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1 10月10日、新「テロ」特措法延長法案が衆議院で審議入りし、わずか2日間の委員会審議で、10月21日に衆議院で可決された。 報道によれば、自民・公明・民主3党は、参議院でもほとんど審議を行わないまま採決を行い、最終的には衆議院で再可決することで合意していると言われている。新「テロ」特措法は、昨年7月参議院選挙に示された民意を無視して自民・公明両党が、衆議院での再議決という暴挙によって成立させた法律である。総選挙で国民の意思を問うことなく、再び衆議院での再議決によって同法の延長を図ることは、議会制民主主義を破壊する暴挙にほかならない。 2 同法が2007年に提出された際は、民主党を含む野党が憲法違反として反対した。今国会においても、野党が反対すれば同法の延長は困難である。しかも、アフガニスタンでは、カルザイ政権がタリバンとの話し合いによる和平実現に向けて動き出すなど、武力行使によらない平和の構築が模索され始めている。 3 民主党は、できるだけ早期に衆議院を解散させ総選挙を有利に運ぼうとする党利党略に走ったものであり、その党利党略のために日本国憲法を真っ向から蹂躙する新「テロ」特措法延長法案を民意を無視して成立させようとしているのである。これは、党利党略の下に法案をもてあそぶものであり、議会制民主主義を根底から破壊するものと言わざるを得ない。 4 民主党が、平和問題において自民・公明両党と部分的であれ連合したことの影響は甚大である。新「テロ」特措法延長問題にとどまらず、アフガニスタンへの地上部隊派兵や自衛隊海外派兵恒久法に道を開きかねない。また、昨年7月参議院選挙の結果、動きが止まっていた憲法審査会の始動を促し、憲法改悪に向かって自民・公明・民主3党が足並みをそろえる危険を内包している。 5 自由法曹団は、新「テロ」特措法の衆議院での採決に断固抗議するとともに、参議院では審議を尽くし、新「テロ」特措法延長法案をに廃案することを強く要求する。 2008年10月22日 |
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