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首相の指導力問われていない=消費税時期明記見送りで与謝野担当相【ロイター】
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-35399920081212
2008年 12月 12日 12:07 JST 記事を印刷する | ブックマーク[-] 文字サイズ [+]
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バンカメ、今後3年間で最大3万5000人削減へ [東京 12日 ロイター] 与謝野馨経済財政担当相は12日、閣議後の会見で、与党の09年度税制改正大綱に消費税の引き上げ時期を明記することが見送られたことについて、問われているのは麻生首相の指導力ではないと述べた。
自民党が責任政党として踏ん張れなかったことだとしている。
3年後の引き上げを明示することを指示した首相の立場はまったく揺らいでいないとし、政府が年末までにまとめ、閣議決定する予定の中期プログラムについて「与党の言うとおりやっていたら政府の存在意義がない。政府と与党の言うことが異なることは十分あり得る」と述べ、社会保障の安定財源確保に向けた税制改革に強い意思を示した。
与党税制協議会は12日未明、今後の税制改革の全体像を示す抜本税制改革で消費税の引き上げ時期について、景気回復後との定性的な表現にとどめ、具体的な引き上げ時期を明記しないことを決めた。麻生首相は11日夕に与謝野担当相に中期プログラムの抜本税制改革で、3年後の消費税上げを明記するよう指示しており、首相指示に難色を示した与党の結論は首相の求心力の低下を映し出しているとみられている。
これに対して与謝野担当相は「問われているのは、総理の指導力ではなくて、自民党が責任政党として選挙などその他の事情を考えて最後まで踏ん張れなかった。これを総理の責任に帰することは気の毒なことだ」と弁護。「首相の立場は全く揺らいでいない」と語った。
政府の経済財政諮問会議は与党税制改正大綱で示された抜本税制改革の方針を踏まえ、持続的な社会保障の構築と税財政改革を「中期プログラム」としてまとめる予定だった。与党大綱の大幅な後退で政府の中期プログラムも修正を余儀なくされかねないが、与謝野担当相は「与党の言うとおりやっていたら、政府の存在意義がない。政府と与党の立場が異なることは十分あり得る」と指摘。「税調の文章と同一になる保証はどこにもない」と述べ、与党の方針を踏襲しない可能性もあり得ることを示唆した。
背景には「こういういい社会保障制度がありますという議論はいくらでもできる。しかし、どんな社会保障制度であれ、社会保障を支える財源が必要なことはすべての国民が理解されていること。財源の話を抜きに社会保障制度を議論することは全く意味がない」との強い思いで、消費税引き上げ時期の明示を指示した首相の意思を尊重するかとの問いに、与謝野担当相は「口から出た言葉というのは魂を得て世の中をさまよう。だから、言霊(ことだま)だ」とし、「3年後に消費税をお願いしたいと麻生総理の口から出た言葉は、魂を得て、いま永田町、霞ヶ関界隈を飛んでいる。やはり魂を慰霊しないといけない」と語った。
(ロイター日本語ニュース 吉川 裕子)
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