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2008年 10月 27日
年次改革要望書2008年版
アルルの男・ヒロシです。
昨日の夜にやっていたフジテレビの「サキヨミ」での「年次改革要望書」の特集は、まあこんなものだろうという感じだった。個人的には勝間女史の「年次改革」へのコメントを聞いてみたかったが、昨日は代わりに森永卓郎が出ていた。
既にこのブログのコメント欄で書いてくださっている方がいるように、今年の年次改革要望書で、注目すべきなのは、いわゆる「CODEX委員会」に関する記述だろう。
他の要求は、前年度持ち越しになってきたものがかなり多く、これだけ見ても、アメリカにとって郵政民営化が本丸だったと分かる。
コーデックス委員会とは、不覚ながら聞いたことがなかったのだが、反ロックフェラー系で通している、医学財団の「ドクター・ラス・ファウンデーション」などの解説によると、農薬業界や遺伝子組み換え作物(GMO)の多国籍企業と、消費者団体のせめぎ合う場所になっており、多国籍食料企業が、自社の肥料とかGMOの販売をやりやすくするためのロビー活動を行っている場所であるらしい。日本語では以下の解説がわかりやすい。
(引用開始)
正式にはコーデックス・アリメンタリウス(Codex Alimentarius)というラテン語からきた言葉で、食品規格という意味をもち、19世紀末のオーストリア・ハンガリー帝国でも使われたことがある伝統的な言葉です。現在、世界的に通用する食品規格はこの規格だけで、これを普通コーデックス規格といっています。1962年、国連の専門機関である国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が合同で、国際的な食品規格をつくることが決められました。その食品規格計画の実施機関が食品規格委員会、英語名でコーデックス・アリメンタリウス・コミッション(Codex Alimentarius Commission)といい、CACと略称されています。1963年に第1回の総会がローマで開かれました。つくった規格ばかりでなく、CACの組織にもコーデックス○○部会というようにこの名前がつきます。
http://www.n-shokuei2.jp/food_hygienic/codex/sec01.shtml
(引用終わり)
これではよく分からないので、農水省のHPを参照することにする。
これによると、日本は2007年よりコーデックスの執行委員会のアジア代表である。ゆえに、アメリカの企業活動を支援するUSTRとしては、日本の農水省にロビーイングするべきだ、という流れになっていく。
そして、特別部会の「バイオテクノロジー応用食品部会CTFBT(日本)」があり、この部会長国が日本だったである。農水省HPには最終報告書を2009年に提出する、とある。
http://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi/codex/03.html
私は、上のHPの資料をつぶさに検討したわけではないが、コーデックスのバイオ委員会において、GMOの安全性の指針が決められるらしい。これを出来るだけ甘めにしておきたいというのが、アメリカのモンサント社などの要望だろう。いわば、コーデックス委員会をモンサントが支配する、それがダメならば、このグローバルスタンダードより厳しい規制を各国に認めさせない、というのが戦略となる。
年次改革要望書において、「残留農薬」についての要望があるのもその関連である。
ただ、この年次改革要望書は複眼的に読む必要がある。あるいは、シナリオ的な読み方が必要で、それは単に要望書を読むだけでは分からない。
例えば、共済に対する優遇的取り扱いを米USTRは日本に要求しているが、これは農協を狙いに絞っているとも考えられる。日本は農協解体によって、農業金融が外資に握られる可能性を想定し、フランスのクレディ・アグリコールのような組織に改編することを求められるかも知れない。
外資の狙いは明白で、農協や郵貯の資金を国債投資ではなく、国際投資に回しなさい、もっとリスクを取りなさいといっているわけである。しかし、欧州・ドイツの保守的な金融機関がサブプライム債券を買ったり、農林中金が超あぶない証券化商品(ジャンク債)に手を出すような前提をつくったのは、高利回り志向であるように思う。GSを通した、郵貯の投信販売もリスク志向の表れである。
郵政民営化が良い例で、竹中平蔵は最後まで「株式の10年以内の完全処分」を譲らなかった。「公務員に経営を任せて良いのか」の一点張りだった。民営化して、三事業一体のコングロマリットというメリットもあるはずなのに、年次改革要望書は3事業間の「相互扶助」をやらせるな!と圧力を掛けてきた。これがおかしい。これこそが竹中平蔵が、国民を裏切った部分だろう。
民営化して、政府が半数以上の株式を保有した上で、公務員経営の悪い部分を改善するというのがベストな選択だろう。
=====
ゴールドマンとシティが、一時的に合併協議を行ったらしい。
ただ、政府の公的資金投入決定で、一応この話は立ち消えになったようだ。
Goldman chief sought tie-up talks with Citi
By Henny Sender in Tokyo and Francesco Guerrera in New York
Published: October 26 2008 22:32 | Last updated: October 26 2008 22:32
http://www.ft.com/cms/s/0/15d9f6ac-a39f-11dd-942c-000077b07658.html
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