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「100年に一度の暴風雨が吹き荒れているときに、なぜ消費税増税の話をしなければならないのか(小野盛司)
(※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第131弾です)
麻生首相の第二次景気対策には全く失望した。麻生氏は日本は100年に一度の暴風雨が吹き荒れていると言った。ということは、昭和恐慌並の、あるいはそれ以上の経済危機であることを認めたということだろう。そうであれば、昭和恐慌から脱するだめに大規模な財政出動を行って日本経済を救った高橋是清の積極財政をお手本とすべきだろう。しかし麻生氏は3年後の消費税増税を国民にお願いしたいとも言う。だったら、こんな金を今ばらまくのでなく、将来増税をしなくてもよいように、とっておいて欲しいと思うのが素朴な国民感情というものだ。
麻生氏は、経済というものが理解できていないようだ。経済は国民の心理状態に強く左右される。もしも、経済が安定していて、将来不安もない、経済の拡大が続きこれから自分の生活も豊かになっていくと思えば、国民は消費を増やし、企業も設備投資をし、生産性を上げ将来の需要増に備える。逆に、麻生氏の発言にあるように、日本は100年に一度の経済危機であり、3年後には消費税増税で更に生活は苦しくなるぞと脅せば、国民は危機に備え消費を減らす。企業も需要減に備え設備投資を控え、生産性は上がらない。融資枠を拡大しても、新たな投資へは消極的で、しかも銀行も不良債権の発生を抑えるために新たな貸出を抑える。悪循環だ。その悪循環を立つためには、国民に明るい未来の開くために力強いメッセージが必要だった。
例えば、環境エネルギー革命を起こすと宣言すべきだった。風力・太陽光・地熱など投資先はたくさんあるし、技術では日本は世界トップクラスである。日本が最も大切にすべき産業分野だろう。自分達の次の世代のための財政出動だと言えば国民の支持は得られるに違いない。エネルギー自給率を高め、CO2削減で地球温暖化を防ぎ、しかも景気を良くすると言うことなら一石三鳥だ。
実は、もう一つ良いことがあるから実際は一石四鳥なのだ。今まで、内閣府のモデルを何度も紹介してきた。それによると、景気対策をすると、最初の1,2年は国の借金のGDP比は減るのだが、3年目以降は逆に増えてくるという結論となっていた。3年目以降に増えてくるというところにトリックがあるのだ。景気対策をやらせたくない小泉・竹中氏が、トリックを仕掛けていた。短期金利をわざと引き上げて折角良くなりかけた景気を悪くしてしまうというのがシミュレーションに仕掛けられたトリックであり、それをやらなければ3年以降も国の借金をGDP比は減るということを話した。なんと、内閣府でも短期金利を引き上げない場合の計算はされていて、内閣府のホームページに書かれていた。
内閣府のこの試算を次のサイトから引用しよう。いわゆる短期モデルと呼ばれているものだ。
http://www.esri.go.jp/jp/short/index.html
次の表は短期金利を固定したまま、公共投資を毎年5.2兆円増やし続けたらどうなるかをシミュレーションを示したものである。
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/photos/uncategorized/2008/11/02/photo_2.jpg
すべてが、景気に好影響を与えることがわかる。2兆円の定額減税による実質GDPの押し上げ効果が僅か0.10%と言われているが、それよりも桁違いに効果が大きい。内閣府の短期モデルによれば名目GDPと税収の増加のため、国の借金のGDP比は下の図のように下がっていく。3年目も下がる!!つまり将来へのツケは減っていくのだ。同様な結果は他のシンクタンクでも同じである。
これにより、環境問題もエネルギー自給の問題も改善し、しかし景気がよくなり、将来不安も解消すれば、国民も安心して生活を営むことができるし、消費も増やせる。企業も需要増に対応して、設備投資を増やせる。一人当たり1万円余りの意味不明のお金をもらうよりはるかによい。経済が拡大し、税収が増えてくれば、増加する社会保障費にも対応できるのだ。これなら誰もバラマキとは言わない。日本の明るい未来を切り開く希望の光だ。
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/photos/uncategorized/2008/11/02/photo_3.jpg
」
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2008/11/post-ca57.html
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