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2008年09月08日
政治が混迷している隙に官僚が跋扈する
政局は話はおもしろくて、つい書きたくなる。書くネタはいくらでも出てくる。
しかし政局の話はくだらない。書いていて心が寒くなる。学ぶ事はなにもない。
だからつとめて政局以外のことを書くようにしている。
政局のドサクサにまぎれて見落としてはならない事がいくつもあるからだ。
9月8日の東京新聞に載っていた、「不可解だった日本の抵抗」は極めて秀逸な記事である。
政治部の清水孝幸という記者が次のように書いている。
・・・防衛省は来年度予算の概算要求で、クラスター爆弾を廃棄する方法の調査費として約2億円、クラスター爆弾の代替兵器として誘導能力の高いミサイル調達に約73億円、を盛り込んだ。
これは不可解だ。
防衛省は「海岸線の長い日本の防衛にとって、クラスター爆弾の面的制圧能力は大きい。現段階で代替できる能力はない」と最後までクラスター爆弾の禁止に反対した。外務省はその防衛省の言いなりであった。
そのために日本は平和国家のイメージを失い国際的に評判を落とした。
クラスター爆弾にこだわるならば、(日本などが要求し、その結果)クラスター爆弾禁止条約で例外的に認められた最新型クラスター爆弾を、どうして代替兵器に選ばなかったのか。
子爆弾が10個未満と少なく、攻撃対象を識別する機能を持ち、不発の場合には自己破壊できる装置のある高性能型で、フランスやドイツが保有しているものだ。
ところが防衛省はこうしたクラスター爆弾の導入には目もくれず、精度の高い単弾頭の爆弾を採用して予算要求を行なった。
その理由がふるっている。上陸してきた敵を「面」で一気に叩く戦術から、「ピンポイント」で正確に敵を攻撃する戦術に切り替えたというのだ。
戦術を変えても対応できるなら、どうしてあれほどクラスター爆弾禁止に反対したのか。はやく同意していたら、交渉で日本がもっと指導力を発揮できたのに。
反対は一体何のためだったのか。クラスター爆弾禁止条約に不参加の米国への配慮だったのか。それとも外から強いられる変化を嫌う組織のエゴだったのか。
それにしても、そもそも廃棄方法の調査に、なぜ2億円もかかるのか。
焼け太りにならないよう監視しなければならない・・・
この清水記者の指摘は鋭い。
ことほど左様に官僚たちの仕事振りはいい加減なのだ。
国民の血税にもかかわらず、自分たちの懐が痛まないので、無駄な要求を腹いっぱいするのだ。
政治が貧困である事をいい事に、官僚たちは好き放題に予算要求をする。
総裁選や政権交代で政治が空白であることを、さぞかし官僚たちは喜んでいるに違いない。
情けない政治家たちだ。政治不在のなかで、亡国官僚の群が跋扈している。
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