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2008年9月28日 (日)
中山成彬国交相が引責辞任
9月24日に発足した麻生太郎政権で国交相に任命された中山成彬氏が国交相を辞任することになった。一連の暴言が招いた混乱の責任をとる。しかし、中山氏は日教組に関する発言を撤回しておらず、日教組などは「辞任だけでは解決しない」とのコメントを発表している。麻生首相の任命責任が問われることは必至だ。
この問題については、すでに「カナダde日本語」の美爾依さんが、関連記事をまとめて掲載されており、ご高覧賜りたいが、麻生政権の体質を露骨に表わす問題の噴出であるだけに、波紋が広がることは避けられないと思う。
話が横にそれるが、本ブログで私は私が巻き込まれている刑事冤罪事件についての情報も発信してゆきたいと考えている。しかし、日本の政治が歴史的重要局面にさしかかっており、ブログでは、政治問題に焦点を絞って記事を掲載している。刑事事件裁判の重大な事実誤認については、今後、機会を見ながら記事を掲載して参りたい。
こうしたなかで、「植草一秀氏を応援するブログ」様が2004年から、一貫して貴重な情報を提供くださっていることに心から感謝申し上げたい。また、同ブログに、「植草一秀氏の事件」様、「mojoコメント備忘録」様をはじめとして、多くの心ある方が極めて重要な情報を提供し続けてくださっている。本ブログでは、検索サイトでの情報をもとに、本ブログ紹介記事に対して、謝辞を記述させていただいているが、検索サイトに情報が掲載されないために、日常は当ブログでの言及が少なくなってしまっている。記してお詫びを兼ねて心からの感謝を申し上げたい。
本題に戻るが、中山氏の発言は暴言と言わざるを得ない。小泉元首相の元秘書である飯島勲氏の著書『代議士秘書 永田町、笑っちゃうけどホントの話』に、「敵を欺くにはまず味方を欺く。これ、権謀術数の第一歩と心得よ」(82ページ)との記述が出てくる。
中山氏は麻生政権を打倒するために倒閣勢力が送り込んだ秘密兵器なのか、あるいは、自民党に迷惑な行動に見せかけて、実は総選挙に向けて野党を攻撃するために激しい行動を示しているのか、と思わず勘ぐってしまうような暴言だ。
中山氏の発言を、共同通信配信記事を転載して掲示する。
「国交相、成田反対闘争は「ごね得」 日本は単一民族発言も」
中山成彬国土交通相は25日、共同通信社など報道各社とのインタビューで、成田空港建設への反対闘争について「ごね得というか、戦後教育が悪かったと思う」と批判。外国人観光客の誘致策に関連しては「日本は随分内向きな、単一民族といいますかね、あんまり世界と(交流が)ないので内向きになりがち」と発言した。
さらに大分県の教員汚職事件にも言及し、日本教職員組合(日教組)と絡め「大分県教委の体たらくなんて日教組(が原因)ですよ。日教組の子供なんて成績が悪くても先生になるのですよ。だから大分県の学力は低いんだよ」と話した。
しかし数時間後の同日夜になり、いずれの発言も「誤解を招く表現であったので撤回します」とのコメントを発表した。成田空港は2010年春に、2500メートルに延伸する2本目の滑走路が供用される予定。供用に向け、国が地元自治体や住民と騒音対策や公共施設整備など地域振興策の話し合いを進める中での新しい所管大臣の発言だけに波紋を広げそうだ。
2008/9/25 21:53【共同通信】
「ごね得」、「単一民族」、「日教組」の「暴言三兄弟」発言は、当然のことながら、大問題になった。辞任を求める声が自民党内でも強まった9月27日、中山氏は地元の宮崎市で次期衆院選の公認候補を決める自民党宮崎県連の選考委員会に出席した。会合の冒頭で、自民党県連会長は中山国交相の問題発言に対して苦言を呈した。その直後にあいさつに立った中山氏は、改めて暴言を繰り返した。
成田空港などに関する発言を謝罪したが、日教組について「私も言いたいことがある」と切り出し、「日教組を解体したい」「小泉さん流に言えば日教組をぶっ壊せ」と発言をエスカレートさせた。会合を途中退室した後も、記者団に暴言を繰り返した。以下は、時事通信配信記事の転載である。
「大臣にしがみつかない」=日教組は「日本のガン」−中山国交相
中山成彬国土交通相は27日午後、一連の問題発言をめぐり、自らの辞任を求める声が与党内でも出ていることについて「国会審議に影響があれば、(ポストに)きゅうきゅうとしているわけではないが、教育改革、地方の高速道路(の整備)とかをやりたいなという思いがある。しがみつくつもりはないが、(今後の)推移を見守りたい」との考えを示した。宮崎市内で記者団に語った。
発言に対する野党や世論の反応については「わたしの失言というか、舌足らずというか、言葉狩りに合わないように気を付けんといかん」と述べた。その上で、「日教組が強いところは学力が低い」との発言について「撤回はしない。わたしは日本の教育のガンは日教組だと思っている。ぶっ壊すために火の玉になる」と強調した。
自身が支部長を務める自民党宮崎県第一選挙区支部が公共工事の談合で摘発された企業から献金を受けていたことについては「談合にかかわった会社はたくさんあっていちいちチェックしていない。うっかりしていた。返還の手続きに入りたい」と述べた。(了)
2008/09/27 17:51【時事通信】
「日教組は日本の教育のがん」、「だから大分県の学力は低い」が、文部科学相を経験したこともある現職閣僚が口にする言葉だろうか。大阪府の橋下徹知事が「学力テスト」の結果公表を求め、「くそ教育委員会」と発言した行動と軌を一にしている。中山氏の辞任に伴い、橋下発言がもう一度再検証される必要があるだろう。
各個人がそれぞれに独自の価値観、哲学、政治信条を持つのは自由だ。しかし、日本国憲法の規定に従って行政を司る内閣の閣僚である限り、憲法が定める「基本的人権」を尊重する言動を守ることは、閣僚として最低限の行動規範であるはずだ。
教職員の労働組合は憲法や法律で認められた合法の団体である。日教組の主張や哲学がどれほど中山氏の考え方と異なっていても、その存在や主張は尊重されなければならない。政治権力に迎合しない組織、団体は存在すら認めないのなら、日本は民主主義国家とは言えなくなる。独裁国家になる。
アイヌ民族が日本に古来から在住するなかで、日本を「単一民族国家」と表現することが正しくないことを、中山氏はかつての失言事件で経験済みである。そのなかでの中山発言は、問題を意識しての発言としか考えられない。中山氏の発言は、中山氏が社会のすべての個人がかけがえのない人権を持ち、政府はすべての個人の人権を尊重する責務を負っていることを全否定するものだ。
中山氏は問題が表面化して、辞任が不可避になるなかでも、日教組に関する発言を撤回するどころか、エスカレートさせた。首相が中山発言を問題視するなら、少なくとも問題発言を撤回させ、謝罪することが必要だ。中山氏が発言を正当化している以上、麻生首相の任命責任が厳しく問われることは必定だ。
麻生首相が問題に対してどのような対応を示すかを注目しなければならない。
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