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第9回 巨額の資金を動かしたライブドア堀江社長の「金脈と人脈」 (2005/04/06)⇒たどれました。
http://www.asyura2.com/08/senkyo56/msg/664.html
投稿者 ROMが好き 日時 2008 年 12 月 07 日 20:57:45: Dh66aZsq5vxts
 

(回答先: 第9回 巨額の資金を動かしたライブドア堀江社長の「金脈と人脈」 (2005/04/06)、やはり探せず↑代わりの記参照。 投稿者 ROMが好き 日時 2008 年 12 月 06 日 08:54:15)

第9回 巨額の資金を動かしたライブドア堀江社長の「金脈と人脈」 (2005/04/06)
http://web.archive.org/web/20050425233741/http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050406_horie/

2005年4月6日

※編集部注:この記事は3月30日に公開されたもので、第8回の記事修正に合わせていったん取り下げたものを、再度そのままの形で公開したものです。連載の第8回、第9回をいったんサイトから取り下げてから再度公開するまでの経緯の詳細については、立花隆氏が執筆したこちらのコメントをご参照ください。

 このページの自己紹介によると、最初はある人物の個人的な趣味(意見表明)のページとして2001年2月に立ち上げた。ところが、このページの主張がユニークであったため、共鳴する者が続々あらわれて、中には手伝いたいとする者も次々出てきた。評判が評判を呼ぶようになり、協力者もふえてきて、今ではメインメンバー18名(うち情報収集担当13名、アンカーなど実務担当5名)からなる集団のページになった。内容的には、「極右的言論活動」と自称するくらい、激しく右翼的に偏ったニュアンスがこめられたページだが、情報的には、面白い話が沢山ある。それはジャーナリズム的には、ブラック系と呼ばれる情報に属する。

 ブラック系というのは、総会屋、右翼、暴力団、犯罪組織につながる系統ということだが、そういう世界には必ず、何らかの悪事につながる情報を、あっちにもっていったり、こっちにもっていったりして、それなりの情報料を稼ぐ、情報屋ともいうべき連中が巣食っている。普段は彼らの情報は、ブラックの世界内部で利用する、すなわち、その情報を利用してよからぬこと(恐喝、詐欺など)をたくらむために使われているが、それがときどき、表世界の真っ当なジャーナリズム世界にも流れてくる。

 ジャーナリズムの側からの取材による聞き出しによって情報が出てくる場合もあれば、ブラック側から、表世界のジャーナリズムを利用する目的で流してくる場合もある。そのあたりは、警察と情報屋の間の関係に似ている。警察がまだ事件化していない危ない事例を見つけるために聞き込みを行う場合もあるし、情報屋の側が、警察の力を利用するためにタレ込みを行う場合もある。その中には真偽不明の危ない情報が沢山あるが、時にホンモノの犯罪情報、スキャンダル情報もある。表世界のジャーナリストも、特捜検事やしかるべき部署の刑事なども、そういう情報屋からの情報をよく利用している。

 
next: ネットに潜む「ブラック系情報」と「オモテ世界」の接点
http://web.archive.org/web/20050425233741/http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050406_horie/index1.html

ネットに潜む「ブラック系情報」と「オモテ世界」の接点
……………………………………………………………………
 ブラック系の情報には、信頼性に乏しいいわゆるガセネタが沢山あるが、ときどきホンモノが入っている。そこから、ジャーナリストなら特ダネをつかんだり、検事や刑事なら、思わぬ犯罪の端緒をつかんで大手柄を立てたりすることもある。一例をあげると、二週間ほど前の週刊誌の記事で話題になった、日枝フジテレビ会長の豪華な邸宅は、実はお台場のフジテレビ本社建設を請け負っていた建設業者から、リベート代わりのお礼として作ってもらったものらしいという話は、明らかにこのページの情報から生まれている。

 インターネットの世界には、有名な総会屋そのものが開いているページがあったりするが、このページは、そのようなホンモノのブラック情報屋のページではなく、ブラックとオモテの接点にいる人々が作っているページと思われる節が、あちこちに見られる。具体的には、どうやら、暴力団・裏社会担当の新聞記者などが情報源になっているらしい。一方では警察との独特のつながりがあるらしいこともうかがえる。といっても、

「当サイトは、ライブドアによる株取得関連の話は、外部に話す際は情報源をむちゃくちゃにして伝えていた。当然、撹乱を狙ったものだ。あっさりそれにひっかかった連中ならびに、野村證券に言われて掲示板のリンクを消しまくるヤフーなどの動きから、改めて当サイトの情報収集担当のすごさを確認した」

の記述があることでわかるように、ここに出てくる情報をそのままうのみにするのは危険である。ここにあるのは真実をそのまま伝える情報ではなくて、意図的に改変された情報だからである。

 そして、もう一つ注意しておくべきことは、このページの筆者は、国粋主義的右翼で、中国人・韓国人に強い偏見を持っているため、ヤフー、ソフトバンクに対して、多分に攻撃的な内容が含まれていることである。ヤフーの掲示板にここのページへのリンクが貼られると、誰かが常時監視していて、すぐに消されてしまうのも、ヤフーがこのページに異常なまでの警戒心を持っているかららしい。

 先の引用の中の「あっさり撹乱情報にひっかかった連中」というのが誰かというと、このページが解説するところでは、朝日新聞3月17日夕刊の「ライブドアが3000億円調達」という一面大見出しの記事のことらしい。そのモトになった情報は、「3000億円はオイルマネー。ゴールドマン・サックスが引き受けて、ニッポン放送株をも担保にしてLBOをかける」という某所から流されたガセネタだったという。そしてこのネタ元は、最近ボロ儲けのスキーム故に市場の猛反発を買うことになったリーマン・ブラザーズではないか、とこのページの筆者は推測している。

 
next: 堀江社長とリーマンをつなぐ「黒い影」の正体
http://web.archive.org/web/20050415000414/http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050406_horie/index2.html

堀江社長とリーマンをつなぐ「黒い影」の正体
……………………………………………………………………
 さて、先の「WiLL」の記事で名前が伏されていた黒幕だが、このページでは真偽不明なある情報を伝えている。あっさり撹乱情報にひっかかった人間にはなりたくないから、情報の骨格だけをボンヤリ伝えておくと(本当はそこには、いろいろな驚くようなことが書かれているのだが、その情報のウラがとれないので、ここではこうしておく)、要するに、ライブドアの背後に、ヤミ金融の世界の人間がいて、本当はそれが堀江社長とリーマン・ブラザーズをつないだというのである。

 堀江社長がニッポン放送の株式を約50%買占めるために、どれだけの資金を必要としたか、本当のところはよくわからないが、仮に1株約5950円(フジテレビのTOB価格)の概算値(本当はそれ以上で買っているはずだが、とりあえずこうしておく)で1640万株(ニッポン放送の発行済み株式の 50%とする)入手したとすると、概算975億8000万円になるから、800億円では明らかに足りない。そこで、ヤミ金融の人間からも、100億円単位の借金をしたというのである(このページを見つけた人はそこに金額も書いてあることを知るだろう)。

 以上の話、いかにもありそうなストーリーに仕立てられてはいるが、どこまで信じてよいのか全くわからない。というより、話を信じさせるような手がかり論拠すらほとんど示されていないから、ここでも具体的な記述は紹介せず、その内容がヤミ金融業界の人間のからみであるというにとどめておく。

 これまでも、ロッキード事件のような世をゆるがす大スキャンダルが起きたり、あるいは、世間の耳目が集中するような大事件が起きると、マスコミの周辺にはこのような、面白いけれど真偽を確かめようのないガセネタが、裏社会(?)の側から必ずドッと流れ出してくるものなのである。それは撹乱のためなのか、あるいは愉快犯的心情か、株主がやっていることなのかはわからないが、とにかくガセネタがふえる。

 中には後にホンネタとわかるものもあるが、ガセネタのほうが比率はずっと多い。ブラックの世界は、基本的に魑魅魍魎(ちみもうりょう)の世界なのである。火傷したくなかったら、マユに半分ツバをつけて聞くにとどめておく方がいいだろう。特に、堀江社長に裏世界の人間が巨額の資金を直接用立てたという話は怪しい。これが本当なら、堀江社長がこれを返せなかった場合大変なことになる。裏金融の世界というのは、青木雄二のナニワ金融道の世界だから、それこそ、命を取るか取られるかというような恐ろしい追い込みがかけられることになる。堀江社長は若いときに、高利の借金の恐さを十分学習済みのようだから、そこまで危ない橋は渡ってないだろうと私は思っているが、先の「WiLL」の記事にあったような常識では考えられないような妙な取引が繰り返されているということが事実とすると、それは何を意味するのか、などと考えていくと、とにかく???の連続になってしまう。

 
next: 野放図なTOB合戦招いた小泉改革
http://web.archive.org/web/20050415001537/http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050406_horie/index3.html

野放図なTOB合戦招いた小泉改革
……………………………………………………………………
 さて、今月の「WiLL」で、この堀江社長関連の記事より、私がなるほどと感心したのは、九段靖之助のコラム『永田町コンフィデンシャル』の「日本売り渡し政権は続く」という記事だ。日本売り渡し政権とは、もちろん小泉内閣のことで、売り渡しの中心人物は竹中平蔵内閣府特命担当大臣である。

 たとえば、今日の野放図なTOB合戦の道を拓いたのは竹中だという。

「日本には株の持ち合い制度があった。安定株主を集めてスクラムを組む。もって企業買収を防いだ。」

 この株の持ち合い制度を竹中改革が解体したところから、企業買収時代がはじまった。竹中がそうした背景には、アメリカの指令があったという。

「日本人の多くは知らない。毎年十月、アメリカは日本政府に向けて『年次改革要望書』なるものを突きつける。『要望』と訳したのは日本側で、その実は『命令』だ。現に『要望書』の英文タイトルは『Submission』=服従だった。毎年三月、その成果をアメリカ通商代表部が連邦議会に報告する。(略)」

「第一回の『要望書』は九四年に提示された。前年のクリントン・宮澤会談の合意を根拠とする金融はもとより、産業・経済・行政・司法……日本の各分野に向けて様々な『要望=命令』を列挙した。以来、日本の『諸力イカク』は『要望書』のシナリオに沿って進められて来た。株の持ち合い禁止、時価会計、減損会計、ペイオフ……いずれもアメリカの『要望』で、これらがひたすら日本経済を混乱させて来たことは論をまたない。」

 この見方、大筋正しいと思うが、この筆者がSubmissionを服従と訳すのは誤りで、外務省訳の要望のほうが、慣用上、正しい。しかし、要望をほとんど命令同然にとらえて、それに抵抗するなどの自己主張もなく、ひたすらその実現にいそしんできたのが小泉改革だという見方は正しい。

 その結果、この5年間の日本がどれほどひどいことになったかを見れば、いまや改革さるべきは、小泉政権、小泉改革のほうだといえるのではないのか。(この項、次回に続く)

 
立花 隆

 評論家・ジャーナリスト。1940年5月28日長崎生まれ。1964年東大仏文科卒業。同年、文藝春秋社入社。1966年文藝春秋社退社、東大哲学科入学。フリーライターとして活動開始。1995-1998年東大先端研客員教授。1996-1998年東大教養学部非常勤講師。

 著書は、「文明の逆説」「脳を鍛える」「宇宙からの帰還」「東大生はバカになったか」「脳死」「シベリア鎮魂歌―香月泰男の世界」「サル学の現在」「臨死体験」「田中角栄研究」「日本共産党研究」「思索紀行」ほか多数。講談社ノンフィクション賞、菊池寛賞、司馬遼太郎賞など受賞。
 

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