★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK54 > 473.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://www.kinyobi.co.jp/KTools/fusoku_pt?v=vol721
ブレーキをはずす麻生政権(佐高 信)
小泉純一郎と竹中平蔵は、信号機を壊したと私は言ってきた。規制緩和という美名で、競争のための最低限のルールを破壊し、民営化という名の会社化で、それに拍車をかけた。その結果、いま、食物等を含む「安全」が失われようとしている。
そして、麻生太郎の登場である。
小泉「改革」路線に反対する麻生という構図になっているようだが、それは皮相な見方であり、財務省主導、あるいは財務官僚の言いなりという点では、小泉も麻生もまったく変わらない。より露骨に麻生は財務省へのブレーキをはずそうとしている。
金融政策の失敗によってバブルを発生させたのは財務官僚だった。それだけでなく、そのバブルの最中に、彼らは銀行や証券にたかって、スキャンダルを引き起こした。私は講演などで「大蔵(現財務)官僚はエラそうにしているが何も知らない。彼らが知っているのはノーパンしゃぶしゃぶのことだけだ」と酷評する。しかし、彼らはそれに反論できないだろう。
さらに、彼らは金融政策の失敗を税金を使って穴埋めしようとした。いわゆる住専問題である。だから、金融と財政は分離しなければならないのであり、私は『大蔵省分割論』(光文社)を書いて、それを強硬に主張した。ために、匿名の財務官僚から、税務査察をかけるなどと脅されたが、自民党と社民党、そして、さきがけの連立政権下で、辛くもそれは達成されたのである。ところが、麻生は中川昭一に財務大臣と金融担当大臣を兼務させる形で、ようやく実現した財政と金融の分離をなしくずしにしようとしている。財務省の意のままにブレーキをはずそうとしているのだ。
小泉の財務省べったりもひどかった。前記のスキャンダルで一度降格された武藤敏郎を日本銀行の副総裁にしたのは小泉であり、万事“他人事”首相だった福田康夫が元財務次官の武藤を執拗に日銀総裁にしようとしたのも小泉の布石があってのことだった。金融が分離されると、財政を握る財務官僚は銀行や証券に天下りしにくくなる。だから、分離をなしくずしにして元に戻すことは財務省の悲願なのであり、彼らの意を受けて動いている点では小泉も麻生も変わりがないことを忘れてはならないだろう。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK54掲示板
フォローアップ: