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Re: html test
http://www.asyura2.com/08/test15/msg/121.html
投稿者 ヤマボウシ 日時 2008 年 12 月 10 日 08:23:44: WlgZY.vL1Urv.
 

(回答先: Re: html test 投稿者 ヤマボウシ 日時 2008 年 12 月 06 日 15:55:25)

Like a rolling bean (new) 出来事録
http://ameblo.jp/garbanzo04/day-20081210.html

2008-12-10
ゴールドマン・サックスのリスクテイクへの元社員の見解(『強欲資本主義 ウォール街の自爆』から)

このところ引用ばかりになってしまいますが、先日読んだ以下の本からの抜粋です。

著者が実際にその企業に勤め、そこから給与を得ていたことや、現業についても指摘される向きはあるようですが、ともあれ、「一人の元内部関係者が事実として表現したこと」として、このことは知っておく必要があると考えます。

文春文庫

『強欲資本主義 ウォール街の自爆』 から

(p.38後半〜p.41)

 ゴールドマンの不動産部には、当時三人のパートナーが居た。その一人に、クロード・バラードが居た。彼はこの道のベテランだったが、きわめて保守的な人物でもあった。1988年のことだ。彼が引退することになり、いろいろお世話になったお礼の挨拶をしようと会った際に、こんなことを言っていた。

「君は、今この会社のバランス・シートが何に使われているか知っているか。ありとあらゆるものに相場を張っている。コーヒー豆だ、金だ、先物だと、あらゆるものでギャンブルをしている。私のような年寄りには、いったい何をやっているのかさっぱり分からない。それなのに、そこにパートナーとしての私の財産をすべて突っ込んでいるのだから、おっかなくてしょうがない。大火傷をしないうちに、私は引退させて貰おうと思ったんだ」

 クロードはもう少しゴールドマンに残っていれば、会社の株式公開でもっと大きな財産を手に入れることができただろう。しかし、既にその当時でさえ会社は、無限責任を負うゼネラル・パートナーの立場では、「怖くてしかたない」というほどに大きなリスクをとっていたということである。

 現在、有限責任会社としてゴールドマンが取っているリスクは想像を絶する。ゴールドマンをウォール街の人々は、「世界最大のヘッジファンド」と読んでいるほどだ。今後、投資銀行に対する規制が強化されれば、彼らは投資銀行業務を止め、純粋なファンドになってしまうかもしれない

「チャイナ・ウォール」機能せず

 ゴールドマンの不動産部門が自己投資を始めた頃のことだ。私の同僚が頭を抱えていた。私も彼も、その当時「インベストメント・バンキング・サービス」という顧客担当だった。簡単に言えば、顧客を回って、仕事を取ってくる営業職だ。彼のもとにシカゴの顧客から電話があった。顧客はカンカンに怒っているという。

「昨日、お前は私に会いに来て、仕事が欲しいといった。そこで私の市場の見方、価格の付け方、投資方針などをたっぷりと聞いて帰っていった。ところがどうだ、お前の会社は、私が入札しているビルに入札しているというではないか。私の商売の邪魔をして、喧嘩を売る気なのか」

 さすがにその時は、ゴールドマンは入札を下りた。そしてパートナーが低調に謝罪して顧客の怒りを収めた。

 その後は、利益相反関係の調整には不動産部全体が、慎重に行動するようになった。やがて、多くの投資銀行の顧客サービス部門は、投資部門とは明確に分離され、顧客に対しては「二つの部の間にはチャイナ・ウォール(万里の長城のような高い壁)があります。これはまるで二つの別の会社です」と説明するようになった。

 しかし、多くの投資銀行や商業銀行において、これは言い訳にすぎないだろう。何よりトップは同じだし、実際にはたくさんの情報交換が行われていた。バンカーから上がってくる情報は、投資部門に対しては一方通行で、その情報をどう使おうと投資部門の勝手だという考え方もあり、顧客サービス部門が得た情報が共有される。それに投資部門が得た情報が有益だったということになれば、その情報提供者にはボーナスが出るといった制度を採用しているところすらある。

 加えて自社の投資部門は、投資銀行部門にとって上客でもある。2007年春には、アメリカの全買収の三分の一が投資ファンドによってなされたが、投資銀行は、自らファンドを組成したり、第三者が運営するファンドに投資したり、投資資金を集めたりして、深く関わっているのだ。また、そうした関わりがあればこそ会社の買収、売却の取引を獲得するのに重要な役割を果たすことになる。基本的にはチャイナ・ウォールは、実際には機能していないと思ったほうがいいだろう

(後略)

株式公開により、無限責任から有限責任になって、その無分別さが緩和される方向性でないことは一般論として容易に想像がつきます

以下は参考用語集です。


Wikipedia 有限責任

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E9%99%90%E8%B2%AC%E4%BB%BB

有限責任(ゆうげんせきにん)とは、ある事業体についてその帰属主体や出資者・拠出者などが限定された範囲の財産(例えば出資した財産)でのみ責任を負うことをいう。ここでいう責任とは、債務との関係で財産がその引当てになることをいう。

(中略)

資金調達の容易さ

ある事業体との関係で出資者が有限責任である場合、出資者は当該事業体の倒産などの際にも、最悪でも、例えば出資額など、一定の財産さえ失えばすむのであるから、出資のダウンサイドリスクが限定されることになる。これによって出資者の出資意欲を向上させ、会社の資金調達が容易となる。さらに株式会社の株式のように出資額を小口化できる場合には、よりその効果が高まることが期待されている。

(以下略)

Wikipedia 利益相反行為

利益相反行為(りえきそうはんこうい)とは、ある行為により、一方の利益になると同時に、他方への不利益になる行為である。

わかりやすく言うと、依頼者からの業務依頼があった場合、中立の立場で仕事を行わなければならない者が、自己や第三者の利益を図り、依頼者の利益を損なう行為のことである。

(以下略)

管理人コメントは長くなるので、書籍の紹介です。

http://www.bunshun.co.jp/book_db/6/60/66/9784166606634.shtml

この著者による日経ビジネス誌のサイトの連載です。

NB Online 神谷秀樹の「日米企業往来」

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20060401/100941/

 

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