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2008年10月03日
格差が問題ではない。分断されつつあることこそこの国の深刻な問題である。
小泉元首相の引退に関するここ一週間の報道を眺めてみて、一つだけ共通したものがある。
それは、次男を後継に指名したことに対してだけは、共通に批判、失望の声があがっているという事である。
小泉偽改革を誉めそやす者であっても、さすがに今日の世襲制政治の支配を認める者はいない。
それにもかかわらず、次男の当選は確実であるという。
民主党がどのような候補者をたてようとも勝ち目はないという。
ここに、この国の絶望を見る。
日本国民の政治の低さを見る。
10月3日の東京新聞はその一面で、製造工場で働く派遣労働者の7割以上は、「年齢面で職がなかった」、「派遣しか職がなかった」など、正社員になりたくてもなれない、などの理由でやむなく派遣労働を選択した、というアンケート調査を載せていた。ガテン系連帯(ガテンとはリクルート出版の就職情報誌の名前)の調査結果だという。
これに対し、つい先日の厚生労働省の審議会調査では、派遣を積極的に選んだ人が多いという正反対の数字をだしていたという。
10月2日の東京新聞で漫画家の倉田真由美が「本音のコラム」で書いていた。
・・・社長令嬢で法曹資格を持つ(私の)知人がこんなことを言っていた。「悪条件で働くくらいなら、資格をとって転職すればいいのよ」
今の日本では、一方において低所得者層の急増を憂える人がおり、他方においてこういう発言を平然とできる人間が多いことも事実なのだ。
私がもっとも嫌いな女性作家林真理子もそういう人間の一人に違いない。
小泉ファンを自称し、公言してきた彼女は、金銭欲、名誉欲、有名欲という人間の本性の負の部分をむき出しにした言動を売りにして成功した一人である。
それを好む国民がいるからこそ、雑誌の対談や連載で今でも彼女は引っ張りだこだ。
繰返していう。
今の日本の問題は格差問題ではない。
国民が分断されつつある事こそ問題なのだ。
格差問題が見えない国民が厳然と存在する。
格差問題解決に人肌脱いでなんとかしようと行動する強者が現れてこない。
痛めつけられている派遣労働者たちが、小泉二世を当選させる風潮に怒りをぶつけることなく、その矛先を、自分や、より弱い者に向けて自滅していく。
その社会風潮こそ、この国の深刻な問題に違いない。
そして、権力は、自らの権力を保持し続けるために、常に国民を分断させようとたくみに策を弄する。
この事も、我々は知っておいたほうがいい。
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