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http://www.amakiblog.com/archives/2008/11/22/#001251
2008年11月22日
私はこういう人を褒め称える
政事評論家の岩見隆夫氏は出身元の毎日新聞で毎週「近聞遠見」というコラムを書いている。
11月22日のそのコラムは面白かった。勉強になった。
「特別会計の病理に迫った男」と題するそのコラムは、10月末に出版されたばかりの「特別会計への道案内」(創芸出版)の著者である松浦武志という政治家秘書について書いていた。
松浦武志は京大法学部に在学中から司法試験に挑戦し、14回落ちる。大学には10年在籍した。その後大学同期の前原誠司民主党議員の秘書を皮切りに6議員の秘書を務めるうちに、特別会計の病理に気づき、03年にいったん秘書を辞めて、その解明を決意した。膨大な資料と格闘しながら約1年かけて書いたのがこの本であるという。
松浦武志という人物は偉いと思う。批判こそすれめったに人を褒めない私でも、褒めるべき人は褒めるのである。
岩見はこう書いている。「特別会計の暗部に最初に着目したのは、6年前に刺殺された民主党の石井紘基衆院議員だった。『だれも知らない日本国の裏帳簿』(道出版)の著書が残っている。だが、石井は問題提起だけで各論がない。松浦がそれを埋める形になった」
その松浦から岩見が聞いたという次の言葉は、この国の特別会計の病理現象を見事に言い当てている。
「一に無駄遣い、二に無駄なためこみ、三にそれらが見えにくい事、ためこみはいっぱいあって、カラクリも複雑で計算が簡単でない。とにかく積立金自体が(それを所管している)役所の力なんです。(官僚たちは)全身全霊でフトコロを増やしてきた・・・」
いまでは特会で通用するようになった約370兆円(08年度)の巨大な塊は、一般会計約83兆円の約4.4倍。
その特別会計がらみの話は、昨年来の埋蔵金論争から、ガソリン暫定税率問題、最近の定額給付金騒動まで、次々と政治問題化してきた。
しかし、国民はまだ特別会計に隠された、官僚たちの税金私物化の実態を、ほとんど知らされていないままだ。
この最大の病理を一人で究明し、国民に知らせてくれた松浦は、どんな政治家よりもはるかに立派な仕事をして見せてくれた。
非業の死を遂げた元厚生次官についてメディアではその功績を称える報道で埋め尽くされている。
しかし彼もまた、特別会計という税金の恩恵を誰よりも享受した張本人であったのだ。
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