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2008年12月11日
ノーベル平和賞を受賞したアハティサーリ氏の言葉
アルフレッド・ノーベルの命日にちなんで毎年12月10日にノーベル賞の受賞式がスウェーデンのストックホルムで行なわれる。
今年は日本人が多数受賞した事もあってそのニュースで持ちきりだ。
しかし私は今年のノーベル平和賞の受賞者であるアハティサーリ元フィンランド大統領に注目してきた。
なぜかノーベル平和賞だけはノルウェーの首都オスロの市庁舎で行なわれるという。そこでフィンランドの元大統領が受賞した。スウェーデン人の科学者ノーベルの遺産で作られたノーベル賞を。
北欧三国は国際政治のなかでも常に人権や平和に熱心な国だ。
1901年から始まったノーベル賞の平和賞受賞者を見ると、その平和度の貢献については大きな差がある。なかには与えた事が間違いだったというような人もいる。
因みに日本人のノーベル受賞者は1949年の湯川秀樹から始まってその殆どが物理・科学・生理学の分野であり、ノーベル文学賞が1968年の川端康成と1994年の大江健三郎の二人、そしてノーベル平和賞が1974年の佐藤栄作元首相だけだ。
しかし非核三原則を唱えたという理由でノーベル平和賞を受賞した佐藤栄作と、アハティサーリ元フィンランド大統領の平和に対する貢献度は天と地の開きがある。
前年にノーベル平和賞を受賞したキッシンジャー米国務長官の勧めで受賞できたと言われる佐藤栄作元首相の受賞理由は日本の非核三原則の提唱であった。
しかしは、その非核三原則は、佐藤・キッシンジャー密約によって実際は破られていたのだ。
最近では小泉元首相がノーベル賞欲しさに拉致被害者を切り捨てて日朝国交正常化を急いだなどとささやかれている。
そんな物欲しげな日本の政治家と違って、アハティサーリ元フィンランド大統領の平和に対する貢献度は本物だ。
30年余りにわたって国際紛争の解決に向けて世界的調停に当たってきた。
個人的に印象深いのは私がアフリカ担当の課長であった1980年代半ばに、国連ナミビア事務総長特別代表としてナミビア紛争の和平調停に取り組んでいた姿である。
そのナミビアは1990年に南アフリカ共和国の植民地支配から独立を果たした。
そのアハティサーリ氏のノーベル平和賞受賞演説が12月11日の各紙に報じられていた。
アハティサーリ氏は次のように述べたという。
「あらゆる紛争は解決できる。紛争が永久に続く事を認める弁明はない・・・オバマ次期米大統領が中東和平を就任一年目の優先課題にする事を期待する。中東和平の解決のために何かやっている振りを何年も続ける事はできない。結果を出さなければならない・・・」
この言葉にすべてが言い尽くされている。
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