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首相、定額給付金の所得制限に前向き【日刊スポーツ】
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20081104-426131.html
麻生太郎首相は4日昼、追加経済対策に盛り込まれた約2兆円の定額給付金に関し「貧しい人、困っている人に出す。豊かな人に出す必要はない」と述べ、高所得者への給付制限に前向きの考えを表明した。官邸で記者団の質問に答えた。
これを受け政府、与党は、支給対象から高所得者を除く具体的な方法について検討に入った。今後、高所得者の線引きや除外する手続きを詰めるが、総務、財務両省には「技術的に難しい」との意見も多い。
政府筋は「適切な案がなければスピード重視」として、本年度内に実施することを最優先し、本格的な制限を見送る可能性もあるとしている。
首相は「(給付金を)どう割り振るかは政府で検討するが、具体的に(所得制限を)どうやるかは技術的に難しい」とも述べた。
給付金の一括支給は迅速に実施できるため、当初の定額減税と給付金の併用案から切り替えたが、支給対象をめぐり迷走が続けば国民の不信感が強まり、野党の追及材料となるのは必至だ。
政府、与党はいったん給付金に所得制限を設けないことで一致。首相は経済対策を発表した際、「全世帯」に支給すると明言した。首相は4日、食い違いを記者団に指摘され「言葉尻を捕まえればそうだ。全部調べられないから、全世帯と言わなきゃ駄目だろう」と釈明した。
与謝野馨経済財政担当相は4日の記者会見で「本人が(所得の)事実を申請するという考え方でつくれば難しくない」と指摘。年収1000万円程度を基準として、各世帯の自己申告により支給する案を示したが、虚偽申告の防止が課題だ。給付金を必要としない高所得者には、自主的に受け取りを辞退してもらう苦肉のアイデアも出ている。(共同)
[2008年11月4日20時5分]
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