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http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10134044480.html から転載。 2008-09-01 09:04:07 通称「オヤジ狩り事件」は2004年2月16日の午後8時半過ぎに起きた。被害者は当時大阪地裁所長の鳥越健治さん。暗がりで複数の暴漢に襲われ、腰の骨を折る大けがを負った上、現金6万3000円を奪われた。 大阪府警住吉署は別件で不良グループとされていた少年を芋づる式に連行、これら少年の強引な取り調べによる供述から、別に成人2名を逮捕した。曹(藤本)敦史さんと岡本太史さんだ。両人は一貫して犯行を否認するが、起訴される。1審の大阪地裁で無罪判決、次いで今年4月17日の大阪高裁でも控訴は棄却され、検察は上告を断念し無罪が確定した。共犯とされた少年たちも、差し戻し審判では相次いで無罪となっている。 ---------------- 岡本太史さんの弁護人、戸谷茂樹弁護士は初めて被疑者としての岡本さんに会ったときのことを集会でこんな風に語っている。 岡本君は茶髪で不機嫌そうな顔をしていた。一見、私の目にも胡散臭そうに映った。それはそうだろう、やってもいないことをやったと言われ、自白を迫られていたのだから。彼は一言ぽつりと「オレはやってない」と言った。私は「そうか、やっていないのか」と言って「被疑者ノート」を差し入れた。 岡本君はそれから克明に取り調べ状況を綴っていった。例えば… 「どんどんお前にとって不利な状況になっている」 取り調べで否認を堅持できたのは、本人の頑張りがまず第一だが、この「被疑者ノート」を最大限活用できたことも大きいと思っている。戸谷弁護士は話の最後をそう締めくくった。 ============================================= ところで「被疑者ノート」ってどんなものなのだろう?「救援新聞」9月5日号に司法ジャーナリストの阿部芳郎さんが次のように解説されている。 「被疑者ノート」というものがあるのをご存じですか? 何かの事件に遭遇し、警察に逮捕された際、弁護士が差し入れるのがこの「ノート」です。逮捕、勾留されたその日から、警察官から受けた取調べの内容について、日を追って記録しておき、後日、弁護人に渡し、弁護活動に役立ててもらうのです。 □ ■ □ 逮捕・勾留されているときは、被疑者の心理が動揺していることもあり、何を聞かれ、何をしゃべったか、日が経つと記憶もあいまいになりがちです。それが裁判で争いになる場合があります。 「被疑者ノート」は、取調べに当たった捜査官の氏名、場所、時間、具体的にどのようなことを聞かれたかなどを本人自ら書き込む形式です。 具体的には、殴る、脅す、侮辱するなど人権を無視した違法な取調べがなかったか、自白すれば有利に取り計らってやるなどの「利益誘導」がなかったかなどを記入する欄が設けてあります。 取調官は被疑者に何としても自白させ、「供述調書」にまとめ上げることに血道を上げます。こうして出来上がった調書は「一人称独白型物語」になっています。まるで本人が順序だてて語っているようですが、捜査員による「作文」に過ぎません。被疑者にとって不利な個所が書かれ、有利なところは記録されないことがしばしばです。 □ ■ □ 「被疑者ノート」にはこうした取調べの実態のほか、被疑者には黙秘権があること、取調官が供述調書に署名・押印を求めた場合、その義務はないこと、また、「読み聞かせ」で納得せず、自分の目でしっかり読み、訂正を求めることなど、取調べに際しての心構えが書かれています。 私がある事件の当事者に「『被疑者ノート』があることを知っていましたか」と尋ねたところ、「まったく知りませんでした。そもそも筆記用具なんて留置されているとき貸してくれないでしょう」と言われました。 そんなことはありません。「日用品、筆記用具その他の物品で「日常生活に必要なもの」は買ったり、借りたりすることが出来ることを法令は定めています。 厚生労働省の職員だった宇治橋眞一さんが不当逮捕された世田谷国公法弾圧事件で、もし「被疑者ノート」が活用されていれば―、と思ったことがあります。 この事件では「現行犯逮捕の偽装」が行われた疑いが濃厚です。警察は「しんぶん赤旗」(号外)を配布した池尻住宅敷地内で現行犯逮捕した、としています。ところが、宇治橋さんが逮捕を告げられたのは、世田谷署内に連行された後です。こんな場合、「被疑者ノート」に記録されていたなら、一目瞭然です。 □ ■ □ いま電車内での「痴漢えん罪事件」が社会問題になり、他方で大阪の「オヤジ狩り」事件で、誤った判決で有罪とされた少年らの逆転無罪が確定しています。こうしたなか、万が一逮捕されたときに役立つのがこの「被疑者ノート」です。 日本弁護士連合会では、取調べの全過程の可視化を実現する課題と併せて、積極的な活用を呼びかけています。 (*「被疑者ノート」の画像はクリックすると拡大する) ============================================= 【関連エントリー】 <日弁連は全面可視化署名を推進>最高検、取調べ全過程の録音・録画は拒否 日弁連反発【朝日新聞】 【関連サイト】
gataro-cloneの投稿
「被疑者ノート」とは? 積極的に活用すれば冤罪防止に役に立つ
テーマ:日本の司法
「10人が10人、お前やと言っている」
「紙を破いた事でマスマス長くなる」(*岡本さんはこの少し前、怒って調書を破り捨てていた)
「アホな弁護士雇ってかわいそうに。そのうち弁護士ともさよならや」(*戸谷弁護士は池田小事件の宅間守被告の弁護士でもあった)
「被疑者ノート」 司法ジャーナリスト・阿部芳郎
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