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投稿者 ダイナモ 日時 2008 年 10 月 11 日 21:43:40: mY9T/8MdR98ug
 

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/155/

 民主党が打ち上げた22兆円の景気対策に対して、メディアの批判が厳しい。

 その景気対策の内容というのは、基礎年金の全額国費負担、高速道路の無料化、ガソリン・軽油の暫定税率廃止、子供手当支給、農家への戸別所得補償など、まさに大盤振る舞いのメニューだ。ところが、小沢一郎代表は「消費税率の引き上げは当面不要」と述べていることから、その財源をどうするのかとメディアは追及しているわけだ。

 それに対して、小沢代表は「財源が無いというのは役所のマインドコントロールと言わざるを得ない」と反論している。つまり、財源が無いというのは役人の言い分で、それをうのみにするべきでないというわけだ。政権の座について、無駄な経費を徹底的に洗い出していけば、財源確保は可能だというのが小沢代表の主張である。

 メディアはこの小沢発言もまた批判しているが、わたしはこの発言は決して間違っていないと思う。わたし自身も役人の経験があるからよく分かるのだが、役所というところは実にマインドコントロールが巧みである。

 そうしたマインドコントロールを解くことができれば、国の歳出の総額220兆の1割をカットすることぐらい、それほど難しくないことが分かるだろう。

特別会計の剰余金42兆6000億円のからくり

 財政が絶望的な赤字だというのも、財務省のマインドコントロールである。

 このコラムでも、「第94回 『順調に進む財政再建』をひた隠す理由」などで繰り返し説明しているが、わが国の財政再建が順調に進んでいるのは確かである。ところが、消費税を導入したいためなのか、財務省はそうした情報をなるべく隠そうとしている。

 最近、わたしが疑問に感じたのは、昨年度の特別会計の決算である。歳入から歳出を差し引いた剰余金が、なんと42兆6000億円にものぼることが明らかになったのだ。しかも、これは当初予算の見積もりを15兆円も上回る水準である。予定していなかったもうけが15兆円もあるのは、いかにずさんかということがお分かりだろう。

 だが、よくよく考えてみると、これは単にずさんなのではなく、財務省のなんらかの意図が込められているような気がしてきた。証拠はないが、財務省が財政赤字をアピールするために操作したのではないかと思うのだ。

 政府が目指している財政再建目標は、2011年度に国と地方を合わせたプライマリーバランスを黒字化するというものである。プライマリーバランスというのは、国の収入(歳入)と支出(歳出)の釣り合いを表した数字のことだ。国債の発行や元利払いなどを含まないので、純粋な財政収支を示すものといってよい。この収支が黒字になれば、借金の対GDP比率は減っていくことになる。

 そこで昨年度予算の当初予算ベースを見ると、国のプライマリーバランスの赤字は4兆2000億円だった。ところが、地方が急速に財政を絞ってきたために、地方のプライマリーバランスの黒字はほぼ5兆円にものぼったのである。2011年度に達成するはずの目標が既に昨年度に達成されるはずだったのだ。だが、そうなると財務省にとってはまずい。「なんだもう財政再建目標は達成したじゃないか」となって財政赤字をアピールできなくなる。

 それを避けるために、一般会計から特別会計に金を動かしたのではないだろうか。実際のところ、一般会計と特別会計の間のやりくりはいいかげんなところがある。それを利用したのが、15兆円のあぶく銭の正体なのではないかと思う。

 いずれにしても、特別会計の中に相当大きな含み益があることは間違いない。逆に言えば、政府が財源を隠していたということになる。予算を上回ったあぶく銭は、すべて召しあげて国民に配るべきではないだろうか。

「所得税の課税最低限」のグラフに隠されたインチキ

 財務省が絶対に信用できない例はいくらでもある。先日わたしは、NHKの番組で竹中平蔵、伊吹文明両氏と討論をしたのだが、その前に資料を集めようと財務省のホームページにアクセスした。所得税の課税最低限の国際比較をプリントアウトするためだ。

 ちなみに、所得税の課税最低限というのは、これ以上の年収だと所得税がかかりますよという年収の水準である。日本の課税最低限は、夫婦と子ども2人の標準世帯の場合、先進5カ国のなかで最も低い。つまり、低所得者からもしっかり税金をとっているのが日本なのである。そのことは、「第58回 年収150万円と3000万円で“税率”が同じ国」でも紹介したとおり、昨年までの財務省のホ−ムぺージにもデータは掲載されていた。

 ところが今回、「所得税の課税最低限の国際比較<給与所得者>」というページを見て驚いた。日本の課税最低限は、低い方から数えて、イギリス、ドイツに次いで3位になっているではないか。「はて、イギリスやドイツで抜本的な税制改革をしたのか?」とも思ったが、そんな話は聞いていない。理由も分からず、しばし茫然としてグラフを見ていた。

 だが、よくよくグラフの脚注を見てわかった。そこには、こう書かれていたのだ。「イギリス、ドイツについては、従来、イギリスの就労税額控除、児童税額控除及びドイツの児童手当を加味して課税最低限の計算をしてきたが、これらの仕組みは算出税額から控除されるものではなく、別途、全額が給付されるものである。課税最低限として、『実際の納付税額が生じる給与収入の水準』を国際比較するとの観点から、今回、これらを含めずに計算している」

 分かりやすく説明しよう。イギリスやドイツは、所得の低い層もいったん所得税を納めるが、さまざまな税額控除等があって、それが還付される仕組みになっている。そのため、実質的な所得税負担がゼロの世帯もあるのだ。脚注によれば、これまでは、そうした世帯を無税とカウントしていたのだが、今回からは、「いったん払ったのだから課税されていると見なすことにした」というわけである。

 しかし、払ってもすぐに戻ってくるのに、それを税金にカウントするのはむちゃな話ではないか。日本の課税最低限が低くないというアピールをしたがっているとしか思えない。しかも、それを脚注で小さく書いているだけであり、そのうえ意味が分かりにくい文章なのである。

 脚注を読み進めると、「ちなみに、従来基準で比較すると」とあり、イギリスとドイツの実質的な課税最低限が記されている。しかし、普通の人はそこまで読まない。グラフを見て、「ああ、日本の課税最低限は先進国でも中程度なのだな」で終わってしまうだろう。役人、とくに霞が関の官僚はこうしたマジックを使って国民を欺くのだ。

役所のマインドコントロールにかかるメディア

 なかでも役所の得意技は、自分たちに都合の悪い資料を、目立たないようにそっと公開することである。例えば、昨年の世代別年金給付の将来シミュレーションだ。そうした大切なデータは、厚生労働省のホームページですぐに見つかると誰しも思うだろう。トップページから直接リンクしていてもおかしくない。

 ところが、厚生労働省はそのデータを公開しているものの、ほとんどの国民はそこにたどりつけない。なぜなら、それは社会保障審議会が4月に行った、特定の会議の配布資料の中にあるからだ。いくら検索機能が発達しているとはいえ、ごく一般の人はそんなところまで見に行けない。そんな時間もないし、そういう宝探しの能力はない。でも、「隠しただろう」と問い詰めれば、財務省の役人は「きちんとホームページに公開しています」と答えるに違いない。

 これが霞が関の悪知恵なのだ。メディアの人は、そうした役人の体質をよく知らないから、すぐに役人に言いくるめられてしまう。「財政赤字だから、景気対策の財源確保は難しい」と言われると、「ああ、そうですね」となってしまうのだ。これが、小沢代表の言うマインドコントロールなのである。

 わたしは、幸か不幸か何年間にもわたって役人をやってきたので、そうした役人の手口というのはよく分かっている。そして、前々回に述べたように、公益法人に天下りしている人に対する手厚い保護も知っている。年収2000〜3000万円の給料を払った上に、様々な必要経費を含めて1人あたり年間1億円の費用がかかっているのだ。

 だが、引退した役人に個室や秘書などはいらない。大きな机もふかふかの絨毯も不必要だ。彼らは、海外旅行ももちろん経費で行き、お土産も経費で落とす。そうした無駄づかいを叩ききれば、22兆円などすぐに出てくるはずだ。
 


 

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