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いよいよやばい
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-33772320080916
"リーマン破たんでドル安・円高予想が大勢、目先は乱高下も
[東京 16日 ロイター] 外為市場関係者に金融システム不安懸念を再燃させた米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの破たん申請をきっかけに、ドル安/円高が進んでいる。
この先もマネーは金融不安の震源地である米国を避け、円などに逃避する流れが続きそうだとの見方が広がっている。
だが、実際に破たん処理が進む過程では、米国へのリパトリエーション(資金の本国還流)や投資家のリクイデーション(資産の流動化)を含めてドル買い方向の圧力も高まると見られ、当面は様々な売買が激しく交錯する可能性がある。
<金融システム不安の拡大・米実体経済への悪影響でドルは下落見通し>
外為市場では「金融危機不安がくすぶるドルを買うことはできない」(バークレイズ銀行・トレーディング部ディレクター、小川統也氏)として、ドル安地合いが続くとの見方が大勢だ。
リーマンの破たんで米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)に巨額評価損の懸念が浮上、ヘッジファンドなどでも「リーマンとの相対取引が多ければ、ある日突然破たんという可能性もある」(外銀)として「リーマン破たんが他の大手金融機関などに飛び火する可能性」(小川氏)がマーケットでささやかれている。
米政府がリーマンへ公的資金を注入しなかったことで「実は米政府に金融機関を支える余力がないのではないか。だとすれば公的資金注入が決まった政府系住宅金融機関(GSE)再建の行方にも不透明感が生じる」(同じ外銀)と、金融システム不安の広がりを懸念する声も上がり始めている。
さらに広がる金融不安が貸し渋りを通じて実体経済に悪影響を与え、一段の不良債権増加や住宅価格の下落につながるという「実体経済と金融面が悪循環に入る」(シティバンク銀行・リテールプロダクト本部・為替市場調査シニアマーケットアナリスト、城田修司氏)可能性を懸念する声もある。
市場では、米景気減速懸念の高まりを受けて米国の利下げ観測が急速に高まっている。米フェデラルファンド(FF)金利先物はきょうの米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利下げが行われる確率を92%織り込む急上昇を見せた。前週末は12%だった。
同時にこれまで低金利・低成長を手掛かりに売られ続けた円の買い戻しを想定する声も多い。金融システム不安の再燃をきっかけに、投資家がリスク回避姿勢を強めればポジションの圧縮に動きやすいことや「日本の金融機関はバブルの教訓から今回の信用バブルによる損失が相対的に小さく、円はベネフィシャリー(避難通貨)として買い進まれる」(外銀ストラテジスト)との見方だ。
ドル安と円高は急ピッチで進んでいる。16日午後までにドル/円は一時104.03円と、前週末ニューヨーク市場終盤の108円付近から4円近く下落。7月16日以来、2カ月ぶりにドル安/円高水準を更新した。クロス円では個人投資家の損失確定と見られる円買いが入り、ロイターデータで豪ドル/円は一時82円前半と2006年4月以来2年5カ月ぶり、NZドル/円は67円半ばと06年5月以来2年4カ月ぶり安値を付け、ユーロ/円は一時147.95円と11日に付けた2年ぶりの安値に接近、英ポンド/円は186円前半と11日海外で付けた4年9カ月ぶり安値に迫った。
<ポジション解消でドル買い需要も>
ただ、市場関係者の多くは、米大手証券の破たんが為替相場に与える影響をまだ十分に読み切れていない。3月のベアー・スターンズ、前週の連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)(FNM.N: 株価, 企業情報, レポート)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)(FRE.N: 株価, 企業情報, レポート)のGSE2社はともに、事実上の公的資金による処理が行われたため「リーマンの破たん処理は予想外」(都銀ディーラー)の出来事。16日の東京市場でも「リーマンとの取引はどう処理したらいいのか、長期オプションなどの契約はどうなるのかすべて不透明。解消に伴ってどんなフローが出てくるのかも見通せない」(別の外銀)状況だ。ある邦銀関係者も「クレジットの影響はどうなのか、清算はうまくできるのかといったインパクトを計ることで精一杯。とてもディールどころではない」と混乱の中、破たんに向けた実務的な対応に追われた。
米大手金融機関の破たんやシステミックリスクの高まりが、単純にドル安に結び付かない可能性もある。市場の混乱を背景にリスク回避に伴う投資家のリパトリエーションやリクイデーションでは「これまで買い持ちだったものを売り、売り持ちだったものを買い戻す」(商社)取引が活発になるため、結果としてドル買いが強まることもある。
実際、日本が休日だった15日アジア時間の取引でドルは、対ユーロで一時1.4482ドルと前週末水準から300ポイント弱下落した後、ファンド勢のドル買いで1.4085ドルまで一時400ポイント近く上昇した。「かなりまとまったユーロ売り/ドル買いが目立った。急上昇の続いていたユーロには買い持ちポジションがまだ残っているようだ」(先の外銀)という。
<大手投資家の動向がカギ>
そのため市場では、破たんの影響が明らかになるとともに見え始める可能性のある、巨額資金を運用する長期投資前提の大手投資家や、大手ファンドなどの動向が大きな関心を集めている。複数の市場筋によると、前日からきょうにかけての取引は短期筋が中心で、一部投資家の小口売りは見られたものの「投げなければいけないというほどの売り方はない。株安などで運用成績が悪化し、損失確定の必要に迫られて、もう耐え切れずに投げ売ってくるような動きがあれば、相場はかなり勢いがつく」(さらに別の外銀)見通しだ。地合いはドル売り/円買いに傾いているだけに、そうした売りが強まればドルは4月以来の100円割れとなる可能性も十分にあるという。
先の外銀ディーラーは「リーマン破たんでマネーはどこに逃げるのか、現状ではイメージがわかない。しばらくは消去法でスイスフランや円(などこれまで売られた低金利通貨)だろうが、それらを積極的に大きく買い上がる理由もない。様々なストーリーを考えつつ、目先の変化を追いかけて少しずつ選択肢を絞るしかない」と話している。"
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