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2008年08月22日
インドが6番目の公認された核保有国になる日
核廃絶を呼びかける事は誰でもできる。
しかし現実の国際政治は、どの国も、どの政治家も、核廃絶はおろか、核不拡散さえ防ぐことができない。
21日からウイーンで始まった原子力供給国総会でインドの核保有が認められそうだ。
インドとの原子力協力に踏み切った米国が、ルールを変えてインドへの原子力技術、核燃料の輸出解禁を行おうとしている。
これは核不拡散条約に加盟していない核保有国を、事実上認める事である。
核不拡散体制の否定である。
そんな事が認められてよいものか。果たして今度の総会でそれが本当に認められるのか。
報道によれば、インドへの無条件の輸出解禁には根強い慎重論がある一方で、米国を相手に最後まで反対を貫く国はない、という見方もあるという(22日日経)。
唯一の被爆国日本の態度は重い。だから日本が総会でどのような態度をとるのか注視しよう。
私は昨日のブログでそう書いた。
その私の問いかけに、22日の朝刊各紙のなかで、ただひとつ日経新聞だけが答えてくれた。
事実上の核拡散につながる米印原子力協力の是非を慎重に検討してきた日本政府であるが、最終的にこれを容認する方針を固めた、というのだ。
残念だ。
しかし、外務省の方針ははじめから決まっていたに違いない。
なにしろ米国のイラク攻撃を「仕方がない」といって賛成した日本だ。
米国の方針に逆らうことはありえない。すべては「仕方がない」のだ。
外務省の姑息なところは、それを堂々と認めないところだ。
日経新聞によれば、日本政府が最終的に容認した理由として、
@IAEA(国際原子力機関)とインドとの査察協定がすでに承認されているので、インドへの査察が可能となる
Aインドによる原発導入が進めば、温暖化ガスの排出抑制に役立つ
の2点が挙げられている。
いずれも、とってつけたような理由である。
そんな詭弁を弄するよりも、唯一の被爆国であろうが、憲法9条の国であろうが、日本は米国の方針に逆らうことができないから、仕方がなく認めざるを得ないのだ、と正直に白状したほうがまだましだ。
その一方で22日の読売新聞は、9月初めに広島で主要8カ国の下院議長会議が開かれ、被爆国として平和を目指す姿勢を国際社会にアピールできるなどと報じている。
8月16日の毎日新聞「近聞遠見」で岩見隆夫氏は、その会議を主催する河野衆院議長の平和に対する執念を褒めている。
繰り返して言う。
核兵器廃絶や平和の大切さを訴える事は誰でもできる。
問題は、現実の国際政治の中で核保有国の政策を変えられるか、変えるように本気で詰め寄ろうとしているのか、それである。
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