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http://www.amakiblog.com/archives/2008/10/05/#001169
2008年10月05日
イランと国連非常任理事国を争う日本
小さな記事であったが私の興味をひいた記事があった。
10月5日の毎日新聞は、「現在の安保理にはイランよりもはるかに悪行をしている国がある」と述べて、イランにも立候補の資格があると言ってのけた国連総会デコスト議長(ニカラグア)の事を紹介していた。
その記事で知ったのであるが、来年1月から任期2年で安保理非常任理事国の交代があるという。その選挙戦の真っ最中であるという。そしてアジア枠一カ国を絞る競争に日本とイランが立候補しているというのだ。
思い出すのだが、この国連安保理非常任理事国の選挙には日本はいつも立候補して他のどの国よりも頻繁に非常任理事国のポストを独占してきた。
選挙のたびに、これは負けられない選挙だと勝手に決めつけて、外務省をあげ、援助をばらまいたり、招待外交、訪問外交を繰返して奔走してきた。
そのおかげもあって、殆どの選挙で勝ってきた。日本はこの非常任理事国のポストを、他の国に均等に与えるという配慮をすることなく、当然のごとく独占してきたのである。
かつて日本が安保理改革によって常任理事国の座を射止めようとしていた時、「すでに他のどの国よりも頻繁に非常任理事国のポストを経験してきたではないか。それにもかかわらずろくな貢献をしてこなかったではないか。常任理事国ポストを欲しがるよりも、理事国になって何がしたいのか、できるのか、それを明らかにすべきだ」という陰口を叩かれたほどである。
それに懲りることなく、今度もまた外務省はイランに勝とうと必死で外交工作に励んでいるに違いない。
しかし、今度の選挙はいつもの選挙よりももっと負けられないに違いない。
なにしろ、イランは米国、イスラエルと敵対している「テロ支援国家」である。「世界にはもっと悪行をしている国がある」からイランにも立候補の資格がある、と弁護されるくらい、評判の悪いイランである。
そのイランと戦って負けるのなら、日本は「もっと悪行をしている」国と変わらなくなる。
いくらなんでもイランよりも世界の支持を得られるに違いない、だから選挙で負ける事はない、そう一般的には思うだろう。
しかし楽観は許されない。国際政治の現実はそう簡単ではない。
同じく10月5日の朝日新聞は、中国の国連大使が3日に記者会見を開いて、「アジアグループが統一候補で合意できればその国を支持する」と発言をしたという。
これは日本支持を明言する事を避けたという事だ。日本が必ずしもアジアグループで推されないかもしれない、という事を言っているのだ。
私は注目している。果たして日本はイランを差し置いてアジアグループでの統一候補になれるのだろうか。
その結果は、すなわち日本外交がアジア諸国からどう評価されてきたかを物語るものである。
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