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http://netallica.yahoo.co.jp/news/49006
いい加減にウンザリしている人も多いのではないか。連日、バカ騒ぎが続く自民党総裁選。候補者たちがテーマソングの流れる討論会場に登場するなど、プロレスまがいの演出まで取り入れているが、一連のパフォーマンスに重大疑惑が浮上している。公職選挙法に抵触するのではないか、という指摘があるのだ。
●総選挙の事前運動で卑劣なやり方
公職選挙法は立候補届け出前の選挙運動を「事前運動」として禁止している。5人の候補は問題なさそうに見えるが、そもそも総裁選は国民が投票するわけではない。意味もなく街頭演説をやってバカ騒ぎするのは、目前に迫る衆院選に向けた事前運動になる疑いが濃厚だ。
選挙を管理する総務省は「違法かどうかは警察や司法の判断」(選挙課)と言葉を濁したが、元東京地検特捜部長で弁護士の河上和雄氏は、14日のテレビ番組で、「自民党の総裁選は総選挙の事前運動だから公職選挙法違反だ」と切り捨てた。司法のプロが異議を唱えているのである。改めて河上氏が言う。
「総裁選での街頭演説は衆院選に向けて自分の考えを発表する場にもなっている。総裁選で国民に投票権はないのだから、これは衆院選の事前運動という見方ができます。確かに、判例では今回のようなケースは明確に定義されていません。しかし、この総裁選には国民の多くが違和感を抱いていることでしょう」
小池は10日に池袋駅東口で街頭演説をやっていたが、東京10区の池袋は小池の地元だ。事前運動と取られ告発されても文句は言えないだろう。
そんな批判にもかかわらず、5人の候補は西へ東へ大移動。13日は大阪と高知、14日は名古屋と新潟、15日には北海道入りし、「金利が安いから札幌まで(新幹線を)敷く」(麻生)、「北海道の高速道路を東から西まで整備しなければならない」(石原)とバラマキをほのめかす。この調子で投開票日まで全国17カ所をチョロチョロするというから、ふざけている。
「昨年の総裁選の地方遊説は全国4カ所。一昨年は5カ所だったが、今回は17カ所に膨れあがった。選挙に弱い地域を総ざらいするつもりです。高知市を抱える高知1区は橋本大二郎前知事が立つ激戦区だし、愛知は民主党の金城湯池。北海道も民主の牙城で、郵政選挙ですら12選挙区中8選挙区を民主党に取られる惨敗だった。だから総裁選で盛り上げるんです。今後は小沢民主党代表のお膝元である岩手や、亀井久興国民新党幹事長の出雲にも乗り込む。衆院選のためのポーズですよ」(同行取材中のジャーナリスト・横田一氏)
こんな卑劣な連中に政権を担う資格はない。
(日刊ゲンダイ2008年9月17日掲載)
2008/9/20 10:00 更新
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