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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008120102000209.html
被ばく予防剤 ひっそり市販 原子力空母拠点の横須賀
2008年12月1日 夕刊
米海軍の原子力空母「ジョージ・ワシントン」の拠点がある神奈川県横須賀市で、原子力災害による被ばく予防に効果があるとされる「安定ヨウ素剤」の市販が、同空母入港後の今年十月から始まった。横須賀市は原子力災害に備え、安定ヨウ素剤を蓄えているが、厚生労働省通達で広告が禁止されており、販売の動きを市民に周知できない状態が続いている。 (横須賀支局・新開浩)
横須賀市は万一、原子力艦事故で災害が発生した場合、備蓄している約三十万錠の安定ヨウ素剤を避難所で市民に配布する体制を取っている。ただ、国の原子力安全委員会は、服用効果は発生から六時間以降に激減すると指摘。このため、地元の市民団体「チーム・アイ」が家庭での常備を訴え、市内の薬局を説得。賛同した数店が販売を始めた。
しかし、厚労省は、安定ヨウ素剤を病院での使用を目的とする医療用医薬品に分類。薬局で販売する条件として▽必要最小限の数量▽薬剤師の対面販売▽広告の禁止−などを通達で定めている。販売を始めた同市内の薬剤師は「広告ができないので、知っている人が来るまで待つしかない」と困惑する。
原子力発電所を抱える各自治体は、原子力安全委が定めた原子力施設の防災対策に基づき、安定ヨウ素剤を備蓄。自治体が薬局と住民との間を仲介する例もある。
柏崎刈羽原発がある新潟県柏崎市では、市が地元の薬剤師会に働き掛け、薬局が希望者への受注販売をできるよう整備した。隣接する長岡市の旧小国町地域では、希望者に一人二錠分までの購入代金を助成し、事実上の各戸配布を実施している。
横須賀市は「災害発生後、すぐに配布できる」として、家庭での常備には否定的な立場だ。チーム・アイの江田民雄事務局長は「自治体が果たすべき薬局との橋渡し役を、市民団体が担うのはおかしい」と話している。
<安定ヨウ素剤> 正式にはヨウ化カリウムの丸薬で、去痰(たん)薬として使われてきた。国の原子力安全委員会は原子力災害発生時の緊急被ばく対策の一つとして、安定ヨウ素剤の服用による甲状腺がんの抑制効果を認定。その報告では、2錠(100ミリグラム)で放射性ヨウ素の蓄積を抑える効果は吸入する前と直前で90%以上、4時間以内で約50%。世界保健機関も副作用を防ぐため年齢別の服用量を規定。フランスなど欧州各国では家庭配布を行っている。
■関連情報
http://www.remnet.jp/g/cgi-bin/search.cgi
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