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http://www.amakiblog.com/archives/2008/12/07/#001275
2008年12月07日
国会討論を正しく伝えるメディアが必要だと思う
国民の中で果たしてどれほどの人が12月5日の衆院集中審議における民主党山井和則議員の質問を聞いていただろうか。
その質問の趣旨はこうだ。
信じられない話であるが、年金受給の資格がありながら、社会保険庁のミスで記載漏れになり無年金者とされている国民がいる、どんなに文句を言っても、まともに対応されずに年金をもらえない者がこの国には少なからずいる、それを山井議員は質問した。
そして、その一人である93歳の女性が約1200万円の年金を受け取れないまま亡くなった事を取り上げ、政府の対応と責任を質したのだ。
その老女は何度も何度も社会保険事務所に通ったけれど、忙しいのであと三ヶ月待ってくれと言われ、三ヶ月後に訪れても、また忙しいから三ヶ月待ってくれと言われた、そして、そのうち老女は入院し、亡くなってしまったというのだ。
年金というのは、老後の生活を安心して送れるように、生きているうちに支給されなければ意味のないものだ。舛添大臣、麻生総理はこの話をなんと聞くのか、政府の責任をどう考えるのか、というものだ。
文字にして書いてしまえばこれだけの話である。
しかしテレビで聞いた山井議員の質問は迫力があった。胸に迫るものがあった。
そしてテレビに映しだされる舛添大臣の表情は明らかに動揺していた。
さすがの麻生総理もこれはひどい話だと、さすがに弁解の余地はなかった。
もっとも、舛添えにしても麻生にしても、年金未払い者に直ちに支払うとは言わなかった。不備のある年金制度を改善する、とは一言も約束しなかった。
私がこのブログで言いたい事は、このような国会審議を広く国民に伝えるメディアが必要である、という事である。
それは決して難しい事ではない。
国会審議の中で、このように国民に聞いてもらいたい質疑は極めて少ない。
与党の質問は八百長質問だから聞くに値しない。すべて省略すればいい。
野党の質問でも、不勉強な議員の質問は国民に知らせる必要はない。聞く価値はない。
この山井議員の質問のように、政府の責任を厳しく追及するもの、政府の対応が厳しく問われるものに限って国民に知らせればいいのだ。
国民はそれだけを聞けばいいのだ。それは決して多くない。
ところが、日中まともに働いている国民は、当然のことながら国会中継を見ている暇などない。
あとでニュースで流される国会審議を見ればいいといってもそうは行かない。
ニュースは瞬間的だ。しかも、国民にとって知らせなければならない国会質疑を正しく選択する判断能力をメディア関係者は十分に持っていない。政府の圧力による自主規制も働く。
実際のところ、翌日の各紙は、この山井議員の国会質問をまったく報じていなかった。
報じられないということは国民が気づかないという事だ。
この山井議員の質問の模様を国民が広くテレビで見ていたら、国民はあらためて年金問題の深刻さを知り、この2年間政府が何もしてこなかった事を知って怒るだろう。
政府に対する圧力を強めるだろう。
国会討論を正しく国民に伝えるメディアが必要だと思う。
この山井議員の質問と舛添大臣、麻生総理の応答ぶりを、24時間繰り返し放映するようなメディアが出てこないものか。
米国では国会中継専用のチャネルがある。
そこまではしなくてもいいけれど、野党が政府を追い詰める質疑を、たとえばコマーシャルの間に断続的に24時間繰り返す、そういうテレビ局が出てこないものか。
それが無理ならせめてネット上で、野党が政府を追い詰める国会審議のダイジェストを常時見られるようにならないか。
国民の政治意識は間違いなく高まる。
政府、官僚は間違いなく追い込まれる。
それは新しい政治につながるかもしれない。
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