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http://mainichi.jp/select/world/news/20081008ddm003030127000c.html
【カブール栗田慎一】アフガニスタンのカリム・ハリリ副大統領は7日、カブールで毎日新聞と単独会見し、敵対する旧支配勢力タリバンの最高指導者オマル師に対し、アフガン政府が手紙などを通じた和解交渉を開始したと語った。オマル師側には武装解除や同国憲法を認めることを求めており、副大統領はオマル師側が条件をのめば政治勢力として受け入れるとの考えを示した。
副大統領は「サウジアラビア政府に対し、政府とオマル師側との和解交渉の仲介を依頼した」とも述べた。
カルザイ大統領はこれまでもオマル師に対し、武装闘争を捨てて対話に応じるよう呼びかけていたが、具体的な交渉が明らかになったのは初めて。オマル師が受け入れるかどうかは不明だが、タリバンの勢力回復でアフガンでの対テロ戦争が泥沼化する中で、米国や国連などもアフガン政府の対話努力を受け入れるとみられる。
一方で副大統領は、アフガンや隣接するパキスタンで活動する国際テロ組織アルカイダ系の外国人武装勢力については「交渉しない」方針を示した。自国民のタリバンと、外国人主体のアルカイダを明確に分けて対応するもので、外国人勢力に対する米軍の軍事作戦は有益との認識を示し、米軍のアフガンへの増派も否定しなかった。
オマル師は01年の米国によるアフガン侵攻後、所在不明。タリバンは現在も最高指導者として健在だとしている。米軍はアルカイダ指導者のウサマ・ビンラディン容疑者とともにオマル師の捕捉や殺害を目指してきた。
毎日新聞 2008年10月8日 東京朝刊
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