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2008年11月01日
更迭だけではすまない航空幕僚長の暴言
田母神俊男・航空幕僚長が、「わが国が侵略国家だったなどとは正に濡れ衣だ」などという歴史観を懸賞論文に寄稿していたことがわかって更迭された。
耐震偽装問題で疑惑が追及されたあの総合都市開発「アパグループ」の懸賞論文に応募し、最優秀賞を受賞した論文だった、というおまけつきである。
その選考審査委員長が渡部昇一・上智大学名誉教授という名うての皇国史観論者であることも出来すぎだ。
今回の論文事件は、そのあまりのタイミングの悪さと論文の極論さで、さすがの政府、防衛省、良識的保守層からも批判の声が発せられている。
野党は格好の与党・政府攻撃の標的を得たとばかりに、田母神氏の国会招致も視野に入れて追及するという(11月1日朝日)。
もはや私がこれ以上とやかく語る必要はない。今後様々な人が様々な論評を繰返すに違いない。
私はここで一つだけ強調しておきたいことがある。
それは今回の田母神発言問題は、田母神氏の更迭で終わらせてはならないという事だ。
田母神俊男という航空幕僚長の暴言は今回始まったものではない。
4月17日に名古屋高裁が自衛隊イラク派兵違憲判決を下した時、「そんなの関係ねえ」と言い放った男だ。
今回の論文以前にも、彼の間違った歴史認識はいたるところで表明されていたし、それが問題視もされていた。
それを私はこのブログでも一再ならず取り上げ、糾弾してきた。
その時点でとっくに更迭されていなければならなかったにもかかわらず、放置されてきたのだ。
その結果が今回の更迭事件なのである。
それはあたかも米国金融資本主義の行き過ぎを誰もが指摘し、懸念していたにもかかわらず、株価の大暴落まで、皆がそれを黙認してきたのと、同じだ。
問題が表面化してはじめて、みなが手のひらを返したように騒ぎ出すのと同じだ。
私は10月30日のブログで、最近の一連の防衛省の不祥事を見るにつけ、自衛隊(制服組)の暴走と組織破綻が深く進行している、と書いた。
その経歴からみて制服組のトップの1人である航空幕僚長が、ここまで激しく暴言を繰返してきた、そしてそれを防衛省、自衛隊が放置してきた。
しかも田母神氏は更迭された後も、「自分の考えを述べたまでだ」と悪びれる様子は無い。
これは恐ろしい事だ。
更迭だけですませられる問題ではない。
この国の安全保障体制の根幹にかかわる問題である。
この問題は民主党にとって天が与えた千載一遇のチャンスではないのか。
民主党はこの問題を契機に、防衛大臣の更迭、さらには解散・総選挙を求めて麻生政権を追い込んでいかなければ嘘だ。
その事はまた、民主党が真の護憲政党であるかどうかの試金石でもある。
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