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Like a rolling bean (new) 出来事録
http://ameblo.jp/garbanzo04/day-20081007.html>
2008-10-07
今さら人のお金で共有の財産を負けバクチにかける都政(シティタワー品川、築地…)・悪い手本の大銀行
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http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10147525072.html
これを書いているとき(10/6の深夜)、NY株式市場が10,000ドルを大幅に下回り、円が100円台となるのを目の当たりにしています。
日経BPのSAFETY JAPANでモリタクさんがサブプライム問題を身近な事例として分かりやすく説明しています。
日経BP SAFETY JAPAN〜構造改革をどう生きるか〜
第154回 今まさに瓦解する市場原理主義 経済アナリスト 森永 卓郎氏
2008年10月6日http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/154/
(2ページめ)
リーマンが得意にしていたビジネスは、例えば商業用不動産の証券化であった。
米国の銀行は自己資本比率の規制を逃れると同時に、融資リスクを避けるため、あらゆるローンを証券化してきた。そこで、不動産から、クレジットカード、自動車ローンに至るまで証券化を進めてきたのである。
証券化の流れは、リーマンのような証券会社の手によって、ビルの再開発から病院の再生にまで広がっていった。そこで、利用されたのがレバレッジというテクニックである。
これは、投資家から集めた資金に、その何倍もの銀行融資を加えることで、より大きな資金を生み出す方法だ。レバレッジとは「てこ」という意味で、小さな力で大きなものを動かす様子に例えた用語である。
そのからくりをごく単純化して説明すると、次のようになる。5億円の商業用ビルを運営するとしよう。このとき、リーマンは投資家から1億円だけ集め、残り4億は銀行から借りる。すると、商業用不動産だから当然家賃が入るのだが、投資家は1億しか出していないのに、5億円分の家賃が入ることになるわけだ。
そういうシステムにして、3年後に売却して清算するという証券をつくれば、超高利回りの証券が出来上がる。借入金は低金利の日本から借りれば利息はただ同然。それでいて総収入は5倍入ってくるのだ。
ところが、これはひどく危険な商品でもある。利益が5倍になるということは、損失も5倍になるからだ。もし、このビルが2割値下がりしたらどうなるか。5億円が4億円になるから、1億円の損失となる。こうなると、1億円投資した投資家は全損になってしまうわけだ。
ところが、こういう危険な証券に対して、米国の格付け会社は高い格付けを与えていた。わたしに言わせれば、証券会社も格付け会社もグルなのだが、そうやって内外の金融機関を安心させて証券を売りまくったのである。
(後略)
こんなことが現実に日本でも行われていること、さらに懲りもせずに推し進められていることを、以前、「東京オリンピックを名目にした築地再開発」に関するエントリーで書きました。
2008-08-29
『築地の売り飛ばし構想(画像あり)とサブプライム破綻(またちらつく米国系金融機関)』http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10132802136.html
(イシハラ氏会見より抜粋)
――「都のポテンシャルの活用」を新銀行の課題に挙げていた。
都に関する金の動きがある。たとえばスタジアム建設にしたって、そういったものの商品化が、金融の中でできるわけだから。そういう才覚がまったくなかった。
高層ツインタワー開発と証券化に対してのコメントもお読みください。
何がなんでも東京を切り売りして、誰かを儲けさせたおこぼれを頂戴したいのだ、という確信を深めます。
昨年からサブプライム危機がもろに語られていた昨今、よもやこんなことは諦めるだろうと思ったら、それは日本の「時代遅れをもってよしとする」行政や金融機関の行動をだいぶ買いかぶったことになると考えます。
また、今回もFACTAから記事を紹介します。
FACTA Online
東京都が「超激安マンション」の波紋
都心一等地に2、3千万円台の分譲タワーマンションが登場。
「バラマキ行政」ここに極まれり。
2008年10月号
http://facta.co.jp/article/200810043.html
http://facta.co.jp/article/200810043002.html(略)
これだけ安いと転売や運用目的で申し込む人も出てくる。そこで都は、二つの制約を設けた。自ら居住し、5年間は転売も賃貸も禁止するというものだ。購入者には毎年、住民票を提出させる。契約違反が判明したら、住友不動産(厳密には特別目的会社)が強制的に買い戻し、違約金まで取る。
しかし、こうした制約があってもなお、シティタワー品川の資産としての魅力は褪せない。実際に30階の南向き、80uの3LDKの部屋を例にとって、株式のような金融資産と同じ手法で投資利回り(IRR)を計算してみる。
購入価格は3181万円で、これとは別に借地の敷金や修繕積立金、登記費用、火災保険料などが約160万円かかる。また、毎年の経費として管理費、地代、固定資産税などが発生し、10年に一度、修繕積立金の追加負担が求められる。
一方、6年目から賃貸に回すとする。品川駅周辺の同程度の賃貸マンションの相場は25万〜35万円。固めに家賃を25万円に設定し、20年後に3000万円でマンションが売れたとするとIRRは3.5%になる。2500万円でしか売れなくても3%だ。
この計算にはリフォーム代を含まない代わりに、礼金収入も当て込んでいない。当初5年間、自分が住むことで住居費が軽減できる効果も無視した。仮に 6年目以降ずっと賃貸し続けたらどうなるか。70年後の資産価値はゼロだが、トータルの収支差は1億円を超える(IRRで4.6%)。仮に不動産市況が悪化し平均して20万円しか家賃が取れなくても、差し引き6700万円ほど残る。
不動産価格暴落の引き金に
いかにおいしい物件かわかってもらえただろう。住友不動産はほとんど広告宣伝をしなかったにもかかわらず、目ざとい外資系証券の社員などが大挙して申し込んだとも言われている。
とばっちりを受けたのは、他のデベロッパーや中古物件を扱う仲介業者だ。ある中堅業者は「7月以降、成約はおろか、引き合いもパッタリ止まった」とこぼす。
マンションの購入を考えている人が、ひとまずシティタワー品川に応募して様子を見ようと考えたとしても不思議ではない。
シティタワー品川の抽選は9月5日にあったが、外れた人の行動にも影響を及ぼすだろう。ひとたびこれほど安いマンションを見てしまうと、他の物件はいかにも割高に映る。関係者の一人は「不動産価格暴落の引き金を引いたかもしれない」と話す。
東京都は、「戸建住宅価格引き下げの実証実験」と称して、東村山市では一軒家に70年の定期借地を導入している。こちらも建て替えで余った都営住宅の跡地を有効活用しようというもの。敷地面積160〜170u、延べ床面積120〜130uの住宅が2000万〜3000万円で売りに出るから、毎回かなりの人気を呼んでいる。
解せないのは70年したら返さなければならない土地に、ハウスメーカーは「100年もつ住宅」を建てている点だ。
この点について、東京都の関係者は「都としては70年後に土地を返してもらっても困る。借地契約の延長はありうる」と話す。確かに、シティタワー品川のパンフレットにも「別段の合意」があれば、契約の延長が可能との記述がある。抽選会で「やったー。当たっちゃったよ」とはしゃいでいた家族連れは、本当の意味で宝くじが当たったのかもしれない。東京都のバラマキ行政ここに極まれり、である。
これを読み、考えたことを友人宛のメールに書きました(地上権の売り飛ばしだと友人は語りました)。
もともと都営住宅だったところに定期借地権で法外に廉価なマンションを建設し(ただし、記事にあるようにそれまでは土地売却だったようですが)、しかも(実質金融商品化し)「 不動産価格暴落の引き金に」したというのですからすごい話です。
ろくな宣伝もしていないとありますが、外資系証券の社員がこぞって応募したことから、しかるべき相手には確実に知らせていたのかもしれません。これは東京都の閉店?セール、「野放図に廉価分割売り飛ばしシリーズ」の一環なのかもしれません。
ちなみに、同じ枠組みを使っていると上で記されている「戸建住宅価格引き下げの実証実験」は都知事発言から始まったものだそうです。
http://www.asahi.com/ad/clients/aqura/index.html
まったく都知事は余計なことばかり思いつきますが、この「前科」から考えても、まだまだ築地の売り飛ばしは利権確保には有効だと考えているに違いありません。
この時期にきてなおも納税者の住む土地を、税を使ってまったく「テキトー」に売り払い準備をして、バクチにかけようというのです。
こんな金融機関の愚行、悪いお手本に「学んで」しまっているのかもしれません。
以下、上のモリタクさんの記事からです。
米国型の新自由主義、金融資本主義、市場原理主義は、いわゆる小泉構造改革を通じて日本にも導入された。それに対して、わたしはこのコラムを通じて、そのやり方がインチキであると言い続けてきた。そしてようやく、今回の米国の金融危機によって、その正体が明らかになろうとしている。同時に、それが決して持続性のあるシステムではないことも明らかとなった。
リーマン・ブラザーズの破綻は、サブプライムローン問題の終わりなのではない。米国型金融システムである金融資本主義が瓦解する「終わりの始まり」になるだろう。
ところが、ここで愚かしいとも思える行動をとった日本の金融機関が2社現われた。野村ホールディングスと三菱UFJフィナンシャル・グループである。
野村ホールディングスは、リーマン・ブラザーズのアジア太平洋部門、欧州・中東部門、情報部門の買収を行った。もっとも、こちらはせいぜい数百億円という規模だろうから、「高い授業料だったな」で終わるはずである。
問題は、三菱UFJフィナンシャル・グループだ。同社は、モルガン・スタンレーの株式のうち約21%を取得することで正式合意したと発表したが、その出資額は9500億円。ほぼ1兆円である。
おそらく、モルガン・スタンレー自身から、あるいは米国政府から救済の要請が出ていたのだろう。本来なら救済出資の前に、じっくりと資産査定をしなければいけないのだが、何日もかけずに出資を決めてしまった。
しかし、モルガン・スタンレーがやっているビジネスというのは、その1つ1つが金融工学を駆使し、さまざまなからくりを持った資金提供なのである。その構造を1つ見破るだけでも大変なのに、三菱UFJがこれだけの時間でその実態を解明できたとは、到底思えない。破綻したリーマンでさえも、いまだ本当の破綻原因が解明されていないほどなのである。
あくまでもわたしの想像だが、「よし! これで米国第2位の証券会社の筆頭株主になれる!」というノリで出資を決めてしまったのではないか。ところが、蓋を開けてみたら、中がボロボロに腐っていたということも十分にあり得るのだ。
表面的には、バブル崩壊以降に日本が米国の証券会社にやられた裏返しのように見える。だが、決定的に違うのは、日本のバブル崩壊は、不動産価格が下がって担保割れをしたことが原因であり、経済がガタガタになったわけではなかった。だから、資産査定をしなくても、買収する会社に一定の資産価値があることははっきりしていた。
だが、今回の米国の金融機関の闇はずっと深い。彼らは、いったい何をやっていたのか。金融工学の粋を集めたといえば聞こえがいいが、要は、さまざまな訳の分からないテクニックを弄して証券化していたわけだから、実質的な資産は何もない可能性さえある。砂上の楼閣どころか蜃気楼かもしれないのだ。
中央卸売市場である築地の土地を売り飛ばし猛毒の土地をあてがうという未曾有の事件は、単に「地価相場」で納税者の共有資産であり市場で商売をする方々の店舗と住まいをなんら審判を受けず勝手に売り飛ばす、という悪質さに加えて、人の税金で「ショバ代」を払い、行政が守るべき共有の土地をもう負けると分かるバクチに供出して、さらに権力者だけが、テーブルの下にこぼされる小銭を拾いポケットに入れようとする行為だ、と言ってよいと考えます。
下手をすれば、そこで行われるバクチの勝ち負けすらどうでもいいのだろうとすら思えます。
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