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読売新聞が、「生活保護を受給する外国人世帯が急増」という記事を掲載した。
この記事をなんの疑問も持たずに読んだ人は、この記事が実態とは正反対の報道をしていることに気がつくことはないだろう。その結果、外国人への排外意識を強化される。
下の図は生活保護世帯数と保護率の推移を表したものだ。(特に記載がないので総人口を対象としたものと思われる)
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1180.html
保護率の単位が10倍に誤記されている点に注意。
この図によれば、1996年の生活保護世帯数は61.3万世帯。2006年は107.5万世帯。
1996年から2006年までで1.75倍増加している。
一方、読売新聞の記事を元に推計すると、1996年の外国人生活保護世帯数は1万7256世帯。2006年は記事のとおりの2万9336世帯。
1996年から2006年までで1.7倍増加している。これだけなら読売新聞の記事が取り上げるほどではなく、日本人と同じ増加率ということになる。しかしよく調べてみると実態は全く異なっていることが分かってくる。
次に下の図は外国人登録者数の推移を表したものだ。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2950.html
この図によれば、1996年の外国人登録者数は142万人。2006年は208万人。
1996年から2006年までで1.46倍増加している。
一方、この間の日本の総人口(外国人も含む)は、1996年が12586(万人)。2006年が12777(万人)。
1996年から2006年までで1.015倍の増加にとどまっている。
http://www.stat.go.jp/data/jinsui/2.htm
1996年から2006年までの人口の増加を考慮に入れて、生活保護を受ける世帯数を、当時の総人口で割って比較してみると、1996年は0.004870。2006年は0.008414。この間の増加率は約1.73倍。
次に、生活保護を受ける外国人世帯数を、当時の外国人登録者数で割って比較してみると、1996年は0.01215。2006年は0.01410。この間の増加率は約1.16倍。
以上から、人口当たりの生活保護世帯の増加率は日本人では1.73倍。外国人では1.20倍であることが分かる。
読売新聞はの記事は、この間の外国人登録者数の大幅な増加を取り上げずに、単に生活保護世帯数だけを取り上げており、実態を反映していない不完全な記事である。新聞記者なら外国人登録者数が急激に増加していることぐらい当然知っていたはずだ。知っていながら書かない。その結果、外国人への排外意識を煽る記事となっている。
このような外国人への排外意識を煽る悪質な模造記事に注意しなければならない。すでに2ちゃんねるでは、この記事をめぐってスレが立っている。
外国人受け入れをめぐる問題は全てか無かの二者択一ではないと思う。是々非々で取り組むべき問題だ。