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Like a rolling bean (new) 出来事録
http://ameblo.jp/garbanzo04/day-20081006.html>
2008-10-06
豊洲新市場の費用と責任分担(都とPFI事業者責任、そして事業への税投入の構図)
東京都の豊洲新市場の事業について、議員も市民も情報公開を求めていて、いろいろなことがわかってきました。
詳細調査をされた方の情報を、承諾をとってがこちらで少し追記・書き換えました。
まず、東京都の豊洲新市場事業計画全体の概念図を示します。
この1で示したのが「土地改変事業」で、東京都が直接事業として、いわば普通の公共事業として行う、建設事業前の汚染対策と液状化対策です。
これは、いわゆる「PFI(民活)」とは別契約になります。
ということは会計も別で、総額が見えなくなるという東京都にとっての利点があるような気もしますし、そして事業者には、まず土地がしっかりしていなければ建設もできないわけですが、それと都は建設の検討と並行して行おうというのですから、時間的に間違っています。
これまでの調査で、1の改変対象のうち、液状化の基礎データは東京都が取得し専門家会議に提示していたのですが、その液状化に関する情報にすでに偽りがあることが分かっています(以前書いた有楽町層という沖積層の話を今後まとめたいと思います)。つまり、専門家のセンセイ方もごまかされた地質調査の前提を元にに汚染の議論を進めていたことになる、と言えるかもしれません(しかも汚染調査にも偽装があったというダブルパンチです)。
2は、市場施設建設をPFI(民活、BTO方式:事業者は建物を建て都は一括購入するが支払いは15年にわたって分割して行う、マンションのローンのようなもの)で行うことを示した部分です。建物は落札した事業者が竣工した後に、都が所有権登記をします。
・・・こう思うと、これをわざわざPFIで行う理由ないし目的が分かりません。
普通の公共事業枠で十分実施できるはずです。
唯一、東京都と事業者にメリットがあるとすれば、PFIという仕組みをとらなくても一括で支払えるものを、あえてだらだらと、利子も払いながら長期の癒着仲良し関係を続けていける、ということでしょうか?
そして、この期間に出た汚染や液状化は、土地改変に関するものは東京都が自らの予算で対応すると言っています。
実際に地震などで液状化が起こり、建物やインフラの被害が出た場合、その起因を明確に土地改変によるものか、建設によるものか、管理維持によるものか、つまりは都側か事業者(建設業者)側かに切り分けるのは難しいでしょう。
となると、大いにもめるか、あるいは「都民が安全がいいと言ってるんだろう」と、税金を黙って垂れ流しするか、どちらかになってしまいます。
3では、市場の維持管理事業を民間に託して効率的な維持を行うとあります。
しかし、「PFI事業への取組」というページ(下記にURL再掲)の資料には、運営事業も民間にゆだねるとも解釈できる部分があり、また、今後のシステムの維持改修によっては、どこまでが都で、どこからが中央卸売市場の「民営化・民業化」(管理は少なくとも民業になります。管理をどう定義するか、です)の領域か非常にあいまいになる懸念があります。そのあいまいさを回避するためのきちんとした回答を見たことがありません。
また、この点があいまいだと、時代の変遷や技術の進化(豊洲新市場はハイテク(死語)を打ち出しています)によって、当初はっきりしていたはずの境界線がさらに茫漠として、その結果、行き過ぎた効率化が発生し卸・仲卸中での不平等が進んだり、本来民にゆだねるべきでないところまでを「開放」してしまったり、その隙に付け入る悪意に対しての耐性を失いかねないことも念頭に置かなくてはなりません。
東京都中央卸売市場
PFI事業への取組
http://www.shijou.metro.tokyo.jp/pfi/index.html
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以下は東京都に質問をした方からの情報です。
Q:PFI公告から入札までの必要期間は決められているか。前回のスケジュールでは6ヶ月となっているが。A:法的な決まりは無いが、WTOの一般契約の取り決めのより40日以上となる。豊洲の場合規模が大きいので、事業者が提案書を作成するためのある程度時間が必要と考えられる。(3ヶ月〜6ヶ月)
Q:PFI公告の時期は。都の環境確保条例による汚染対策終了後でないとスケジュールが立たないのでは。また残る汚染の大きさや、リスクをどの様に負担するかなど、PFI事業の範囲が不明ではないか。
A:豊洲への市場の移転事業自体は決定されているので、現時点でもPFI公告を行うことを妨げるものは無い。ただし現在進行している技術会議が終了してからが現実的。
都の土地改変の後である必要は無い。汚染についてのリスク分配について、都と事業者との間に取り決めを行い、事業者がそのリスクを負うことが出来ると判断すればその時点で公告は可能。基本的には汚染処理は都の土地改変の事業範囲。残った汚染の状態によっては、都が追加で汚染対策の契約を行うこともある。Q:業務水準書の質疑応答書によれば、未決定事項が多い。PFI事業の枠が決まっていない様だが公告までに全て明らかになるのか。
A:未決定事項は公告時に公表。(事前説明も含め、随時発表のニュアンスもあり)
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ここからは同じく、実態を調べた方からの日程推定をお知らせします。
聞き取りから予測されるのは(11月15日以降)技術会議の終了直後のPFI公告は充分有り得る。
PFI事業者はすでに内定していると言われているので、11月15日までに、都と事業者との間で未決定事項の詰めや、リスク分配などの協議が行われていると考えられる。入札時に事業者が提出する「提案書」の作成も開始されているかも知れない。
11月15日直後公告 (40日経過)
1月入札 事業者決定
2,3月都議会で事業承認
2009年6月の都議選の前にPFI事業を決定するためには上記のスケジュールがリミットと思われますが、充分有り得る事です。PFIの工事に先立つ都の土地改変工事は、どこまで及ぶか分からない汚染(有楽町層も含む)と軟弱な地盤の液状化対策工事などリスクの高いものばかりです。
この部分をPFI事業から切り離すことで、入札をやり易くした点と、何か起こった場合は都の予算で追加工事をすることの仕組みが出来ています(管理人注: ちょうど土地買収にあたり、しぶる東京ガスを懐柔するために、600億円の護岸工事を東京ガスの肩代わりでこっそり行ったようなことが発生し続ける可能性を示唆しています!)。
そのことはPFIの事業を小さく見せかけたり、都の土地改変を小さく見積もってスタートさせ、後々追加工事で補っていく仕組みでもあります。一旦事業がスタートすれば、都民の食の安全をカタに血税が次々に投入されるズブズブの事業となるでしょう。
豊洲の移転計画の巧妙さはこの辺りにあります。関連事業者や利権に絡む者たちにとってはこの上なくおいしい事業でもあります。
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重要な設備をPFI化することそのものにも問題があります。
友人が住んでいる自治体の公会堂がPFIにより「民営化」され、公的な資産がPFIにより毀損され、区民が怒っているという話を聞きました。
表面上の損得を口実に、公的な資産を民間の手に委ね、お金の動きを見えなくしている・・・という事実がすでにあります。(東京8区の杉並区!そうした事実を知る方がもちろん誰を応援するかは明らかです)
PFI杉並公会堂は意味不明な巨額のサービス購入料(毎年4億)と建物の建設費(本来は受注した某ゼネコンの自己負担でなければならない:施設サービス購入料!?毎年2億)それに通常の利用料(もろもろ合計2〜4億?)という不条理きわまる3重払いのデタラメが30年間続きます。運営は某電鉄子会社を引き入れ、資本参加させて丸投げしてます。
受注したゼネコンはハコ建ててピンハネしてるだけ...デタラメの極みです。
区長と議会が承認した合法的な契約に不条理な一方的に貢ぎ続ける条件が満載されています。この膨大な濫費のからくりは、従来施設と比較した場合のコスト/パフォーマンスを無視して、新しい施設を行政が運営した場合の費用と民間に委託した場合の費用とを比較(根拠なく一律にコストを−5%〜−15%と仮定するデタラメな試算による)した結果、民間に委ねた方が”効率的”と主張するものです。
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