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2008/09/08
伊藤和也さん殺害事件の考察
★伊藤和也さん無念
★8月26日アフガニスタンで非政府組織「ペシャワール会」伊藤和也さん(31)が拉致殺害された事件に付いて現時点で判明している情報を元に考察してみたいと思います。
アフガニスタン警察当局は拘束された犯人グループの一人を取り調べ、供述した内容としてパキスタンの情報機関が事件に関与し日本人技術者の拉致誘拐に多額の報酬を約束したと恰も事件を主導した様な情報が報道されています。
しかしパキスタンの情報機関には伊藤和也さんを拉致誘拐する目的、動機が存在しません。
◆アフガニスタンとパキスタンは山岳地帯にパシュトーン人の部族居住区で政府権力の及ばない地域が両国の国境を跨いで存在します。未確認情報に依ればタリバンの最高指導者ムハンマド・オマルは米軍の攻撃で政権崩壊後は山岳地帯に身を潜めてタリバンの指揮を執っていると言われています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%9E%E3%83%AB
アフガニスタン政府の見解では北部山岳地帯でタリバンとパキスタン情報機関が結び付いているとしていますが現実的には有り得ない構図だと思います。
パキスタンは英国統治下のインドから独立した国でイラン系遊牧民のパシュトーン人が興したアフガニスタンとはイスラム教に対する対応に違いが有ります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3
★パキスタンの情報機関は米国のCIAとの関係が深く長年に亘りアフガニスタンへの内政干渉を行って来た事でアフガニスタンでは知られています。ソ連軍支配下ではCIAからの資金提供を受けてイスラム諸国からのムジャヒディーン義勇兵を募ってアフガニスタンへ送り込む働きに大きく関与していました。
しかしソ連軍が敗退しタリバン政権成立後はイスラム原理主義の拡大を警戒してタリバン政権とは対立する関係となり米国のアフガニスタン攻撃を側面から支援する役割を果たしました。従って現在のカルザイ政権を混乱させる行動を起こすとは思えません。
◆今回の事件で犯人グループがタリバンの最高指導者ムハンマド・オマルからの指令で動いたとすれば事件の構図は極めて分かり易いですが私にはどうしても納得し難い疑問が残ります。
アフガニスタン国内に駐留する国際治安支援部隊(ISAF)のゲリラ壊滅作戦で子供を含む多数の民間人が犠牲になっている現状からタリバンが外国人排斥に動くとしても戦争で荒れ果てた農地を復元する為に現地に溶け込み住民から慕われていた伊藤和也さんを拉致誘拐するとは思えません。
★今回の事件は思慮の浅い犯人グループが短絡的な思い込みで伊藤和也さんを拉致誘拐して身代金と売名行為を目的に実行した暴走です。外国人の異教徒誘拐に彼等は想定外の思い掛けない住民総出の山狩りで逃げ場を失いに混乱した犯人が逃げる為に慌てて伊藤和也さんの足を撃って崖から突き落とした結果、両手を縛られていた伊藤さんは転落する途中で岩に頭を打って命を失ったと考えられます。
状況判断が出来ず後先も考えず短絡的に犯行に及び自分たちが逃げる為に伊藤さんの命を奪った犯人達への怒りを禁じ得ません。
◆アフガニスタンのカルザイ政権は反政府ゲリラの横行と国際治安支援部隊(ISAF)に因る非武装住民殺害が繰り返され治安維持能力に欠ける政府への国民の不信不満を逸らせる為にパキスタンの情報機関が事件に関与しているかの如く情報操作をして自らの責任を逃れようとしているのです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%B2%BB%E5%AE%89%E6%94%AF%E6%8F%B4%E9%83%A8%E9%9A%8A
伊藤さんの無念の死に報いる為には犯人グループの拘束と背後関係の徹底的な調査で犯行目的と当時の現場の状況の具体的な解明が必要ですがアフガニスタンの現状では困難かも知れません。
★繰り返しますが犯人側の誤算は伊藤さんを助ける為に地元の住民達が総出で山狩りに集まり山の向こう側の村人にも救出を呼び掛けた事で逃げ道を封鎖された事です。
伊藤さんは死に至る直前まで犯人グループに反抗もせず彼等を信じて急峻な山道を両手を縛られたままで歩いて行きました。村人達が救出に後を追って来る事も知っていた筈です。伊藤さんが村人達から如何に信用され大切な人として自分たちで守らなければと思われていた事が結果的に最悪の事態を招いたのです。
★来年は琉球が薩摩に侵略され奄美五島を失い苦難の歴史が始まった1609年から400年、日本国に強制併合された琉球処分から130年目です。来年こそは沖縄県民が昔の大琉球の誇りを取り戻す年になって欲しいと思います。
http://www.kk.iij4u.or.jp/~isao9pw/
★今回の画像は秋晴れの那覇空港周辺です。
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