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12月23日2時30分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081223-00000008-mai-soci
大手重機メーカー「三菱重工業」の高砂製作所(兵庫県高砂市)で8年半、請負と派遣の労働者として働く男性(46)が、「偽装請負状態で長く働かされた」として、同社の正社員としての地位確認を求める訴訟を年明けに神戸地裁姫路支部に起こす。同製作所は3年間の派遣期限を迎える09年4月以降、派遣労働者を正社員にせず、基本的に再度請負に戻す。三菱重工のように09年以降に同様の期限を迎えるメーカーが多いために「09年問題」と呼ばれ、加速する「派遣切り」の一因と指摘されている。
提訴するのは、同県加古川市の派遣労働者、圓山(まるやま)浩典さん。圓山さんは00年、請負会社の社員として同製作所で働き始めた。圓山さんによると、当初から作業の指示は三菱重工の正社員から直接受けており、偽装請負の状態だったという。
圓山さんは昨年9月ごろ、知らない間に06年4月から自分の身分が「請負」から「派遣」に切り替えられていたのを知った。今春、3年間の期限が切れる09年4月以降、自分の職場が再度請負に戻されることを知り、圓山さんは先月、正社員として直接雇用するよう三菱重工に申し入れた。だが三菱重工は、直接雇用する意思を示さないため、提訴に踏み切ることを決めた。
【日野行介、樋口岳大】
◇製造業派遣の09年問題
製造業への労働者派遣は04年に解禁されたが、06年ごろから、実態は「派遣」なのに人材会社などの派遣元が指示を出す「請負」に見せかけ管理責任を免れる「偽装請負」が問題になった。このため、多くの企業が一斉に請負を派遣に変えた。07年に派遣期間が1年から3年に延長され、製造業の派遣労働者の多くは09年に期間満了を迎える。その際、企業側は正社員などとして直接雇用する義務が生じるが、景気後退などの事情から、期限までに雇い止めを進める恐れがある。