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「麻生首相の御殿を見に行こう」――こんな平和的な企画に引かれて渋谷駅前に集まった人々は、警察側との打ち合わせを終え、徒歩で目的地に向かった。五分後、一行の先頭付近にいた若者を突然私服刑事が脇から抱きつくように拘束。「コーボーだ、押さえろ、押さえろ!」別の公安刑事の号令で、制服警官が一斉に参加者に襲いかかった。 この弾圧劇の一部始終を、複数のビデオカメラがとらえていた。映像がインターネットに配信され、当事者たちが抗議の声をあげると、サイトへのアクセスは十八万回を超え、それじたいがニュースになった。抗議集会の日に三人は釈放され、東京地検は十一月二十七日、起訴猶予処分とした。 事件直後、阿佐ヶ谷ロフトで開かれたシンポジウムでは、この出来事について細かい討論がなされた。評論家・佐高信は、「週刊金曜日」十一月十四日号でこの集会の様子を語っている。 佐高によれば、この会場には「六〇年安保世代」の活動家も来ていて、「警察が権力の犬であることはわかっているではないか。なぜ三人の逮捕事件を細かく論議するのか」と、司会役の彼にかみついた。佐高は彼らに向かって、「あなた方だけが聴衆ではない。若い人もいるのだ。だいたい、あなた方が若い人に呼びかける言葉を持たないから、負け続けてきたのではないか」とやり返し、怒号が飛ぶほどの応酬になったというのだ。 佐高は、「かつて『新左翼』を名乗った彼らがもはや『旧左翼』と化している。本質だけを説いていればわかるはずだというのでは、あまりに単純である。その状況と組み合わせて本質を語ることが必要なのであり、そこが旧旧左翼や新旧左翼に決定的に欠如している」と嘆く。 インターネットの普及で、動画や写真が自発的に投稿され、集会やデモの様子がその日のうちに、自宅に居ながらにして知ることができる。数年前までは考えられなかったことである。こうしたボーダーレスの情報の共有が、押され続けている社会運動の強力な武器になりつつあるのだ。 「イラク反戦」から「希望は戦争」論争、「秋葉原事件」を経て、自立・独立系の若者の運動が注目を浴びている。「超左翼マガジン ロスジェネ」は、好調なすべり出しで売れているという。「公務員、労働組合、左翼」を嫌うといわれる若者の心をとらえるものは、いったい何なのか。 党派によるノンセクトへの傲慢。「革命運動」による市民運動への蔑視。組織内外の内ゲバ主義。日本の新左翼運動の悪弊は、今こそ根絶されねばならない。人々の心をつかんで離さない、信頼される人格の形成。厳しい自覚と自律による運動への献身が、新・新左翼には求められている。(隆) |
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