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2008年12月12日
これからの対米外交は国民の声を背負って行なう総力外交に切り替えるべきだ
月刊文芸春秋は「霞ヶ関コンフィデンシャル」という官界ゴシップ記事を連載している。
外務省に関する限りは、あたっている場合とそうでない場合がある。
鋭い記事の場合と平凡な記事の場合がある。
今発売中の新年特別号のそれは、あたっているが平凡な記事である。
新年特別号の「霞ヶ関コンフィデンシャル」の要旨次のとおりだ。
「・・・元シカゴ総領事であった藪中三十二外務事務次官は、(所轄州であるイリノイ州の議会上院議員になりたてのオバマ氏と頻繁に接触していたと麻生首相に説明し、ペルーで行なわれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の帰途、シカゴに立ち寄ってオバマ氏と会談するよう進言した。その話に乗った麻生首相だったが、オバマ側から相手にされず空振りに終わった。
クリントン政権時代に駐米公使をつとめた藤崎一郎駐米大使も、着任して半年と日が浅いためか民主党主流派に人脈を構築できていない。
人脈のなさを埋めるべく、谷内正太郎前事務次官の特命を受けた杉山晋輔審議官が昨年6月武田修三郎元東海大学教授を帯同してワシントンとニューヨークを訪れた。ジョージワシントン大学教授を歴任し、幅広い民主党人脈を持っている武田氏に、民主党要人を紹介してもらう為だ。
外務省はいま、民間人に頼らざるをえんばいのである・・・」
谷内も、藤崎も同期だ。米国研修をともに過ごした中だ。藪中は一年後輩である。彼がシカゴ総領事の時、私はその隣のデトロイト総領事だった。
彼らに米国要人の人脈を期待しても無理だ。谷内氏だってロサンゼルス総領事時代に人脈を築けたはずだけれど叶わなかった。
藤崎大使は着任して半年も立っている。それで人脈が築けないようでは一年たっても無理だろう。
それならなぜ前任者の加藤良三前駐日大使の人脈を使わないのか。駐米大使を6年もやっていながら今外務省の為に人脈を活用できなければおかしい。
外交と無関係なプロ野球のコミッショナーなどに天下っている場合ではないのだ。
しかし、私は彼らを一方的に責めるつもりはない。人脈を築けないのは彼らが無能だからではない。
考えてみるがいい。一介の官僚が、二年や三年米国に勤務したからといって、米国要人との緊密な人脈を築くことなどどだい無理な話である。
私もつとめて米国要人と付き合うことにつとめた。しかしいくら一生懸命付き合ってみたところで、知り合いになるのが精一杯だ。
国益がからむような話に人肌脱いでくれるような人間関係を築く事は容易ではない。
武田教授がどのような人物かは知らないが、そんな古い人物しか思いつかない谷内前次官の国内人脈の貧困こそ問題である。
自他共に知米派といわれる学者、財界人は他にもたくさんいるはずだ。
そして、それら知米派でさえも、強固な人脈を米国に築いている者は少ないに違いない。
人脈を築くということはたやすいことではない。
ましてや米国人と真の友人関係を築く事は日本人にとっては至難の技だなのだ。
そもそも外交を人脈に頼る事自体が時代遅れで、間違いなのだ。
国益と国益のぶつかり合いの外交を、一握りの政治家や外務官僚が独占しようとするから間違うのだ。
ましてや世界最大の覇権国家米国との外交は、国民の声を背にして国民外交で行なうべきである。
この事は、あの田母神前航空幕僚長も言っているではないか。
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