1)
ベンゾピレンの件を、朝日新聞は情報公開を元に報道した、と都職員が説明をしたところ、「情報公開しないと入手できないのですか?」と反応しましたから。
(※1)2009-01-28
豊洲汚染の築地「説明会」を非公開で開催する東京都(不公正きわまりありません)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10198931856.html
さらに、東京都から優先的に情報を与えられて、メディアジャックでの御用報道(※2)にまで守られながら、5回目のきわめて不透明な選挙強行に頼らなくてはならなかった(理事解任請求が出されたのに、一方的に破棄を宣言して、選挙を強行実施しました)という実態があります。
(※2)2009-01-17
★きわめて重要★ 今回の「豊洲移転決定報道」メディアジャックの背景調査
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10193843392.html
さて、上で紹介した記事の後半には、「ぶれない」とありますが、間違った意見がぶれないのは決してほめられないことです。最近、政治屋などによって間違って使われる日本語ですが、確信の上でかどうか知りませんが、さすが日経品質と言わざるを得ません。
〜〜〜
余談に属するかもしれませんが、例のイシハラファンドと農林中金を介した10億円近くの借金棒引き事件をうやむやにして、築地の仲卸に不名誉と信頼の破壊を招いているだけでなく、地元東京2区の自民党有力代議士との関係でもよく知られています。
あれこれ語られる人脈について、たとえば以下にも少し触れられていますね。
http://www.asyura2.com/07/senkyo34/msg/523.html
また、生鮮EDIという、お魚の電子商取引(目利きを残すんじゃなかったんでしょうか)のページの「生鮮取引電子化推進協議会」では、
http://www.ofsi.or.jp/new%20pfconference/index2.html
この伊藤氏が「全国水産物卸組合連合会」のトップであることが示されています。
また、「全国中小企業共済財団役員」というPDFでは「理事」(昨年10月)という立場にあることも分かります。
http://www.zenkyosai.or.jp/2yakuin.pdf
要するに、消費者側を向いているふつーのお魚屋さん、などではありません。
こうした立場で、組合の仕組みなど裏表まで知り尽くしているのに、それを組合のために有効活用するどころか、赤字を強調して業界の信用を毀損しようとしたり、関係者の恐怖をあおるばかりで、しまいには「東京都と仲良くしなくてはならないと言い出し、豊洲に行かないやつは生き残れない、つまり痛みを伴わないカイカクなし、と語ることの意味が理解できると思います。
仲卸の役割について、以前、『世界』の記事では市場関係者が、仲卸の役割としてこんなお話をされていました。
「卸はいかに高く売るかで、産地を守る。仲卸はいかに安く買うかで消費者を守る。それぞれテメエのことしか考えてないんだけど、それが結果として産地も消費者も守る。よく出来た制度だよね」世界的にもこのようなセリ制度はないという。セリは日本の文化なのだ。
このことは、改めてとても重要な指摘だと思います。
それに、東卸の理事長選挙がどうして話題になったのかというと、それは想像を絶するイシハラ都政のもとで消費者を守るべき立場の業界組合がどうなるか、誰もが心配だったからではないでしょうか?
きわめて不透明な中で、強行的に行われた選挙でどうにか「勝った」ら、こんな勝利宣言を出すとは、もう常識の範疇を激しく逸脱しています。
〜〜〜
上記の『世界』を引用したエントリーから一部再掲します。
2008-10-16
『豊洲市場移転で中小仲卸の方を排除する構造カイカクのやり口への想像(阻止が必須です)』
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10152057722.html
(略)===『世界』の記事「築地市場は誰のものか」を読んだ方から、築地に残る仲卸の行うセリという日本の傑出した市場制度がよく分かることが書かれていますね、とお知らせいただきました。
記事から抜粋させていただきます。
「卸はいかに高く売るかで、産地を守る。仲卸はいかに安く買うかで消費者を守る。それぞれテメエのことしか考えてないんだけど、それが結果として産地も消費者も守る。よく出来た制度だよね」世界的にもこのようなセリ制度はないという。セリは日本の文化なのだ。仲卸は、いわば目利き・ソムリエであると同時に、魚介類市場を投機の対象に追いやられることを防ぐ役割も果たされされている、というこの点を見逃せないと思います。
数年前に某大新聞では、まるで中間マージンを持っていくだけのような仲卸への攻撃をしていました(事実誤認は意図的なものでしょうか?)。
そして、構造カイカク信者や、大卸の株を大量保有しているゴールドマン・サックスなどは、この仲卸の方を単純な夾雑物と矮小化し見なして「中抜き」して、市場の価格形成をより、ご自身にとって合理的かつ「効率的」にしたいのでしょう。
(略)