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ワイドショーは墨東病院や厚生省を叩くが、妊産婦たらい回し死亡は小泉構造改革に原因があり、小泉改革を支持したバカ者の責任だ
http://www.asyura2.com/08/senkyo55/msg/248.html
投稿者 TORA 日時 2008 年 10 月 24 日 15:15:53: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu178.htm
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ワイドショーは墨東病院や厚生省を叩くが、妊産婦たらい回し死亡は
小泉構造改革に原因があり、小泉改革を支持したバカ者の責任だ。

2008年10月24日 金曜日

◆<妊婦死亡>厚労相、最初拒否の都立墨東病院を異例の視察 10月24日 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081024-00000057-mai-soci

脳出血を起こした東京都内の女性(36)が8病院に受け入れを断られた後に死亡した問題で、舛添要一厚生労働相は24日、最初に搬送を拒否した都立墨東病院(墨田区)を視察した。厚労相が事故直後に現地の病院を視察するのは異例の対応。

 舛添厚労相は、産科病棟や併設されている一般救急対応の「東京ER(救急治療室)」などを視察した後、「周産期に対応する全国の病院がどの程度のスタッフで勤務を回しているか把握し、墨東病院と同じようなら改善したい」と述べた。

 墨東病院はリスクの高い妊婦の救急治療を担う「総合周産期母子医療センター」に指定されているが、当日は研修医が1人しかおらず、国の整備指針を満たしていなかった。舛添厚労相は「今回の問題は、基本的には医師不足。(開業医など)それぞれの地域で持っている医療資源を使って対応するしかない」との認識を示した。

 また、視察前の閣議後会見では「こういう事故が2週間も厚労省に情報が上がってこないのは何なんだ。週末に当直が1人しかいないのに周産期医療センターだと言うのは羊頭狗肉で、国に相談してこなかった都にも大きな責任がある」と都を厳しく批判した。【清水健二】


◆医療費抑制で医療崩壊 2月26日 東京日和@元勤務医の日々
http://skyteam.iza.ne.jp/blog/entry/490041/

医療予算抑制で医療が荒廃--ニュージーランドの先例
元オタゴ大学教官・河内洋佑氏に聞く

 かつて福祉の国とうたわれたニュージーランドは、1984年以降、市場原理にもとづく「行政改革」(以下「行革」と略)が断行され、医療、福祉、教育、交通、郵政などあらゆる公共分野の民営化が推し進められました。そして、市場主義改革を徹底した「優等国」として世界的に一時もてはやされました。いま日本において、「構造改革」の名のもと同じような改革が推し進められています。

 果たして、ニュージーランドの「行革」は、国民にとってどうだったのであろうか、医療や福祉や教育はどうなったのであろうか、日本から見て非常に関心のもたれるところです。この度、ニュージーランドに26年在住され、政府による市場主義改革をつぶさに体験された河内洋佑氏(元オタゴ大学教官)に「行革」の前後の話を聞く機会を得ましたので、その内容を紹介したいと思います。(三浦清春・保団連政策部員)。

 三浦 はじめまして。先生から、「小泉改革は間違っている」という熱いメッセージをもらい、励まされる思いでうれしく思いました。先生は、現在、東京にお住まいですが、いつ頃ニュージーランドに住んでおられたのでしょうか。

 河内 1967年から延べ26年間滞在していました。ちょうど、80年代のニュージーランドの「行革」を間に挟んでいますから、幸か不幸か、「行革」の前後を体験させてもらったわけです。

 草の根というか一生活者の立場からと、また、大学教官という公的な立場からということです。

 その後、4年ほど中国で仕事をしまして、2001年から日本に住んでいます。日本に帰ってきたら、日本は小泉政権による市場原理改革の真っ最中でした。バラ色に描く改革推進者の言い分はいい加減なものです。

ニュージーランドの経験から、国民は騙されないようにしなければいけないと思いました。

公的医療費予算は次第に抑制、削減へ

 三浦 ニュージーランドの「行革」は日本でも有名でした。当時日本では、それをうまくいった例として評価する政府関係者、評論家が多くいました。

 本当にそうだったのでしょうか。改革は、医療・福祉に限らず、交通、通信、そして郵政民営化や大学の独立法人化などあらゆる分野の改革が行われましたよね。

 今日は医療分野がどうなったかを中心に教えて頂ければと思います。

 河内 ニュージーランドの「行革」は、日本と同様、財政再建と経済活性化のため小さな政府を目指すとして、社会保障や公共性の高い分野を規制緩和し、そこに市場化・営利化を持ち込むというものでした。

 医療分野は、「行革」以前は、イギリス同様、税金でまかなわれる公営の医療が中心で、患者の自己負担はありませんでした。

 旅行で来ている外国人にも平等に無料で医療が提供されていました。

 昔、私の妻が入院したことがあります。看護師さんたちは英語のできない妻にも親切で、食事も好みを選択できて、非常に快適な入院生活を送っていました。妻は退院したくないとまで言っていました。入院費もタダか、きわめて低額でした。

 それが「行革」後は、公立病院は独立採算を求められ、地域住民の健康を守るという目的から、利益を上げるために経営をするということに変わってしまいました。

 公的医療費の予算は次第に抑制ないし削減されてくるために、公立病院の医療サービスは悪化の一途をたどりました。

 一方、自由診療で行う民間の株式会社病院がたくさん開設されました。

 そして、お金のある人は、私的な自由診療の民間病院で早く医療を受けられるが、そうでない人は、予算で縛られた公的病院で、不自由な医療を受けることになりました。

 例えば、手術では最高2年ぐらい待たされる人もいて、待っている間に亡くなる人もいました。

 地方の公立病院は、ほとんど閉鎖されました。今では公立病院は大都市にあるだけになっています。

 地方の人は救急車で数時間も運ばれるか、ヘリなどで運ばれて公立病院の治療を受けることになりました。なお、この際の移送費用は救急車を含めてすべて有料です。

 MRIは公立病院では予約してから6カ月くらい先です。私的な民間病院ではすぐ診てもらえますが、負担金7〜8万円だそうです。

妻は日本でMRIをとったことがありますが、診察後、主治医の判断のもと10分後にはMRI撮影がはじまりびっくりしました。しかも、自己負担は7〜800円だったと思います。日本の医療制度は優れていると思います。

最大手はアメリカの民間医療保険会社

 三浦 小さな政府を目指すといって、公的医療費の予算が押さえ込まれ、いろいろ弊害が出ているようですが、病院の中での変化はどうでしょうか。

 河内 まず大病院の病棟が半分も閉鎖され売却されました。医療従事者にもしわ寄せが来ました。

 たとえば看護職員は人減らしされて、大きな病棟で夜勤が1人というところもありました。朝まで走り回って、すっかり疲れ、目の下にくまをつくっているような看護師もいました。

 先生の「本」の中でアメリカ医療でも同じことが起こっていることを知り、市場原理に任せるとこうなるのかなあと思いました。

 また、患者管理の効率化のために、臨時的とはいえ男女を一緒の部屋に入れることもしていました。妻の時がそうでした。ひどいものだと思いました。

 また、医師のモラルハザードみたいなこともおこっています。

 ある患者が、公立病院で手術適応を言われ、ここでは手術は1?2年先になるので、近くの民間病院を勧められました。

 紹介状を持って民間病院にいくと、その紹介状を書いてくれた医師がいて手術を執刀したということでした。医師にとって自由診療の民間病院で手術した方がドクターフィーも高くなっていると思われます。事実、民間病院では優秀な医師を獲得するために公立病院より給与を高くしています。

 また、公立病院の手術室を、民間病院の手術に貸し出すところもありました。独立法人化の関係で公立病院も収益を上げるためいろいろやっているようでした。

 三浦 小泉医療改革が目指す公・民ミックスの医療になっていますね。しかし結局は、公の部分が抑えられて、民の金儲けの世界が広がりますね。そうなってくると、病気になったときの備えに民間医療保険に入る人も多いのではないですか。

 河内 そうです。国民は入らざるを得なくなってしまいました。しかし、民間医療保険を買えない人もたくさんいます。そういう人は、少々の怪我や病気では我慢を強いられています。

 民間医療保険は、日本も同じ傾向ですが、売り上げを大きく伸ばしています。いまニュージーランドの最大手の民間医療保険会社はアメリカの企業になっています。

 しかも、そこの重役には、「行革」を推進したニュージーランドの元大蔵大臣がおさまっています。スキャンダラスな話です。

 私もかつて民間医療保険に入っていました。しかし、65歳を超えると急に保険料が倍近くに上がるので、その後は特定の病気だけを対象にした保険に切り替えました。そういう人やまったく無保険の人が増えました。

 民間保険は金儲けが目的ですから、リスクの高い高齢者の保険料を高く設定するのは当然なことかもしれません。

国民が気づく前に一気に「行革」へ

三浦 このような市場原理の「行革」に対して、国民の側から大きな反対運動はおきなかったのですか。 

河内 「行革」推進者たちの宣伝に、多くの国民は乗せられたと思います。事実、小さな政府を目指したことにより、所得税はかつての最高税率66%から半分の33%に下がりました。

 私も最高税率で納めていましたから、最初は良かったと思っていました。

 しかし、それは間違いでした。12・5%の消費税の創設、民間保険料や教育費、交通費、各種の控除の廃止など減税以上に家計負担が増え、さらに社会は不安定性や不自由さを増しました。拝金主義がはびこり、犯罪も多くなりました。

 また、「行革」を強引に進めることを可能にした要因に小選挙区制があります。選挙で30%台の得票でも議会で多数を占めることができました。この状態をある政治学者は「民主的独裁制」と呼んでいました。

 今では、小選挙区制は民意を反映しないと国民から強い批判があり、90年代半ばには比例代表制に移行しています。

 97年ごろ、当時、日本の「行革」の先頭に立っていた橋本首相が、「改革を成功させた先進国」としてニュージーランドを訪問したことがあります。

 橋本首相がニュージーランドのボルジャー首相(当時)に、改革を「成功」させた秘密は何ですかと聞いたところ、ボルジャー首相は「国民が何が何だかわからないうちにやってしまうことがコツですよ」と答えました。このことは向こうの新聞では報じられていましたが、日本の新聞ではほとんど報じられなかったようです。

 国民がポカーンとしているときに一気にやるということです。

 私は、日本に帰ってきて、日本の状況に同じようなものを感じています。自分の体験を生かしながら、いまの日本の改革路線に警鐘を鳴らしていきたいと思います。微力ながらお力になれればと思っています。

(私のコメント)
ついに東京でも妊産婦の病院たらい回しで死亡するという事件が起きましたが、マスコミ・ワイドショーは受入れを拒否した墨東病院を非難している。しかしその時の墨東病院には研修医が一人しかおらず、妊産婦は危険な状況だった。

しかし、墨東病院はリスクの高い妊婦の救急治療を担う「総合周産期母子医療センター」に指定されているが、それでも手薄になってしまっていた。いずれはこのようになる事はニュージーランドなどの行政改革などの例を見れば分かるのですが、小泉構造改革の元で医療制度も市場原理主義的な改革が行なわれた。

市場原理主義の下では金のある富裕層は民間の保険で十分な医療が受けられるが、保険に入れない貧しい人の医療は公立の病院などに皺寄せされてしまう。しかし公立の病院は医師不足などで銚子のように病院が廃止されて地方の医療は空洞化が進んでいる。

医療制度の経済効率が導入されれば、金持ちだけが命が助かり、貧乏人は十分な医療が受けられずに死んでいくしかない。「75歳以上は早く死ね法案」も小泉内閣で強行採決された制度であり、小泉チルドレンは法案の中身もよく知らなかったようだ。

「株式日記」では小泉内閣発足当時から経済政策を批判してきましたが、当時の国民世論は90%の支持率で小泉改革支持一色だった。確かに小泉首相はパフォーマンスは一流でありワイドショー内閣と言われるくらいテレビでは小泉首相の発言が好意的に伝えられた。

当時は小泉首相を批判していた評論家は森田実氏ぐらいで、それで、森田氏はテレビに出られなくなってしまった。このようなマスコミによるパージは広げられていって、構造改革に批判的なコメンテーターはいなくなってしまった。いわば見えない言論統制が行なわれてネットですら公共投資推進派は少数であり、景気対策よりも財政再建の世論ばかりになった。

医療制度改革も健康保険制度が慢性的な赤字となり、これも改革が必要だという事になり三方一両損という改革が行なわれた。しかし医療制度は複雑であり国民には実際に制度が実施されてみて、それがとんでもない制度改革である事に気が付いたようだ。

奈良でも妊産婦が病院をたらい回しにされて死亡した事件がありましたが、被害者の夫は病院を訴えて病院が被告になった。これでは病院はたまらないから産婦人科を廃止するところが増えて地方では出産難民が増えている。国では少子化対策で大臣まで任命していますが、子供を産みたくても産婦人科が無くては子供が産めない。

小泉内閣を引き継いだ時点で安倍内閣は明確な構造改革の修正を行なうべきだったのですが、参議院選挙で「改革続行」というKYな選挙スローガンで負けてしまった。その頃には地方などにおいて小泉改革の弊害が現れてきて生活が厳しくなり、疲弊してしまっていたのですが自民党は小泉チルドレンが80名もいたのでは方針転換も難しかった。

小泉内閣では財政再建が最優先の政策となりましたが、歳出をカットすれば民需が増えなければ景気は停滞する。しかし公共投資は毎年5%ずつ削減されて地方経済は疲弊してしまった。公共投資も明確なビジョンを建てて行なえば波及効果で景気は拡大するはずですがばら撒き公共投資の批判で公共投資は無駄であるという世論が定着してしまった。

しかし、昨日書いたように明確なビジョンを打ち出して公共投資を行なえば波及効果が生まれるはずだ。しかし小泉内閣では派遣社員の規制緩和などで正社員は減らして非正規社員を増やす事で企業業績を回復させた。しかし非正規社員では厚生年金も健康保険も入らないから年金も健康保険も赤字が増える一方になった。

国民健康保険もありますが非正規社員では払えない人が多く、飛び込み出産をする女性が増えたのは国民健康保険に入っていなくて定期健診を受けない人が増えたからだ。これでは産婦人科もトラブルを避けて飛び込み出産を受け付けなくなりましたが、これでは子供を産もうとする若い女性が減る一方だ。

小泉改革とは少子化を促進して若い人を減らしていって、外国から1000万人の移民を増やす事を目指す政策のことなのだろうか? 小泉氏に近い中川秀直元幹事長は1000万人の移民計画を発表していますが、医療制度改革で少子化を進めて日本を移民国家にしようという計画を持っているのだろう。

医療と福祉予算を削れば一番弱いところに皺寄せが行くのであり、若い非正規社員に小泉改革の皺寄せが行っている。それから高齢者の年金世代も保険料の自己負担となり、診療も制約が増えて十分な医療が受けられなくなる。財政再建を優先すればこのようになるのは分かりきった事なのですが、マスコミが小泉改革を批判する事は無かった。

小泉内閣を支えてきたのはAIGという巨大保険会社グループなのですが、テレビをつければ外資系保険会社のCMで一杯だ。それはアメリカ的な医療制度を日本に導入しようという目的があり、小泉改革とは外資系保険会社がバックとなって電通を通じて糸を引いている。しかしAIGは破綻して小泉改革のバックがいなくなった。

だからこそ麻生内閣では明確な政策転換を行なって、小泉改革の弊害を取り除く政策を行なうべきなのだ。自民党内ではそれに抵抗しているのは小泉チルドレン達であり、彼らが自民党内の抵抗勢力なのだ。


 

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