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2008年08月20日
新テロ給油法延長問題に頭を悩ます自民、公明、民主、各党
福田首相は18日の政府・与党連絡会議で、インド洋での給油活動が非常に大事だとして、新テロ給油法の延長にあらためて意欲を示した。
私は19日の各紙に報じられた福田首相のこの言葉を知って、やはり福田首相も対米追従を最優先する凡庸な自民党政治家だと思った。
同時にまた、いい度胸だ、と思った。
なぜならば、新テロ給油法の延長にこだわることは政権延命のためには決して得策ではないからだ。
インド洋への給油を始めた頃と今とではその必要性に対する説得力はまったく違う。
「テロとの戦い」は国際貢献だ、と繰り返す政府の叫びとは裏腹に、イラクからアフガン、パキスタンへと戦場が移動しつつある「テロとの戦い」は、もはや完全に米国とイスラム原理主義との戦いになりつつある。
イランと米国、イスラエルの戦いに至っては、戦いそのものが世界を不幸にする。そんな戦いは、協力するどころか、阻止しなければならない無謀な戦いだ。
おまけに、ガソリン価格の高騰で国民は悲鳴を上げている。米国の戦争に協力するよりも国民生活を優先しろ、という声は、誰が聞いてももっともだ。
国民生活優先、消費者保護を掲げているのは福田政治ではなかったか。
そう考えていくと、この新テロ給油法の延長問題は、福田首相にとってまことに頭が痛い問題である。
ところが、頭が痛いのは福田自民党だけではない。公明党は、まさしく今、「生活優先の党、平和の党」なのか、とその真贋を問われている。
ただでさえ矢野元委員長弾圧問題、政教一致違憲問題を追及されようとしている公明党、創価学会である。
ここで参院野党が否決した新テロ給油法延長をまた強行再可決する自民党に同調すれば、今度こそ公明党は平和の党を捨て去ることになる。
すでに公明党は、ブッシュの侵略戦争に加担し続けてきた。その烙印が公明党、創価学会に与えた影響は大きかったと思う。再び自民党と一緒になって新テロ給油法延長に賛成するようなことになれば、こんどこそ致命的となろう。
ところが、笑い話のようであるが、自公を追い詰める立場に立っている野党第一党の民主党も、この新テロ給油法の扱いに頭を痛めているのだ。
審議拒否ばかりを繰り返していては国民にそっぽを向けられるとばかり、民主党は今度の臨時国会では、中国ギョーザ問題や消費者庁設置問題などで審議や対案で応じる戦法に切り替えるという。
ところがこのインド洋給油問題についてだけは審議拒否を貫くというのだ。
なぜか。
それは安全保障問題、対米外交については、民主党の亀裂は埋まるどころかますます分裂、迷走しつつあるからだ。
審議に応じたり、対案を出そうとすれば、たちまちその矛盾が露見し党が解体するからだ。
党首の小沢氏自身が、国連決議最優先主義という奇妙な持論を展開した。つつかれれば憲法9条違反である。
だから下手に審議するよりも、反対を叫んでいるだけのほうが楽なのだ。
けだし安保政策は民主党の最大の弱点なのである。
世界からみたらおよそどうでもいい、この新テロ給油法延長問題が、日本国内では最大の政争、政局になっているところに、この国の政治のピントハズレぶりがある。
ついに自民党内部の中で、新テロ給油法の延長が危うくなれば解散・総選挙だ(中川秀直元幹事長)などと、いう発言まで飛び出した。
どこまでズレていくのだろうかと思う。
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