社会的反響よんだ 救援運動アピール 十一月六日、「麻生でてこい!リアリティツアー救援会」は、東京・総評会館で麻生邸リアリティツアーでの不当逮捕抗議と三人の仲間奪還集会を行い、二百五十人が参加した。 十月二十六日、警視庁公安警察と渋谷署は、反戦と抵抗の祭(フェスタ)のプレ企画である「リアリティツアー 62億ってどんなんだよ。麻生首相のお宅拝見」の取り組みに対して妨害し三人の仲間を不当逮捕した。ただちに救援会が組織され、不当逮捕糾弾、三人の奪還にむけた全国運動が始まった。不当逮捕弾劾声明には、六百三の個人・団体が賛同し、救援会ブログには膨大な人々のアクセスが集中した。さらに雨宮処凛さん(作家)と湯浅誠さん(反貧困ネット事務局長)が呼びかけた「リアリティツアー不当逮捕へ抗議する文化人声明」には、福島みずほさん(社民党党首)、鎌田慧さん(ジャーナリスト)、上原公子さん(前国立市長)、石坂啓さん(漫画家)など多数が賛同した。 このように不当逮捕事件が社会問題として広がりつつあることを恐れた国家権力は、この日、不当逮捕した三人を釈放せざるをえなかった。獄中の仲間たちと救援運動のスクラムによる勝利である。被弾圧者と救援会、支援による公安政治警察と渋谷署糾弾!権力犯罪を社会的に暴露し追撃していく闘いに連帯していこう。 権力への怒り みなぎる発言 集会は、釈放をかちとった渋谷1号、2号、3号の登壇とアピールから始まった。仲間たちの奪還をかちとった全国運動の勝利を全体で確認し、奪還勝利・権力糾弾集会へと突入した。 三人の仲間は、集会冒頭での挨拶と合わせて次のように権力への怒りと力強い闘うアピールを行った。 渋谷3号は、「弁護士接見で仲間たちの支援の写真や激励アピール文を見ながら支えられた。運動の強さを実感した。この喜びを皆さんと共有していきたい」とアピール。 渋谷2号は、「警察は、無抵抗な私の両手・足を抱えて逮捕した。取り調べも人権侵害に満ちたひどいものだった。だけど私は無視しぬいた。取調官もだんだんいやがるほどだった。皆さんと再会できてうれしい」と発言。 渋谷1号は、「ツアーでは、戦争の責任、貧困の責任をプラカードに書いて、この社会の有り様を批判していった。根源的な問題に迫っていくことが重要だ。その取り組みのひとつが今回のツアーだった。権力の酷さを知った経験を今後に生かしていきたい」と強調した。 さらに集会での連帯発言は、平井玄さん(音楽評論)、設楽清嗣さん(東京管理職ユニオン書記長)、雨宮処凛さん(作家)、清水直子さん(フリーター全般労組委員長)、ジャマル・サーベリさん(イラン労働者共産党日本代表)などから行われた。 権力情報たれ 流すマスコミ 最後に救援会から、表現の自由に対する不当弾圧であったことや都公安条例への批判、さらに救援運動に対する誹謗中傷、警察報道を垂れ流したままのジャーナリストに対して厳しく批判した。とりわけ報道に対しては、誤報記事を配信したことの謝罪と訂正記事を強く要請した。被弾圧者とともに参加者全体で不起訴を確定させるための闘いに入ることを誓い合った。(Y)
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