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「修羅のペン ブラックの帝王犯科帳」などの著作で知られる国会タイムズ社会長の五味武(ごみ・たけし)氏が、11月21日に心不全のため死去していたことが分かった。82歳だった。
五味氏は2006年7月、テポドン発射3日後の北朝鮮を訪れ、宋日昊(ソン・イルホ)日朝国交正常化交渉担当大使と面談。日朝友好を掲げ、打ち解け合った直後の同年11月、脳の発作で倒れた。驚異的回復で07年3月には、タイムズ社主催の「激励会」にも参加。元気な姿を見せたものの、その後都内の大学病院などを転院し、山梨県石和温泉の病院で闘病生活を送っていた。
五味氏は1926(大正15)年、福島県生まれ。日大専門部を卒業し、67年12月「国会タイムズ」を発刊。「告発こそが小型新聞の使命である」として、政財界の暗部情報をキャッチ。大物政界人脈を駆使し、田中角栄元首相の金脈問題や三越の岡田茂元会長(いずれも故人)の乱脈事件、リクルート告発など後に世間を騒がす巨悪を次々とあばいてきた。
元日本船舶振興会会長の故笹川良一氏とは、「15年戦争」と呼ばれる競艇利権告発運動を展開し、後に3冊の告発本でこの時の暗闘を詳細にリポートした。00年には最後の自著「修羅のペン ブラックの帝王犯科帳」(日新報道)を発刊した。
難民救済のNGO「グローバルレインボーシップ」の理事長も兼任し、こちらの公式ホームページ上で自身の人生を「おそらくこれからも、生涯現役で84、5歳位迄、1年3回を目標に、野垂れ死するまで(援助活動を)続けることになるだろう。ガンコ一徹の会津のサムライ、行先どうあれ我が人生悔いなしである」と記していた。関係者によれば、後日改めて偲ぶ会を開催する予定という。
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