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2008年11月08日
面白くなってきた田母神事件
シビリアン、コントロールの最高責任者として麻生太郎総理は、国事犯容疑として田母神俊雄氏を拘引し、このたびの国家公式見解への公然反逆行為を徹底的に調査し、同類をも含めた然るべき粛軍を全軍に渉って断行するよう望みます。
ことは退職金をどうするとか、内規がどうの、また言論の自由あれこれ等の矮小化された次元ではなく、平和憲法に基づく民主日本を転覆させんとする危険極まる反乱思想によるものであり、これを看過するか、外には国際信義を裏切り、内には国民をして再び軍靴の足音に怯えさせるという国家存亡の大事であるからです。
11日の参議院外交安全委員会などで政局の具にするがごとき、格好だけを付ければそれで済むようなことではないのであります。本件はクーデター寸前の反逆予備と看做すべきであり、1932年の5.15事件、1936年の2.26を想起して、謀叛の根を未然に摘み取るべきであります。
年寄りがそうキイキイと叫ぶのは見苦しいと冷笑されるでしょうが、2.26のときには反乱軍を憂国の士として崇め、その助命には多くの人が懸命で私も減刑嘆願書に署名をした覚えがあります。事件前後の世相はいまと生き写しなのです。おそらく今回も国論を二分する騒ぎになるでしょうし、そうであるべきだと私は思います。
これら内乱に先駆けて軍の突出は張作りん爆殺事件、満州事変と連発し、政府の公式見解を無視しての暴走は国民が知らないだけ、目に余るものがありました。ときの政府は軍に怯み、独断専行の成果を追認させられる形で一気に亡国の奈落へ落ちたことは歴史が示す通り、これを平成のいま、もう一度繰り返すというのでしょうか?
皮肉なことに今回の騒動の当事者は日頃論難されている「反日」の自虐者ではなく、民族派と称するウヨク対自民党政府であることです。この股裂き現象はいずれ踏まねばならない矛盾でしたが、図らずも国の安保を担う自衛軍の、それも空幕長という人物の抗命だけにことは深刻です。
更迭された空幕長は一向に恭順の意を示さず、あくまで信念を貫くと言明、それでこそ確信犯、晴れの舞台でどしどしおやりなさい。一方、首にした方の御大将に政府見解の筋を通す覚悟がおありになるか、どうか? 双方引くも地獄、進むも地獄の空中戦は見ものです。
まさか麻生さん、この対決で腰を引くことはないでしょうね。良識の落ち着くところ94人の同類は歴史認識とその反軍思想を問われ、反省陳謝のうえお咎めなしか、そうでなければ懲戒免職。関係者それぞれ引責処分が至当なところ、果たして主犯はどうなるか? 巷間噂の猛将なれば花は桜木、人は武士、腹をお召しではなかろうか。あとあと憂国の士として一部の人から三島なみの讃仰をお受けになることでしょう。
そして初めて政府見解は建前の域を脱し、「村山」「河野」の談話は国是としての評価をさらに高めることになりましょう。是非そうであるべきで、背後にひそむ「日本怪議」の方々はすこし静かになさるべき、また産経紙も論陣を刷新されるべきではないでしょうか。
いくら面白くないからと言って自棄酒を呑み、どこかの3等空佐のように素っ裸になって歩き回らないよう「空幕教育課」さん、通達をお忘れなく・・・・。
私はそれでも決して満足は致しません。あれもこれも軍隊あっての不祥事で、軍の撤廃こそこの際論じられるべき本命です。これなくしての諸悪の根絶はどだい無理なこと、あとはまた折を見て・・・・。
参考:
刑法第2章 内乱に関する罪
(内乱)
第77条 国の統治機構を破壊し、又はその領土において国権を排除して権力を行使し、その他憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として暴動をした者は、内乱の罪とし、次の区別に従って処断する。
1.首謀者は、死刑又は無期禁錮に処する。
2.謀議に参与し、又は群衆を指揮した者は無期又は3年以上の禁錮に処し、その他諸般の職務に従事した者は1年以上10年以下の禁錮に処する。
3.付和随行し、その他単に暴動に参加した者は、3年以下の禁錮に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。ただし、同項第3号に規定する者については、この限りでない。
(予備及び陰謀)
第78条 内乱の予備又は陰謀をした者は、1年以上10年以下の禁錮に処する。
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