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2008年10月29日
これが国会質問の現実である
28日の参院外交防衛委員会で行なわれた二つの質問に焦点をあわせ、国会質問のあり方、国会議員の役割について考えて見たい。
ひとつはカップめんの値段を聞かれて麻生大臣が400円ぐらいではないか、と応えた質疑応答である。
私はこの質疑を実際に聞いていたわけではないが、今日29日の新聞で一斉に報じられて知った。
メディアの論調は一様に麻生首相批判のそれであった。
すなわちホテルの高級バーに連日通うような大金持ち麻生首相が、秋葉原で街頭演説したり、スーパーを訪れタクシー運転手に景気はどうかとたずねてみても、カップヌードルの値段ひとつ知らないではないか、何が国民目線だ、という論調である。
しかし、私はこのようなメディアの論調よりも、29日のテレビ朝日「やじうまプラス」でコメンテーターのやくみつるや大谷昭宏が言っていたほうに、より共鳴を覚える。
それは、いやしくもテロ給油法の是非を審議する外交防衛委員会である。カップヌードルの値段を総理に聞くような質問を国会議員がしている場合か、という意見である。
テロ給油法延長の適否については、アフガン情勢の現実を質すことからはじまって、給油の流用疑惑(この問題はいつまでたっても解明されないままである。28日の朝日新聞では、ソマリア近海で海賊対策をしている米海軍に給油していることまで明らかになっている)、米国のテロとの戦いに協力することの憲法違反性など、聞くべき事はやまほどあるはずだ。
質問者である民主党の牧山弘恵という一年生議員の事を私は知らない。あるいは彼女は他にもっと重要な質問をしていたのかもしらない。しかしカップヌードル質問で麻生首相の庶民性の嘘をあばいてみせたといって点数を上げたと評価されてはたまったものではない。
もうひとつの質問はひげの隊長こと元陸上自衛隊一佐の佐藤正久議員の質問である。
彼の質問は、外交官の殉職と自衛隊の殉職の場合に補償額に差があるのはおかしいではないかというものであった。
自衛隊とその家族百万人の代表として自民党全国比例区から立候補した時点で彼の当選は約束されていた。
そして当選した暁には、およそ国民の利益などには目もくれず、もっぱら自衛隊の利害を一手に引き受けて国会質問を繰返す。これでも国会質問であり、彼もまたれっきとした国会議員なのだ。
国会質問を聞いていてつくづく思うことがある。
何のための質問か。誰のための質問かと。
ごく一握りの政治家を除いて、ほとんどの政治家はその役割が限定されているのだ。
選挙で当選した時点でその役割のほとんどを終えている数合わせの政治家、
特定の利益集団の支持を得て国会議員になり、その利益集団のことばかりに奔走する政治家、
そんな政治家がなんと多い事か。
そんな政治家でも国会質問が許される。
そんな議員の質問に国会審議が消費される。
ただでさえ質問時間が限られている共産党、社民党の議員に少しぐらい時間を分けてやってはどうか。
そうすれば国会審議は少しは活発化する。少しは意味のあるものになる。
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