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http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10132048721.html から転載。 2008-08-27 06:36:10 過疎地の「限界集落」化、「廃村集落」化に全国的な国土崩壊を見る。【サンデープロジェクト特集ほか】 ============================================= 以下は「朝日新聞記事情報・G-Search」から検索、転載。 <わが家のミカタ 夏スペシャル>ウチの最寄りは「秘境駅」 終わりゆく二人の里 車近づけず、対岸からワイヤで生活物資運ぶ「超限界集落」 * あなたは覚えているだろうか。天竜川沿いに走るJR飯田線の小和田(こわだ)駅を。 それは、1993(平成5)年の皇太子ご成婚ブーム。新幹線の豊橋駅から、普通電車で2時間半、前後をトンネルに挟まれたこの無人駅に、観光客がどっと押し寄せたのだ。 理由は言うまでもありますまい。単に「小和田(おわだ)さん」と字が同じなだけ。 でも、切符は17万枚以上売れ、記念の臨時列車は超満員。公募したカップルの駅前結婚式まで開かれた。 この小和田駅周辺に唯一暮らす家族が、宮下茂正さん(81)と妻の繁江さん(82)だ。駅前結婚式では地元を代表して臨時駅長にも任命された。「あの時はすごかった。ホームには人がいっぱいでね」 でもそれは、ここが限界を超えた限界集落であることを、一時忘れさせてくれたお祭り騒ぎ。世間は熱しやすく、冷めやすい。 今や駅前は草ぼうぼう。近くには、30年ほど前まで店や製茶工場だった廃屋が朽ちる時を待つ。 だから、2人のために、駅はあるの。病院通いに買い物に、2駅先の街へ出る手段は、1日8本の電車だけ。腕時計を欠かさず、斜面に立つ自宅から、細い道を15分歩いて駅へ出る。 元々は天竜川上流の長野県側に住んでいた。だが、佐久間ダムの建設で水没が決まり、55(昭和30)年に家をここに移築した。 当時は60世帯以上ある集落だった。茂正さんは、山でスギやヒノキを伐採。何隻ものイカダにして下流に届けた。住宅の大量建設で、林業は大忙し。下流から飯田線で戻ってきては、すぐまた山へ入った。 だが当時、茂正さんが植えた木は切らずじまい。 外材の輸入増などで林業は衰退。70年には22世帯に。若者は仕事を求めて街へ出ていき、続いて年老いた親たちも子どもの元へ。 一時は茂正さんの母、姉、弟と8人で暮らした宮下さんも、子ども3人は東京や浜松の街へ。 「でもね」と繁江さん。「私はこの静かな山ん中がホッとする。不便なんて思ったことはないね」 ケータイは圏外。ネットは何だか、よーわからん。新聞は電車で来る郵便屋さんが家へ届けてくれるし、テレビも衛星放送で映る。炊事洗濯、畑仕事に風呂の薪(まき)割りと何でも自分でやるから毎日充実、住めば都。 プロパンガスのボンベや米など重い物は、飯田線の貨車で運ばれてきた。ところが無情にも貨車は廃止に。これで危険物のガスは運べなくなったとか。 仕方がないので、茂正さんは92年に天竜川(幅約90メートル)の対岸へワイヤを張った。「木を運ぶのに、昔はよく張ったもんです」 月一度、雑貨屋に電話で頼むと、対岸で品物をワイヤのカゴに乗せてくれる。 それが今の生活の命綱。だけど、ワイヤの足場は風雨で傷んでギシギシ、ミシミシ。川辺に置いた自家用の小舟も壊れたままだ。 しかも今年、茂正さんは軽い脳梗塞(こうそく)を患った。ここで暮らすのはもう難しい。 * でも、心残りなのは、今も時たま訪ねてくる観光客を迎えられなくなること。 「出会って話をするの、楽しいんだけどねえ」 その時、カタカタと山々にこだまする音が。おわっ。帰りの電車が行ってしまった。次は何と2時間後。すみません。もうちょっとお話、聞かせてもらっていいですか。 小和田駅唯一の周辺住民・宮下夫妻 自宅は、昭和初期に旅館だった茂正さんの実家をダム水没前に解体、ここに運んで建てもの 生活物資を運ぶワイヤ 廃虚となった製茶工場 小和田駅 (*写真は省略されている) 朝日新聞社
gataro-cloneの投稿
ウチの最寄りは「秘境駅」 終わりゆく二人の里/「超限界集落」【朝日新聞】
テーマ:医療改革:年代間分断、地域間格差、負担増
ここも間もなくこうなるのだなと、オートバイ・ツーリングで訪ねた廃村集落を思いながら、朝日新聞記事を読んだ。 ⇒
2008.08.26 東京朝刊 24頁 生活2 写図有 (全1,615字)
それは平成の秘境か、21世紀の隠れ里か。川と深い山に阻まれ、車で行くのはムリ。交通手段は、日に数本の電車だけ。生活物資は、対岸からワイヤでつり下げ、ゆらゆら届く−−。そんな山奥に1軒だけ残る家が、浜松市天竜区水窪(みさくぼ)町にあるんです。夏スペシャル第2弾は、これが秘境で過ごすラストサマーになるかもしれない、80代の夫婦のお話です。(神田剛)
◇ご感想は、ファクス03・5540・7354 メールwagaya@asahi.com
【写真説明】