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2008年09月30日
麻生首相の所信表明演説は飛んで火に入る夏の虫だ
29日に行なわれた麻生太郎首相の所信表明演説について、野党が一斉に批判している。
確かにあの演説は異例だ。
所信表明の場を借りて野党民主党を質問攻めにするなどということは、やはりおかしい。
しかし民主党は、批判するばかりではいけない。
あの麻生演説を逆手にとって、政権交代を国民に訴える絶好のチャンスであると心得るべきだ。
あの演説に正面から答え、国民の支持を一気にもぎ取るべきである。
これからの国会審議ではその事に全力を集中すべきである。
麻生首相の所信表明演説もそうであるが、これまでの自民党による民主党攻撃の中心は、財源を示せ、といういうものであった。
そしてメディアもその片棒を担ぐかのように、財源を示さずにいいことばかり言うのは無責任だと繰返していた。
ふざけた話だ。
財務官僚主導で作られてきたこの国の予算編成の実態を自民党は一度でも国民に説明したことがあったか。
官僚と結託して税金をほしいままにしてきた自民党がよくもそのような事が言えたものだ。
そんな事も気づかずに自民党の片棒を担ぐメディアは、よほどの不勉強か、自民党に加担した反国民的情報操作機関に成り下がっているか、どちらかである。
30日の朝日新聞は一面トップで民主党のマニフェストを乗せていた。
これは極めてタイムリーなスクープだ。
そこにはっきり財源が明記されている。
麻生首相はそれをよく読んでこれからの質問を行なうべきだ。
麻生自民党はそれに対応する予算編成案を国民に示さなければならない。
民主党のマニフェストにははっきりと書かれている。文字が読める国民であれば誰でもわかる。
特別会計の積立金を6.5兆円活用すると。
これはいわゆる埋蔵金のことだが、埋蔵金などという無責任な言葉遣いはやめるべきだ。
その財源はれっきとした血税である。その血税を特別会計として一般会計から切り離し、国会審議を避けていた予算に過ぎない。官僚たちが食い物にしていた血税である。
マニフェストは他にも財源を明記している。
政府資産を売却して0.7兆円の財源をつくる。
予算を厳格に査定し、税制を見直して4.8兆円の財源をつくりだす。
独立行政法人、公益法人を抜本的に見直し、補助金を削減して4.3兆円を節約する。
その他
天下り全面禁止、談合廃止で1.8兆円
国の直轄事業予算半減で1.3兆円
国家公務員人件費総額の2割カットで1.1兆円
財源を捻出する。
どうだ。これ以上の明確な答えがあるというのか。
増税をするしか能のない自公政権のマニフェストと民主党のマニフェストとどちらを選択するか。
それを今度の選挙で国民に問いたい、と民主党は国民に訴えればいいだけの話だ。
メディアは、その主張を、単純かつ中立的に、国民に報道すればいい。一切の解説は不要だ。
繰返して書く。
民主党は堂々と受けて立てばいい。
麻生総理の所信表明演説批判を繰返す愚は避けよ。
そのかわり政権をとれば、このマニフェストを実現する、増税で財源を作ろうとしている自公政権とどちらがいいか、その事を繰り返し、繰り返し、愚直なまでに国民に問いかければいい。
民主党が政権をとれば約束は必ず実行すると公約すればいいのだ。
やっと日本もここまできた。
財務官僚に握られてきた国民の血税の使い道を、初めて国民が決めることになることだ。
それが今度の選挙なのである。
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