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2008年11月03日
また叙勲の日がやってきた
秋と春の叙勲に日になるといつも思う事がある。それは叙勲制度の功罪についてである。
といっても、功については取り立てて思う事はない。叙勲を受けられた方々はさぞかし嬉しい事だろう。おめでとう、と思う事ぐらいだ。
私が強く思うのは叙勲制度の罪の方である。
人の評価を、国が、もっと正確に言えば官僚と政治家が、ここまで細かく等級をつけて決めつけることが許されていいのか、という事である。
私も叙勲者の選定に関わった事がある。
その時気づいた事は、叙勲は、必要条件(たとえば年齢とか経歴とか)は仔細に決められているが、十分条件は極めて不透明、恣意的であるという事だ。
つまり必要条件を満たしていても、必ずしも一律に叙勲されない。
この事により、なぜあいつがもらえて俺がもらえないのか、なぜあいつの叙勲が俺のそれより上位の物なのか、という、当事者にとってのすさまじい争いが引き起こされる。
そのような一般論はまあどうでもいい。
今年秋の叙勲にトヨタ相談役の奥田碩氏が、旭日大綬章という、民間人が生前に受ける事実上最高位の叙勲を受けた。
それを報じる同じ日の11月3日の新聞で、通知書一枚で解雇される派遣社員の悲哀の特集記事が、それも複数あった。
「勤務2年、『成人式の娘に晴れ着』夢かなわず」(読売新聞)
「34歳、財布に500円 今日泊まるところがない」(毎日新聞)
などがそれである。
いずれも自動車企業の派遣職員について書かれていた。
そして自動車企業といえば、ダントツでトヨタである。
さらに言えば、奥田碩氏といえば、小泉政権をの最大の庇護者であり、日本経団連の会長として、公然と小泉改革を支持し、小泉対米従属外交を擁護した。そして選挙のたびに自民党勝利をあからさまに公言してきた人物である。
その結果、日本経済は脆くなり、社会は格差が進み、国民生活は疲弊してしまった。
受賞理由は産業経済の発展に貢献し、経済財政諮問会議議員として行政運営の円滑化に寄与した、事だという。
悪いジョークではないかと思う。
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