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http://www.amakiblog.com/archives/2008/10/16/#001184
2008年10月16日
竹内行夫元外務次官の最高裁判事就任に異を唱える
政府は15日、近く定年退官する津野修最高裁判事の後任として、竹内行夫元外務次官を起用するという。
16日の読売新聞がスクープ報道していた。
近く閣議で決定するというからまだ決定人事ではない。
読売新聞の先走り記事かもしれない。誤報記事に終わるかもしれない。
もしこのスクープ通り竹内行夫氏の最高裁判事が決まるならば、私は大きな声でこの人事に異を唱えたい。
その事を日本国民に訴える為にこのブログを書いている。
私は5年あまり前、竹内次官(当時)によって、イラク攻撃を支持した政府の方針に反したとして解雇を迫られた。
その事についての憤りは、今も忘れない。
しかし、断っておくが、このブログはその事と何の関係もない。
私怨からこの記事を書いているのではない。
この人事が何の議論もなく閣議決定されるなら、法治国家としてのこの国の根幹は揺らぐ。
「法の番人」であるべき最高裁の権威は木っ端微塵に失墜する。
最高裁に対する国民の不信は決定的になる。
それを憂えるのである。
私はかつて9月3日のブログで、社会保険庁長官を歴任し、今日の年金問題の責任者であった厚生官僚の横尾和子氏が最高裁判事に「天上がって」居座っていることについて、「これでは年金問題の不正などただせるはずはない、即刻辞任すべきだ!」と産経新聞で「正論」を吐いた、政事評論家屋山太郎を評価した。
その屋山太郎氏の声が届いたのか、世論の圧力を恐れたのか、それからまもなくして横尾判事は任期を残して自ら退官した。
当然であろう。良心というものがあれば、「それでも最高裁判事を続ける」、という事はありえない。
翻って竹内元外務次官である。
彼は、国際法違反、人道法違反を犯して始めたブッシュ政権のイラク攻撃を支持した日本外交の先頭に立って指揮をとった責任者である。
よもやこの事を忘れてしまった国民はいないだろう。今ではそのイラク攻撃の不当、違法性を世界中が知るところとなった。そしてイラク情勢は今も混迷のまま世界中を苦しめている。
また竹内外務次官は、米国の「テロとの戦い」に加担するために日本の安保政策を根本的に変えてしまった張本人でもある。違憲であることを自ら認識しておきながら、米軍再編への協力を受け入れた責任者である。
そしてその政策は、普天間基地代替施設建設問題や岩国基地問題となって日本国民を苦しめ、血税を米国につぎ込み続けている。
平和憲法9条をここまで踏みにじり、国民を分断し、国民生活を苦しめる政策を進めた責任者が、当然のように最高裁判事に「天上がる」。
果たして麻生政権はそんな閣議決定をすることができるのか。
果たしてメディアはそんな人事に疑問を投げかけないのだろうか。
幸いにも、近いうちに解散・総選挙があるらしい。
その時には国民による最高裁判事の信認投票も同時に行なわれる。
憲法9条を守りたいと思う人たちよ。
日本は平和国家であるべきだと願う人たちよ。
いまこそこの人事に異を唱えよう。
そのような人事を認めた日本政府と、そんな人事が何のチェックもなく安易に行なわれてしまうこの国の官僚天国に、今こそ国民は不信任の声をあげようではないか。
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